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北野 裕巳 院長の独自取材記事

サン・キタノクリニック

(渋谷区/恵比寿駅)

最終更新日:2021/10/12

北野裕巳院長 サン・キタノクリニック main

恵比寿駅西口から徒歩5分の「サン・キタノクリニック」は、内科・消化器内科・胃腸内科・外科・肛門外科の診療科目を掲げるクリニック。2020年9月にリニューアルオープンし、ベージュとグリーンで統一された落ち着いた雰囲気が印象的だ。上部消化管が専門の北野裕巳院長は、2016年9月に父親である先代を継いで院長に就任。先代の診療スタイルを継承し、「病気だけではなく患者という『人』を診る」をモットーに、幅広い年齢層の患者と向き合う。生活習慣病の患者も多く、食事や運動のアドバイスには、冊子を用いて指導。上部・下部内視鏡、超音波検査器など検査機器も充実しており、ポリープやがんの早期発見に努める。優しい語り口が印象的な北野院長に、診療への思いや今後の展望などについて聞いた。

(取材日2020年9月28日)

父の代から続く「患者第一」の姿勢

2020年9月にリニューアルされたのですね。

北野裕巳院長 サン・キタノクリニック1

はい、そうです。当院は2000年にこの場所に前院長だった父が開業しましたが、2016年に父ががんで亡くなり、その年の9月に私が父から引き継いで院長を務めています。ビルの老朽化に伴い、建て替えをすることとなり、一時的にここから近くの場所にクリニックを移転して診療を続け、建て替え工事が終わったタイミングで、この場所に戻りました。以前はビルの1階と地下1階を使って診療していたのですが、地下1階をなくして1階のフロアに奥行きをもたせたレイアウトにしました。バリアフリー設計で、入り口から診療室、トイレ、検査室まで車いすでスムーズに動き回れるだけの余裕がありますので、ご高齢のご家族を連れての通院も安心だと思います。リニューアル後の院内設計は、父の時から続く「患者さん第一」をコンセプトに、患者さんが来てくださったときに緊張や不安が少しでも和らぐような色遣いやデザインを心がけました。

ベージュとグリーンで統一され、リラックスできますね。診察室にはお父さまの写真を置いているのですね。

ありがとうございます。デザイナーさんからの提案で、待合室に、草原をイメージした壁画を取り入れていただいたのですが、クリニックの雰囲気にほどよく溶け込み、私自身も気に入っています。診察室には、父の写真を置いています。生前父が診ていた方が、今もなお続けて通院くださり、父の写真を見て拝んでいかれるんですよ。患者さんに優しかった父ならではのエピソードだと思います。このクリニックの名前は、「太陽(サン)のように、患者さんたちに元気で輝いてほしい」という願いから、父がつけたものです。父の姿勢をしっかり引き継ぎ、たくさんの患者さんのお役に立ちたいと思っています。

どのような患者さんがいらっしゃいますか?

北野裕巳院長 サン・キタノクリニック2

先ほど申し上げたような父の代から通ってくださっているご高齢の方に加え、周辺の地域にお住まいの方が多いですね。恵比寿というと「若者の街」というイメージがありますが、いわゆる「地元」でずっと住んでいらっしゃる方も多く、高齢者の割合は少なくないのです。オフィス街でもありますので、会社帰りに来院される患者さんもいらっしゃいます。年齢的に20代から80代まで全年代の方がいらっしゃいます。疾患では、風邪などに加え、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病や、胃が痛い、もたれるなど消化器系のトラブルを訴える患者さんなどがいらっしゃいます。当院では上部・下部の内視鏡検査機器、超音波検査機器を備えているので、必要に応じて検査も行っています。

病気だけではなく患者という「人」を診る

先生は、上部消化管のご専門でいらっしゃるのですね。

北野裕巳院長 サン・キタノクリニック3

私は帝京大学医学部卒業後、順天堂大学医学部附属順天堂医院で研修を受けました。その後、食道・胃外科という食道がんや胃がんを主に診る外科に入局し、順天堂大学医学部附属練馬病院や越谷市立病院に勤務しさまざまな症例の手術に携わってきました。心臓血管外科や呼吸器外科、小児外科などでも経験を積み、内科と外科の両面から患者さんを診ることができるのが、当院の強みだと思います。現在も、週に1度、外部の病院で当直を担当し、必要に応じて手術を担当することもあります。当院では手術は行っていませんが、消化器外科の現場で蓄積してきた経験を忘れず、一定の技術を保ち続けることは医師として大切なことだと思っていますし、開業医だからこそ、外部の病院でたくさんの先生とご一緒しながら刺激を受け、地域に還元していきたいと思います。

診療ポリシーについて教えてください。

父もそうだったのですが、「病気を診ることはもちろん、患者さんという『人を診る』」ということです。患者さんの体を診るだけでなく、対話を通して患者さんのライフスタイルや家庭環境などをしっかり把握することを心がけています。ですから、患者さんとはかなり時間をかけてお話ししますね。もっと短く診察しようとも思うのですが、なかなか難しいですね(笑)。患者さんとの対話は、当院が一番大切にしていきたい部分でもあります。ほんの些細なお話から、治療のヒントにつながればと思っています。たわいもない世間話をするのも楽しみの一つですよ。人が好きなんですよね。

そのほか、クリニックの特徴を教えてください。生活習慣病の患者さんにはどのように対応されていますか?

北野裕巳院長 サン・キタノクリニック4

最近は、インターネットなどで事前予約できるクリニックが増えていますが、当院は、現在のところあえて予約不要にしています。というのも、父の代から通い続けてくださっている患者さんはご高齢の方が多く、インターネット予約の方法がわからない方もいらっしゃいます。「時間があるときにいつでもいらしてください」という姿勢でお迎えしたほうが、患者さんが来院しやすいのではないかと思っています。生活習慣病の患者さんに対しては、食事や運動からのアプローチが基本となるため、言葉だけでなく、冊子などを使ってわかりやすく説明することを心がけています。健診結果や当院で血液検査を行って尿酸値が高めの方には適宜アドバイスをしています。 足の親指のつけ根あたりが痛くなる痛風発作は突然発症することが多いため、お酒を日常的に飲む方やプリン体が多く含まれる食べ物を好む方は、注意していただきたいですね。

上部・下部内視鏡検査は画像を見ながら丁寧に説明

医療機器も充実していらっしゃるようですね。

北野裕巳院長 サン・キタノクリニック5

当院では、上部・下部内視鏡、超音波検査器を導入し、ポリープやがんの早期発見に役立てています。経鼻内視鏡の場合は、検査中の患者さんの不安を軽減するため、カメラの画像を見ながら「今、どこを診ているか」「どのような角度で診ているか」などを丁寧に説明するようにしています。カメラを胃の中で反転して観察するとカメラ自体が黒く見えるため、初めて見た患者さんは「この黒い物体は何なのだろう」と不安に思う方もいるんですよね。このような不安を一つ一つ払拭していくことで、患者さんが安心して検査を受けられるように心がけています。検査室の隣には個室を設け、着替えや休憩に使っていただいています。下部内視鏡は事前に下剤を飲むため、ストレスなく検査に臨んでほしいと思っています。内視鏡検査は、40歳くらいを目安に1度は受けていただくことをお勧めします。また、ピロリ菌の感染が確認された場合は、年に一度は検査してほしいです。

お忙しい中でのリフレッシュ方法を教えてください。

幼稚園から大学まで、サッカーをやっていたのですが、最近はなかなか練習できていないです。以前からランニングを続けています。仕事が終わってから家に帰る時にスポーツウエアに着替え、10kmほどの距離を走っています。週に1~2回ですが、医者は体力勝負なので、これからも続けていきたいですね。このおかげかもしれませんが、風邪ひとつひかないんですよ。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

北野裕巳院長 サン・キタノクリニック6

より多くの患者さんを診ていきたいので、今後はオンライン診療も視野に入れて対応していきたいと思います。これからも、父のように患者さんの話に耳を傾け少しでもその方が元気に暮らせる手助けをしていきたいと思っています。おじいちゃん、お父さん、息子さんと、家族3代でいらっしゃる患者さんもいます。ご家族ぐるみでお気軽に相談に来てください。

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