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井上 善仁 院長の独自取材記事

井上善レディースクリニック

(福岡市中央区/天神南駅)

最終更新日:2021/04/22

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体外受精や顕微授精を含む不妊治療を中心に、不育症、婦人科に関する不調で悩む人々の治療を行っている「井上善レディースクリニック」は、西鉄福岡(天神)駅から徒歩3分の場所にある。患者が安心して前向きに治療と向き合えるクリニックをめざし、利便性の良い天神で2016年に開院。これまで一貫して「婦人科内分泌学」を専門分野としてきた井上善仁院長は、日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医の資格を持つ、婦人科系疾患のエキスパートだ。女性の社会進出に伴って、初産年齢が上昇し続けている今、妊娠に悩む人に向けて「早めの治療を」と語る井上院長。今回、診療内容をはじめ、不妊治療を受けた自身の経験や、その経験があるからこそ響く言葉も聞くことができた。
(取材日2021年1月28日)

一人ひとりに最適な、レベルの高い医療をめざす

医師をめざしたきっかけと、開業までの取り組みについて教えてください。

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医師になりたいと思い始めたのは中学生くらいからですね。叔父が産婦人科の開業医で、叔母や私の母も看護師として勤めており、放課後に立ち寄ったりしていましたので、そういった環境も影響していたと思います。高校卒業後は九州大学に進学し、大学院では、子宮筋や平滑筋といった自律神経に支配されている分野を主に学びました。その後、アメリカに2年間留学し、妊娠中の子宮に関する電気生理学の研究に携わりました。カルシウムやナトリウムなどが細胞膜を通じて行き来する流れを見たり、その流れが妊娠中にどれくらい関係するかなど、とても興味深い内容でした。日本に戻ってからは、15年以上大学病院に勤め、実にさまざまな症例も診てきましたし、研究より臨床に向いていると実感した期間でもあったように思います。そして、じっくりと患者さんに向き合いたいという思いから、浜の町病院を経て2016年に利便性に富んだこの天神で開院に至りました。

安らげる落ち着いた雰囲気の院内ですね。患者さんは県外からの方もおられるとお聞きしました。

県外の方もおみえになりますし、海外在住の日本人の方が一時帰国して来られるケースも。当院は不妊の外来をメインに、不育症や思春期・更年期専門の外来があり、月経痛、子宮内膜症、子宮筋腫など婦人科に関する診療も行っています。子宮内膜症や子宮筋腫を合併している不妊症の方で手術が必要な場合は、以前勤めていた病院で私が執刀することもあります。腹腔鏡手術の技術も生かしたいという気持ちもありますし、実際に自分が患者さんのおなかの中を診ることで、今後の計画が立てやすくなりますからね。一般不妊治療から高度生殖補助医療まで対応しているため、やはり診療のメインは不妊治療になります。患者層は30代後半から40代前半の方が多く、初診時に40歳以上の方もおられます。

皆さんさまざまなお気持ちを抱えて臨まれているのではないでしょうか。

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そうですね。特に不妊治療は患者さんの精神面や金銭的な面でもご負担も大きいですので、私にできることは、患者さんたちの願いをかなえるために全力を尽くすことです。少しでも妊娠の確率を高めるために、去年から胚移植に関する新たな装置も導入しました。一定時間ごとに胚の状況を継続的に撮影して、胚のさまざまな情報を蓄積し、それをもとにAIが胚を選択する「タイムラプス機能つき培養器」です。これまで培養士の目視による主観的評価で移植する胚を決定していましたが、そこにこのような情報が加わることで、移植に適した胚の見極めが精密に行えることを期待しています。また、着床不全といって良好な胚を戻しても着床に至らない場合や、子宮内膜が厚くならない方の診療も始めました。

妊娠を望むすべての人に早めの治療開始を呼びかける

不妊治療に適正年齢はあるのでしょうか。

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遅くとも30代から治療を始めることをお勧めします。治療開始が40代ではなく、30代だったらと思うケースも少なくありません。というのも、実は卵子の数には限りがあり、年齢を重ねるほど採取できる数が減少します。また、40代で妊娠したとしても、高齢の出産は母子ともにリスクを伴う可能性が高くなります。そういった意味でも、可能であれば早めの治療をお勧めします。

30代というと、仕事と治療の両立に悩まれる方も多いと感じます。

そうですね。一番の問題は女性が社会的なキャリアを築く上で大事な時期と、妊娠に適した年齢が重なっていることにあると感じます。ある程度キャリアを築いてからだと、妊娠を考えるのがどうしても遅くなってしまいます。実際、当院の患者さんもお仕事されている方がほとんどですし、並行して治療も行うのは簡単なことではありません。ですので、その負担を少しでも減らせるよう、通常診療は朝10時からなのですが、人工授精などの場合は精子だけ8時半に受け取ったり、採卵がない場合は10時前から診療をしたり、できる限り患者さんに寄り添った対応を心がけています。

不妊治療について、テレビやインターネットの情報を頼りにされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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40代で出産した芸能人などのニュースも多いですからね。海外だと40代後半の多くは卵子提供による出産とされていますが、その部分はなかなか情報として入ってきません。最近は、不妊治療の情報を得るために、インターネットをご活用される方が多いと思います。ただ、その情報が正しいかどうかは別の話です。誤った情報や、別の人が経験した話をうのみにしてしまうことで、その人にとっては間違った方向に進んでしまう恐れがあります。妊娠について悩み事があれば、不妊治療を専門としている婦人科医に相談していただきたいと思います。当院ではスタッフ一同、患者さんが来院しやすく、何でも相談できる環境づくりを心がけています。一人ひとりの患者さんとしっかりと向き合って、一緒に歩んでいきたいと思います。

自身の経験から患者の立場になって治療をサポート

先生ご自身も治療体験者とお伺いしました。

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実は私自身、20年前に不妊治療を経験していて、医師をしながら、患者として治療を受けていた時代があるんですよ。不妊治療はどうしても女性側の負担が大きくなってしまうことが多いと感じます。ですので、女性へのケアはもちろんのこと、男性のお気持ちも踏まえた上で、アドバイスをさせてもらっています。医師であっても、治療を経験してわかったことが多々ありましたからね。私自身、不妊治療の経験者として、患者さんと同じ気持ち、同じ目線で診療をすることを常に心がけています。

不妊治療を経験された院長の言葉だからこそ、患者さんの心にふれることも多いと思います。

不妊治療を体験できたことは、それだけお伝えできることも増えますし、患者さんの気持ちも理解できますからね。一つ申し上げたいのは、妊娠が決してゴールではないということ。そこからがスタートです。ただ、患者さんの想いを共有してきた医師としては、無事出産につなげることができたら、それが一番うれしいですね。一人でも多くの方に貢献できるよう、まだまだ頑張らないとなと思います。一方で、つらい現実に直面することもあります。そんな時はできる限り心を砕き、時には看護師が時間をかけて患者さんのお気持ちを受け止めます。そのケアがなくては次に進めません。

では、最後に妊娠を願うすべての方へメッセージをお願いします。

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患者さんの中には閉経に近い状態で来院される方もいますので、何度か採卵をした後、更年期障害の治療に入られる方もいらっしゃいます。もう少し治療開始年齢が早ければ……と思うことも少なくありません。女性のキャリアに妊娠や子育てが影響しない社会を構築するのも国の課題だと私は考えています。今、医師も含め総勢約20人のスタッフで取り組んでいることは、各患者さんに最適な医療の提供をめざす「オーダーメイドの治療」です。状態や治療もそれぞれ異なりますので、説明も大勢の方を集めて一度に行うことはいたしません。最初から体外受精ありきではなく、その方に合った治療計画を立てます。2人目不妊でお悩みの方でも、他の方に配慮し、お子さま連れで診療を行える時間を決めています。迷っておられる方は、安心していらしてください。全力でサポートいたします。

自由診療費用の目安

自由診療とは

体外受精-胚移植/30万8000円~
顕微授精(6個未満)/36万3000円~
顕微授精(7個以上)/37万4000円~
人工授精/1万9800円~

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