赤・青・茶・黒とさまざまなあざ
赤ちゃんから大人まで対応
みやびクリニック
(春日市/大野城駅)
最終更新日:2024/04/10


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皮膚の一部に色調の変化が起こるあざ。身近なところでは、生まれつき赤ちゃんのお尻にある蒙古斑が想像しやすいだろう。あざの多くは命に関わることはないものの顔や腕など見える場所にあればケガを連想させたり、子どもでは虐待を疑われたりいじめにつながる可能性や、成長した後も外見上の悩みの種になるなど、本人だけではなく保護者にとっても気がかりとなるだろう。他方で、あざ治療に使う医療用のレーザーには白抜けややけどなどの副作用もあり経験値が求められるのだとか。そんな中、あざ治療に特化した診療を行っているのが「みやびクリニック」の矢加部文院長だ。今回のインタビューでは、矢加部院長にあざの原因や種類ごとの治療方法などについて詳しく話を聞いた。
(取材日2020年3月17日/情報更新日2024年2月28日)
目次
あざの種類に応じてレーザーと外科手術を使い分け、患者のQOLを高めていく
- Qあざにはいろいろな種類があるようですね。
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A
▲矢加部院長は大学病院であざ治療を専門としていたスペシャリスト
あざは色ごとに、赤あざ、青あざ、茶あざ、黒あざの大きく4つに分類されます。そこからさらに細分化されていくのですが、あざができる原因はよくわかっていないんです。もちろん中には神経繊維腫症のような遺伝疾患もあるものの、ほとんどは原因不明。赤ちゃんの蒙古斑のように、生まれた時からあるケースが多く、生後しばらくしてから発症する乳児血管腫や、中高生など思春期に発症するあざもあります。あざがあるからと言ってすべてががんになったり、成長障害を起こしたりするわけではないのですが、顔や腕、足など見えるところにあると目立ってしまうため、本人や保護者の精神的ストレスを緩和するためにも治療を行っています。
- Q共通する治療方法や治療期間などはあるのでしょうか?
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A
▲患者や保護者の気持ちにやさしく寄り添い、親身に治療にあたる
あざの治療方法には医療用レーザーを使った治療と、あざを切除したのち皮膚を縫い寄せたり移植したりする外科手術による治療があります。当クリニックでは全身麻酔を使わず、麻酔クリームや麻酔テープ、局所麻酔を使った日帰り治療を行います。治療期間はあざの種類や大きさ、治療法によって変動するので一概には言えません。種類によっては成長とともに目立ちにくくなるものあるため、経過を観察していくこともあります。一方、大きく広がっていくタイプのあざや、加齢とともに色が濃くなるあざもあり、早めに治療をすべきケースを見逃さないためにも、自己判断をせずに専門の医療機関を受診したほうが良いでしょう。
- Q目立ちやすい赤あざですが、具体的な治療法を教えてください。
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A
▲よりわかりやすく理解してもらえるよう図を描いて説明することも
乳幼児の額や瞼などにできるサモンパッチや後頸部にできるウンナ母斑という赤あざなど薄くなるものに関しては経過観察しますが、色調が変化しない場合や濃くなる場合はレーザー治療を行います。赤あざは皮膚の真皮内に毛細血管が増えるため血管を壊す色素レーザーを用います。乳児血管腫は増大を抑えるために早めのレーザー治療を行ったり、急激に大きくなる場合は内服薬を併用することもあります。サモンパッチやウンナ母斑以外の単純性血管腫は自然退色が難しいため、顔や四肢などの露出部にある際には早めに治療を開始します。いずれにしても月齢が若いほうが皮膚が薄くレーザーが深部まで届きやすいので、早めの受診がポイントになります。
- Q蒙古斑に代表される青あざで悩んでいる方も多そうです。
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A
▲数多くのレーザー治療で経験を積んだ院長だからこそ信頼も厚い
青あざは、黒子のような濃いものは外科手術による治療になります。お尻の蒙古斑は成長に伴って皮膚に厚みが出たり伸びたりして目立たなくなるものの、学童期以上になっても残存し本人がストレスを感じる場合はレーザー治療を検討します。手足などにできる異所性蒙古斑も成長に伴い皮膚に厚みが出たり伸びたりして目立ちにくくなりますが、露出部であったり、1歳過ぎても濃く残存すればケガと誤認されたり他人から指摘されることも出てくるのでレーザー治療を計画します。顔にできる太田母斑なども含め、青あざは皮膚の深い部分である真皮内にメラニン色素が増殖したことによるものなので、その色素をターゲットにレーザー治療を行います。
- Q茶あざや黒あざの治療方法についても教えてください。
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A
▲安全性にこだわり、一緒に患者の悩みの解消をめざす
茶あざと呼ばれる扁平母斑は、皮膚の浅い部分である表皮内にメラニン色素が増殖したことによるものです。レーザー治療を行っても6~8割は再発するという難しいあざであることを理解してもらった上での治療が必要です。再発を防ぐ方法もないので、あざの性格が未熟な1歳未満に治療開始したほうが経験上効果が期待できるといえます。完全にあざを消すというよりは、目立ちにくくすることが目的です。膨らんでいる表皮母斑は外科手術を適応します。また大きな黒子のような黒あざは皮膚の深いところにまで母斑細胞というあざの細胞があるので、レーザーを照射してもすべての患部に届きません。そのため外科手術により取り除くことが一般的です。
自由診療費用の目安
自由診療とはレーザー治療(あざ)/5500円(税込)~ ※大きさにより治療料金は変わります