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加藤 貴重 院長の独自取材記事

かとう耳鼻咽喉科クリニック

(豊田市/梅坪駅)

最終更新日:2019/08/28

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豊田市梅坪駅から徒歩3分、駅からほぼ真っすぐ歩いた場所に「かとう耳鼻咽喉科クリニック」がある。敷地の庭に立つ、枝葉がいっぱいに伸びた大木が目印。待合室の広い窓からも、この大木と静かな庭を眺めることができ心が落ち着く。院長の加藤貴重先生は「乳幼児から高齢者まで、あらゆる年代の方と接して治療を行うことができるのが耳鼻咽喉科を専門に選んだ理由のひとつ」と話す子ども好きな先生だ。食事や水分の飲み込みについての嚥下機能や、東海地区では数少ない音声についての診療も行う。どの年代の患者に対しても、心に寄り添う診療を心がけているという、加藤先生の心温まる話を聞いてきた。
(取材日2017年4月11日)

患者の特性を考慮した、配慮を持っての診察

耳鼻咽喉科を専門に選ばれたきっかけを教えてください。

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私は昔から子どもと接するのが好きでしたので、学生時代は、実は小児科志望だったんです。研修も小児科を中心に行っていました。研修を進めるうちに、子どもに多い中耳炎についても知っておくべきだと思い、耳鼻咽喉科の研修に参加したのです。そこで、診察法において外科的な部分が多い耳鼻咽喉科の分野について、とても興味を持ちました。また、耳鼻咽喉科は生まれたての乳児から高齢者まで、すべての年代の方が治療対象です。中耳炎をはじめ、副鼻腔炎など耳鼻科の医師にしか見つけられない疾患も多くあり、治療後もフォローをしていくことができるという点にも魅力を感じ、最終的に耳鼻咽喉科を専門に選びました。

診察を怖がって泣く子どもには、どのような対応をしていますか?

耳鼻咽喉科は、子どもにとってとても怖い場所ですよね。小児科よりも器具が多いし、耳や鼻など自分では見えない場所の治療がほとんどですから、何をされるかわからないという恐怖感が、痛みに変わって泣いてしまう子が多くいます。ですから、まずは恐怖感を少しでも取り除いてから診察をしたいと思っています。時間があれば治療に使用する器具を触ってもらい、「これで耳の中を見せてね」といった感じで優しく声かけするようにしています。また、家で色塗りをしてもらったクリニックのマスコットキャラクターを診察室に掲示したり、スタッフが作成した折り紙や壁絵を飾ったりと、子どもが楽しい気持ちになれるような雰囲気づくりにも工夫して取り組んでいます。

高齢者の方と話す際、心がけていることはありますか?

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高齢者の方には、ゆっくりはっきりと、きちんと聞き取れるよう丁寧に説明するよう努めています。高齢者の方は、ときに聞こえていなくても聞こえたように感じてしまい、ご自分なりの解釈で受けとめてしまうこともあります。安心して治療を進めていただくためにも、意思伝達を確かなものにできるよう心がけています。

嚥下や音声、難聴など専門的な分野の診療も

嚥下機能の検査に来る方は多いのでしょうか。

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嚥下とは、口腔内の食物を胃に送り込む機能のことです。病気や年齢により飲み込みが困難になり嚥下障害となることがあります。食事の際にむせることが多くなった、原因不明な熱がよく出るなど、本人はもちろん、家族の気づきで来院される方も多くいらっしゃいます。これには、鼻からの内視鏡検査で喉や食べ物の動きを調べたり、食事中の様子を見せてもらい、問題となっていることはないかを調べます。そして治療の中で、食べ物の大きさを変える、とろみを加える、食事に集中できる環境を整えるなど、家族の方への解決法の提案も大切に行っています。嚥下障害は、誤嚥性肺炎につながることもあるので注意したい症状です。

音声の治療について教えてください。

主に、声がかすれる、声が出にくいという症状を改善するのが音声に対する治療です。これも鼻からの内視鏡で声帯の動きや形を検査します。ポリープの場合には手術で、炎症ならば投薬のほか、発声方法の見直しやボイストレーニングでの治療を進めます。以前、学会や治療現場で音声の治療について知る機会があったとき、その症状がみるみる改善していく様子に、とても興味を持ちました。ただ当時、音声を専門としている医師が少なく、東京や京都の病院まで出向き勉強をしました。今でも県内の耳鼻咽喉科においては、音声治療を専門とする医院は少なく、言語療法士やボイスクリニックの医師が集まる音声言語の学会に参加して勉強しています。

難聴についての相談も多いそうですね。

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年齢にかかわらず、突然に耳の聞こえが悪くなってしまう突発性難聴という症状があります。この場合、できるだけ早くの治療を開始しないと改善することが難しくなります。発症から1週間以内の治療が望ましく、遅くても2週間以内には治療を始めることが必要です。難聴の症状があった場合には、すぐに受診することをお勧めします。また、年齢による聴力低下がある場合には、治療による改善は困難ですが、補聴器を使用することに抵抗を感じる方もいらっしゃいます。そんなとき私は「目が悪くなったら眼鏡をかけるように、聞こえが悪くなったら補聴器をつけてみたらどうですか?」とできるだけわかりやすく説明をし、患者さまの気持ちに寄り添った声かけをするように心がけています。

そのほか、このクリニックの治療ならではの特徴を教えてください。

めまいや頭痛に有効な医療用電位治療器による治療を行っています。これは、治療用の電極が通じている椅子に座ることで、皮膚や体表面の感覚受容器を刺激し、体の中に微弱な電流を起こし、その作用で、自律神経機能や末梢循環の改善が期待されるものです。座っているだけでよいので気軽に行える治療です。めまいや頭痛に悩まされている方や、肩こり、不眠症の患者さまにも積極的に使用しています。毎日使用しても差し支えないので、気軽に来院していただきスタッフに声をかけていただくのもよいと思います。当院の電位治療を行うスペースは、地域の方々の交流の場になっているのではないでしょうか。

笑顔と幸せのきっかけとなるクリニックでありたい

この場所に開院された理由を教えてください。

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ここは私の実家であり、私が生まれた頃から父が歯科医院を開業していた場所なんです。父が引退する時期と、私が開業を考えていた時期が同じだったこともあり、父の診療所を新しく建て直し、この場所で耳鼻咽喉科を開院しました。患者さまの中には、父に診てもらっていたと話してくださる方も大勢いらっしゃいます。そんなとき、父がこの地域にどれだけ貢献していたかを改めて知ることができます。父からはいつも、患者さまに対する言葉遣いや態度についてのアドバイスをもらっています。私も父のように、気軽に何でも相談してもらえるような、地域貢献できる医師になりたいと思っています。

医師としてやりがいを感じるのは、どんなときですか?

医師になったばかりの頃は、例えば大きな総合病院では、私が担当する患者さまは大勢いても、私がそこを辞めたらそれまでの患者さまを担当することは残念ながらない、と思っていたんです。ところが、ほかの病院に勤務することになったとき、わざわざ私がいる病院まで受診に来てくれる患者さまが何名もいらっしゃったのです。私が開業することになったときも、遠方から来てくださる方がいるんですよ。遠い方だと県外から月に何度か通院してくださいます。通院途中で何かがあっても大変ですから、近くの医院での受診をお勧めしても、散歩がてらに来るよと言って来てくれるんです。そんなときは、医師として頼られているのだというたいへんうれしい気持ちと、また改めて責任感を抱く瞬間ですね。

先生の今後の展望や抱負を教えてください。

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生まれ育ったこの地域の方に貢献できる医師になりたいと思っています。私のクリニックに来てくださる患者さま、そのご家族、そしてスタッフも笑顔で幸せにいられるように、そのきっかけをつくっていくことができたらと願っています。また、少しでも体調のよくないときには、気軽に訪ねて相談していただけるような医師でありたいと思います。その相談の中で、原因を追及したり、また私の専門範囲を超えた症状であれば、必要な受診先を紹介したりと、改善への方向性を示していくことができますので。そうした、地域の方の健康づくりのきっかけとなる地域に根差したクリニックにしていきたいと思っています。

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