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三枝 誠一郎 院長の独自取材記事

さえぐさ医院

(野田市/梅郷駅)

最終更新日:2020/07/02

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梅郷駅から徒歩8分の場所にある「さえぐさ医院」。訪れる患者のどんな相談にも対応する、近隣住民の「かかりつけ医」だ。院長の三枝誠一郎先生は、欧米では一般的なプライマリケアに注目し、金沢医科大学で総合診療について学んできた。大学院修了後は、大学病院や大規模病院で循環器内科・救急医療・在宅医療などに携わってきた。2016年に開業、2020年に移転リニューアル。これまでの経験を生かし、地域医療に貢献し続けている。在宅医療にも力を入れており「患者さんにもご家族にも、無理はしないでほしい」と話す三枝先生に、プライマリケアや訪問診療などについて話を聞いた。
(取材日2020年6月15日)

より充実した診療のために移転リニューアル

これまでのご経歴をお聞かせください。

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私は長野県の出身なのですが、祖父が村の衛生部で住民の健康管理を担う立場にありました。祖父は戦時中に衛生兵でしたので、その経験を生かしてのことです。その頼りがいある姿を見て「私も健康に携わる職に就きたい」と思い、医師をめざすようになりました。金沢医科大学大学院修了後は、大学病院や大規模病院で循環器内科・救急医療・在宅医療など幅広い症例に対応してきました。勤務医として働く中、縁あってお話をいただいたのがきっかけで2016年に開業しました。東葛病院や野田南部診療所に長く勤務してきましたので、千葉県の地域医療に貢献できるのはうれしいことです。その後2020年に、現在の場所に移転しリニューアルしました。

移転リニューアルでは、どんな点にこだわられましたか。

「より良い環境で、より患者さんに寄り添った診療がしたい」と思い、2020年6月にリニューアルしました。開業当時の設備では手狭になってしまったんです。診察室を増やし、処置室でもこれまでより多くの患者さんに対応できるようになりました。待合室は広めの設計でテレビを設置し、一角にキッズスペースも作りました。また、通常の待合室とは少し離れた場所に隔離用の待合室を作りました。例えば子どもの水ぼうそうなど、感染の恐れがある症状の場合に使います。院内全体の色合いは、ナチュラルな木目調に優しいグリーンを取り入れました。レイアウトは設計士さんのアドバイスをもらいながら、スタッフ全員で決めたんですよ。まさにスタッフ一丸となってつくり上げたクリニックです。入り口からバリアフリーなので、車いすやベビーカーでも安心してご来院いただけます。

どのような治療が受けられるのでしょうか?

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幅広い年代のさまざまな症状に対応しています。近隣の方を対象に予防接種も行っていますし、在宅医療や成人病のご相談も多いですね。私の専門分野は内科・小児科で、軽い風邪などの身近な症状から、高血圧・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病まで診療経験を積んできました。大学病院では循環器内科の症例を数多く診てきました。この経験を生かしつつ、患者さんにとっての「かかりつけ医」として、来院される方のどんな相談にも対応していきたいと思っています。

プライマリケアは、患者の「最初の受け皿」

大学ではどんな領域を専門に学ばれたのでしょうか?

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金沢医科大学では総合内科学でいわゆる総合診療について学びました。医師の専門分野が細分化され始めた当時、幅広い症例を診る総合診療科は珍しいものでした。しかし、欧米には当時から「プライマリケア」という言葉がありました。簡単に言うと「身近にあって、何でも相談に乗ってくれる総合的な医療」というものです。プライマリケアに携わる医師のことを「General Practitioner」と呼び、総合的な医療が求められ普及していたんです。日本でも特に地域に根差した医療の場において、専門領域の枠を超えた総合診療が重要になってくるだろうと考えました。地域に暮らす方々のホームドクターとして、その方の一生にわたって診られる医療を提供していきたいと思ったのです。プライマリケアについて専門的に研鑽を重ねてきたこともあって、今は後輩に指導を行うこともあるんですよ。

幅広い症状に対応するのが「プライマリケア」なんですね。

まずはすべての患者さんの「最初の受け皿」として、どのような不調でも話を伺います。その上で当院で治療できる症状では治療を行い、専門的な治療が必要な場合はしかるべき医療機関をご紹介します。専門治療を終えた後のケアをする役目もありますね。特定の病気にあてはめづらい、とりとめのない症状も診療の範囲内です。例えば不定愁訴がこれにあたりますね。また、心の不調から頭痛や腹痛を引き起こしてしまうことがありますが、投薬で気持ちを落ち着かせたり、症状とうまく付き合えるようにしたりすることをめざしていきます。放っておくとうつ病や高血圧を引き起こしかねませんし、プライマリケアに携わる医師として、どんなことでもまず相談できる存在でありたいですね。

診療の際に心がけていることはありますか?

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患者さんの話をしっかり聞き、家庭環境や生活習慣なども考慮した上で適切な治療方法を提案できるようにしています。福祉の充実を表す言葉に「ゆりかごから墓場まで」という言葉がありますが、その方の一生にわたって、その時々の状況に合った医療を提供していくことが大切です。患者さんは悩みを持って来院されます。その不安が和らぐよう、診療では人間味がある温かい対応を心がけています。子どもの患者さんを診療する際は、怖がらないようにお子さんと目線を合わせ、優しく接するようにしています。

無理せず思いつめず、医療や制度を頼ってほしい

訪問診療にも力を入れていると伺いました。

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ご高齢の方や障害のある方など、通院に困難を感じる患者さんを対象に訪問診療を行っています。末期の悪性腫瘍など在宅での緩和ケアも含みます。「自宅に最期までいたい、なるべく長くいたい」との希望に応えるのもプライマリケアのめざす医療です。在宅医療は一つの選択肢でもあります。その方がどんな最期を迎えたいか、できる限りそのご希望に沿うようお手伝いしていきたいと考えていますので、ご自宅でのお看取りも行っています。患者さんのご家族やケアマネジャーとのやり取りの中で、医師の立場から介護のアドバイスをすることもあるんですよ。また、他院からの紹介、地域包括支援センターやケアマネジャーからの依頼で在宅医療を行うこともあります。

今後の展望をお聞かせください。

幅広い年齢層の方を対象に、どのようなお悩みでも来院しやすいクリニックとして、地域医療に貢献していきたいです。患者さんは近隣にお住まいの方が多いのですが、ご家族4世代で来院してくださる方もいるんですよ。「身近にあって、何でも相談できる」がプライマリケアに携わる医師の役目ですから、全世代で頼りにしてくださるのはとてもうれしいことですね。小さいお子さんからご高齢の方まで、ここにいらした方ならどんな人でもどんな症状でも、分け隔てなく診療するクリニックであり続けたいですね。幅広く相談に乗れる、地域に根差したホームドクターをめざしていきたいと思います。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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医師として皆さんにまずお伝えしたいのは「無理しないで、思いつめないで」ということです。ご自身やご家族のこと、また在宅医療で困っていることなどがあればご相談ください。在宅医療の現場では、患者さんのご家族が頑張りすぎて疲れてしまうケースも目にしてきました。時には休んで、ケアマネジャーや医師を頼ってください。ご家族をサポートできる医療制度や機関が、世の中にはたくさんありますから。また情報があふれている現代では、それらに惑わされたり真偽がわからず迷っている患者さんが多いと感じています。クリニックで相談して解決することもありますし、医師として正しい情報をお伝えします。あまり深く悩まずに、困ったら気軽に相談にいらしてください。地域に密着した、温かい医療・診療を提供しています。

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