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佐藤 夕香 院長の独自取材記事

ゆうかデンタルクリニック

(北九州市八幡東区/枝光駅)

最終更新日:2022/11/24

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枝光駅から徒歩5分の場所にある「ゆうかデンタルクリニック」。優しい色合いで落ち着いた雰囲気の同院、その院長を務めるのは、祖父や父も歯科医師であったという佐藤夕香先生だ。九州歯科大学を卒業後、九州大学病院では全身管理特殊歯科総合治療部の有病者歯科、障害者歯科、歯科麻酔科の歯科医師として所属し、医科の先生たちとともに全身管理を必要とする患者の治療にも携わってきた院長。その選択をしたのは高齢化が進む中で、より良い歯科医療を提供できるようにしていきたいという思いがあったからだという。「病気がある方だけではなく、障害がある方もいらっしゃってください。大事なのは心のつながりです」と穏やかに語る。そんな院長に治療で大切にしていることや、九州大学病院で学んだことをどう生かしているかなどについて話を聞いた。

(取材日2022年9月7日)

患者主体の診療提供を重視し、全身管理も学ぶ

先生が歯科医師を志したきっかけを教えてください。

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祖父、父、叔父など、身内の多くが九州歯科大学で学び、歯科医師として地元北九州に貢献している環境にいたため、私自身も同大学に進学し、歯科医師となりました。卒業後は母が学生時代を過ごした関西へ行き、大阪で研鑽を積んできました。生まれも育ちも北九州でした私には、大阪での生活・診療は「外の世界」を知るという点で人として多くの学びがありました。また九州大学病院の全身管理特殊歯科総合治療部では基礎疾患のある方や、障害がある方の治療も学ばせていただきました。九州大学病院には医科・歯科いずれもありますから、医科の先生方と連携を取りながら行う治療も多数経験できたのは、開業した現在とても良い経験だったと感謝しています。

なぜそのような治療をやりたいと思われたのでしょう?

高齢化がどんどん進んでいくことは、学生時代でも十分に予測できました。そして人は高齢になるほど、抱える病気の数も増えていく傾向にあります。そのことを予測して、全身管理をある程度網羅していけるところで勉強していきたいと考えたからです。歯科麻酔科は口腔外科の手術で全身麻酔を担当します。内科などの他科の先生方とも連携し、それぞれのデータを勘案しながら方針を決めていくことも多くありました。実際に超高齢社会となった現在、その学びは診療においてとても役立っていると実感しています。

具体的にどのように患者さんを診ていくのでしょうか?

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大事なのは患者さん主体の治療であることだと考えています。私たち歯科医師が考える「治療としてのベストな方法」はもちろんありますが、その患者さんにとってそれが本当にベストであるかは別問題。病気が進行するほどにさまざまな点で制限が生じます。必要があれば「歯科としてこういう治療をしたいが、内科的に問題はないですか?」とかかりつけの先生に連絡を取り、最適な治療法を探っていきます。そのためには患者さんのお薬手帳や血液検査の結果などを前もって教えてもらっておく必要がありますので、そこもきちんと説明して情報を共有させて頂くようにしています。こういうことができるのもやはり、九州大学病院での経験があるからこそだと思います。

患者とその家族にとっての「ベストな治療」を提案

患者さんと院長先生だけで決めるのではないのですね。

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医科の先生と連携することももちろんですが、同じくらいに大切なのがご家族の意見です。「うちの父はこういう性格なので、こちらの治療がいいと思います」など、身近な存在であるご家族の声も反映させていきます。また、高齢者、障害者の介護をされるご家族の負担は相当なものです。患者さんがどういう状態にあり、疾患の原因は何であり、どういう治療をすればご本人を含むご家族全員の負担を減らせるかまでを総合的に考えていくのは、非常に大切なことだと考えています。そしてそれが治療の落としどころ、つまり「その患者さんにとってのベストな治療」を見つけることだと考えています。

歯の治療だけをやっていればいい、ということではまったくないのですね。

疾患部のみ診るのではなく、視野を広げて、歯科医師として一人の心ある人間として、心ある患者さんに対して何ができるかを真摯に考えることはとても大切だと思っています。医療は医科と歯科、そして医科でも内科、外科、循環器内科などに細分化されていますが、患者さんの体はお一つです。何か一つ悪い箇所があれば、体の他の箇所にも影響を及ぼすこともあります。例えば糖尿病。歯科治療をきちんと行うことで、糖尿病治療に良い影響を与えることがあるんです。歯科とは直接結びつきにくいように思えることであっても、コミュニケーションを取りながら関連性を見つけていけば、全身の健康に寄与できる治療になるのだと考えています。

先生が診察の際に心がけている点は何でしょうか?

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時間の許す限り、患者さんのお話を聞くように心がけています。雑談であっても、そこに治療や疾患の原因となる部分のヒントが隠れていることがとても多いように思います。また、自然と話が弾むようになると、信頼してくださっているんだな、歯科に通うことが日常生活に根づいているのだなと本当にうれしくなります。患者さんが人に話すことでリラックスした状態で治療を受けられるように思います。無理にプライベートなことを聞き出すことはしませんが、患者さんの言葉が治療、それも歯科だけではなく他の科と結びつくこともあるので、これまでの病歴や生活環境、ご家族に対するストレスはないかなどをお尋ねすることがあります。それもやはり「その方のベストな治療」への指標になるものだと考えているからです。

人と人とのつながりを大切に、心通う診察を続けていく

患者さんやそのご家族の心の面もしっかりとフォローされるのですね。

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心身ともに診ていく点はとても大事にしています。人間には心があり、さらに性格や、歯科治療を含めたさまざまなものに対する価値観も人それぞれです。ですから自然と心を診るようになり、患者さんとその周囲の方々が幸せになれる方へと手助けしたいという姿勢になったのだと思います。また、社会問題としては先般新型コロナウイルスワクチンの歯科医師への接種要請がありました。私は九州大学病院での歯科麻酔科の経験が生かせると思い、積極的にそのプロジェクトに参加させていただきました。当院での診療だけではなくさまざまな方法で皆さまの健康と幸せづくりの一助になれればと思っています。

障害がある方の診察も対応されているそうですね。

知的障害や認知症がある方が多少の攻撃的な姿勢を取られるのは、不安だからだと思うのです。治療や説明の理解に不安がある、だから防衛本能として攻撃的になられるのだと。でもコミュニケーションを重ねていき、私という人を受け入れてもらうことで、不安を軽減していくことができれば、落ち着いて診療を受けられるようになるように思います。歯科医師としてのリーダーシップは必要ですが、私の基本にあるのは、患者さんやそのご家族のご希望を大切にしたいという思いです。

今後もそうやって、人と人とのつながりを大切に診察をされていくのですね。

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基本的なことを積み上げていくということは、簡単なようで実は難しいように思います。しかしその積み重ねが私を歯科医師にし、クリニックの開業へ、そして患者さんが通う場所へと導いてくれました。ですからこれからも日々歯科医師としての研鑽を続け、人と人とのつながりを大切に治療を行っていくという姿勢は変わらないだろうと思います。高齢の方のエピソードを多くお話ししましたが、当院は妊婦さんや赤ちゃん、学生さん、若年層の方など、幅広い世代の患者さんが家族ぐるみでいらっしゃるようなクリニックです。どなたでもどうぞお気軽にクリニックにいらしてください。そうして一緒に、患者さん、そしてご家族にとってのベストな治療を見つけていければと思います。

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