歯科医院が苦手な人に寄り添う
初診の流れ
前田歯科医院
(渋谷区/恵比寿駅)
最終更新日:2021/10/12
- 保険診療
- 自由診療
歯科医院の治療は、「怖そう」「痛そう」と思われがちなもの。それゆえ、歯や口の中に違和感や痛みを感じても、なかなか歯科医院に足が向かないという人は少なくないようだ。そんな患者の気持ちに配慮して、不安や不信を呼ぶ要素に対処した診療を心がけているのが、「前田歯科医院」の前田敬(まえだ・たかし)院長だ。開業は1996年と、20年以上もこのスタンスを続けて、多くの患者と信頼関係を築いてきたのだとか。もともとは母が営む歯科医院を、幼少の頃から見て育ち、女性らしく物腰のやわらかい診療の様子を間近で学んだという前田院長に、患者が不安を感じる点やその対応策について話を聞いた。
(取材日2020年6月19日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q歯科治療が怖いと感じられやすいのはなぜでしょうか?
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A
一般に患者さんからよく聞かれる不安やご不満には、「歯科医師にあまり話を聞いてもらえない」「説明もなしに歯を削られてしまいそう」「麻酔の注射が怖いのに、気づかってもらえない」といった声があるようです。そんなことから「歯医者を嫌い」になってほしくないんです。定期的に歯科医院でのチェックを受けていただければ、症状が悪化してしまってからの治療とはならずに済むかもしれません。当院では、患者さんのストレスにならないよう、治療に入る前にまず悩みや心配事はすべて伺うようにしています。一番は、歯科医師が「よく聴くこと」ではないでしょうか。そうすれば、「歯医者さんは怖くない」と思っていただけるはずだと思います。
- Q診療する上で、不安を軽減するための工夫や配慮はありますか?
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A
まず初診では、患者さんの訴えや資料、所見を踏まえて、現在の状況とこれからどのような治療を行っていくべきかを説明し、その内容にご納得いただくことを重視します。その際、会話によるコミュニケーションが鍵となるでしょう。また、治療前に診察台でお待ちいただく間、器具が気にならないよう視野から遠ざけ、目の前の大画面モニターで環境ビデオなどを流してリラックスできるようにしています。そのほか麻酔の注射も、先にシールタイプの表面麻酔をしてから行うことで、注射針を刺すときの痛みに配慮しています。実は私自身がたいへんな怖がりなので、これなら安心できると自分が思える手間や手順を惜しまずに進めていくのがモットーです。
- Q自費による自由診療と、保険診療はどう違うのですか?
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A
治療内容によりますが、詰め物・かぶせ物の場合は材料が異なります。保険診療では定められたプラスチックなどの材料を用いることとなっています。それよりも白さなど、自分の他の歯とのなじみや透明感にこだわる場合は、そうした材料をご案内しています。写真や実物のサンプルをお見せしますので、どのようにされたいか、じっくり考えていただければと思います。また、その際は見積もりも合わせて提示しております。急いで決めることはなく、次回の診療までに決めてもらえればOKです。当院の診療は基本的には保険内で行っており、自費のものを無理に勧めることはしていません。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1初診受付をして、問診票を記入
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オリジナルの問診票は、選択肢を細かく用意。来院理由だけでも「歯ぐきが腫れた」「歯の汚れ」「口臭」「歯並びが気になる」「詰め物が取れた」「歯石を取ってほしい」などの項目のほか、症状が出るのが「冷たい」「熱い」「甘いもので」「噛み合わせると」「何か食べた後に」「何もしなくても」など22種類ある。院長自身が患者だったら、これだけしてもらいたいと思うレベルを基準としている。
- 2診察台で口の中を診てもらい、レントゲン撮影
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問診票の内容を踏まえて、口の中を診てもらう。来院理由により、必要があると判断された場合にはレントゲン撮影を行う。撮影時でも圧迫感を感じにくいように、レントゲン室は広めになっている。
- 3カウンセリング
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レントゲン写真を示してもらい、問題のある箇所について説明を受ける。現在の状況と、どのような治療をしていくのがいいのかの話がある。また、今後の治療計画案などを聞き、理解を深める。納得がいくまで説明を求めていいため、わからないことがあればそのままにせず、きちんと質問しておこう。
- 4具体的な説明を受け、治療に入る
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患者が治療を怖いと思っていればいるほど、治療の効果もめざしにくくなるのだそう。そのため、患者に恐怖心や痛みなどの苦痛を感じさせないよう、治療の時間や手間を惜しまずに処置を行っていく。同院では今これから、どのような処置を行うのか、患者が理解・納得するまで、器具を使う治療を始めることはしないようにしているのだそう。
- 5定期的なメンテナンス
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一通りの治療を終えた後は、治療後の状態を維持し、再発やほかの不具合・不調を予防、早期発見するための「予防歯科」のために、定期的にメンテナンスを行っていく。同院では3人の歯科衛生士が、担当制で3ヵ月あるいは6ヵ月ごとに定期検診を行ってくれる。プロフェッショナルケアによる歯垢や歯石の除去に加え、自宅でのセルフケアについての指導も、重要な目的なのだそう。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックのかぶせ物/5万7000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。