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上田 明弘 院長の独自取材記事

うえだ皮膚科クリニック

(太宰府市/都府楼南駅)

最終更新日:2021/10/12

上田明弘院長 うえだ皮膚科クリニック main

大佐野公民館前バス停から徒歩1分。広い駐車場を備え、すっきりとした外観に緑の木が寄り添う姿が印象的な建物が「うえだ皮膚科クリニック」だ。院長である上田明弘先生は久留米大学を卒業後、さまざまな場所で研鑽を積んだのち、2012年に同院を開業。「皮膚疾患の治療は長期戦になることも多い。だからこそ患者さんが理解しやすいように、しっかりと、丁寧に“なぜ必要なのか”を説明することが大切だと思っています」と穏やかな口調で話す。院長自身も子どもの頃に皮膚科でのレーザー治療などを経験し、皮膚科ならではの治療の難しさにも、患者とともに真摯に向き合っている。患者の症状、生活の様子一つ一つに丁寧に向き合う院長に、診療スタイルやスタッフとの連携などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2021年6月3日)

皮膚の疾患は、症状とうまく付き合っていくことが大切

どんな患者さんがいらっしゃっていますか?

上田明弘院長 うえだ皮膚科クリニック1

この近辺にお住まいの方が多いですが遠方からも受診いただいているケースもあります。皮膚科ですから、乳幼児から高齢の方まで幅広く足を運んでくださっています。皮膚科の疾患の特徴の一つに、短期間で治るもの、治りづらく、長期間じっくりと腰を据えて治療していくもの、という二つのものがあるという点が挙げられると思います。後者の長期間かけて治療していくものが、皮膚科の疾患の中では多いかと思います。治りづらかったり症状が反復したりする疾患と、どうやってうまく、長い期間付き合っていくかとよりよく改善させていくかが重要なのだと考えています。そのために大切なのが、患者さんとのコミュニケーションです。

実際にどのようなお話をされるのでしょうか?

例えばアトピー性皮膚炎などがわかりやすいかもしれませんね。こういった慢性疾患を1週間などといった短期間で治す魔法の薬は、残念ながら今のところありません。アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能の低下が要因にあります。天候なども影響しますし、食生活、睡眠時間、スキンケアなどといった生活習慣すべてが関係してきます。なので、お一人お一人の生活スタイルやお仕事・学校の様子などをしっかりと把握しながら生活指導をしていく必要があります。加えて、塗り薬も何種類も処方される場合もある。そうなると相当な情報量です。これを一度で患者さんに理解していただくのはなかなか難しいので、まずは診察では重要なエッセンス部分をお話しするようにしています。

塗り薬の場合、塗り方も大切なのではないでしょうか。

上田明弘院長 うえだ皮膚科クリニック2

そこも他の科との大きな違いの一つでもありますね。特にお薬の塗り方については、なるべく医師がお話ししてその後は看護師にお願いして、こういう効果の薬で目的、注意点 使用量と丁寧に説明してもらうようにしています。患者さんにとってはとても面倒な作業ではありますが、これをやっていただかないことには治療は進みません。それを踏まえた上で、いかにうまく導いていけるかが私たちの役目なんですね。そのためにもしっかりとした問診などが必要ですし、実際に患部の様子を見て、触れるという作業は欠かせません。

患者との対話を通じ、症状に応じた治療や生活を提案

丁寧に、生活に必要な点を患者さんに伝えていかれるのですね。

上田明弘院長 うえだ皮膚科クリニック3

症状が安定していて半年ぶりに来られる方や、季節性の疾患の方は、ずっと通院されるわけではないですから、塗り方なども忘れている可能性もありますからね。それに同じ薬が常に同じ力を発揮するとも限りません。それこそ生活習慣などの変化・天候の変化などで、今まで合っていたお薬が、ふいに合わなくなるということもあるんです。「生活スタイルをこうしてみませんか?」「こうするともう少し症状の緩和も見込めますよ」と声をかけながら、直接的な治療とはまた別の部分もうまく伝え、患者さんの理解を深めていくことも、症状を改善させていくためには必要なのだと思っています。

患者さんのご理解、という点をとても重視されているのですね。

ご自宅などで実際に手を動かすのは患者さんやそのご家族ですからね。本当なら糖尿病教室などのように事細かにお話しできればいいと思うのですが、そこまでの時間が取れないので、診察時にしっかりと伝えていくことに重点を置いています。同じ疾患でも患者さんによって、治るペースも、変化するきっかけも違います。ですから「変化があれば早めに来てくださいね」という点もしっかりお伝えしています。美容皮膚科の治療も同じで施術後の経過を伝えることやしみ、ほくろの治療後もその後のケアが大事ですので看護師から施術後にお話ししております。

治療においては看護師さんの役割も大きいのではないでしょうか。

上田明弘院長 うえだ皮膚科クリニック4

看護師自身の治療への理解も必要ですし、そうすることで診察時間にもっと必要なお話ができるというメリットがあります。皮膚科はこういった理由で診察時間が長くなりがちですし、それに伴って待ち時間も発生します。それを少しでも解消する工夫のひとつだと思っています。教える際は必ず「どういう理由でこうしたのか」という根拠の部分を理解してもらうようにしています。そうすれば患者さんにも適切な対応ができますし、本人もしっかり理解できるでしょうから。美容皮膚科の治療も同じで直接看護師たちに指導とトレーニングをしっかり行い知識や手技に習熟してもらい施術を行うように心がけております。

患者の理解を深め、生活に寄り添った治療を行っていく

先生が医師をめざし、皮膚科を選ばれたきっかけは何だったのでしょう?

上田明弘院長 うえだ皮膚科クリニック5

父が歯科医師で、小さな頃から職場に行っては患者さんとのやりとりで「よくなって良かったです。ありがとうございました」、そういう会話を聞く機会があり、子どもながらに純粋に「こういう仕事はいいな」と思ったのが大きなきっかけです。歯科ではなく医科を選んだのは、口腔に限らず幅広い分野を学びたいと思ったからです。その中でも皮膚科を選んだ理由の一つとして、私自身も生まれつきのあざが耳にあるのですが、このためのレーザー治療などを受けた経験も挙げられると思います。皮膚トラブルはどなたでも、大なり小なり経験がおありだと思いますし、他人から見れば些細なことでも、本人にとっては大きな課題だったりすることもありますよね。そういった思いに寄り添いたいという気持ちも芽生えていました。

そこから皮膚科を専門に選び、研鑽を深められたのですね。

他にも、医学部にいた頃に皮膚科で勉強をした際、指導をしてくださる先生が皮膚の疾患をぱっと見抜いたことに感銘を受けたんです。皮膚科は形態学です。膨らんでいるのか、水疱なのか、色はどうなのか、腫れているのか、熱感はあるのかなど、さまざまな情報から瞬時に症状を見極めていく様子に純粋に驚きました。勉学としての皮膚科の面白さに気づいた瞬間でした。久留米大学を卒業後は同大学の医局に所属しさまざまな場所で研鑽を積みました。宮崎県では美容皮膚科の知識手技の指導を受け大学病院ではお子さんから大人まで幅広く、太田母斑、異所性蒙古斑、扁平母斑などのあざ治療やしみ、ほくろなどの美容皮膚科などのレーザーの外来を長い期間歴任しておりました。また入院患者さんの手術なども多数経験し、病棟医長、外来医長なども歴任しました。そこで軽症から重症まで幅広く診られるという自信を得て、この地に縁があったため、開業に至りました。

最後に今後の展望や読者へのメッセージなどをお聞かせください。

上田明弘院長 うえだ皮膚科クリニック6

基本としているのは患者さんの日常的なお悩みに対応していく保険診療です。そこに自身の学びでもある美容皮膚科、例えばしみのケアなどを取り入れているのは、そこもまた患者さんの健康につながると考えたからです。レーザーによるしみ、ほくろの治療やお子さんのあざ治療、ニキビ痕などの美容皮膚科の治療も力を入れております。また待ち時間の解消のためにスマートフォンでの予約システムも導入しておりますし、週に数回女医さんとの2人体制での診察もしておりますのでお気軽にご相談ください。患者さんのさまざまなニーズやお悩みにお応えし、満足いただける治療を続けていきたいという思いは変わりません。今後も患者さんの理解を深めていくことを大切に診療にあたっていきますので、まずは気になる症状があれば、気軽に、何でもご相談くださいね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

しみ治療/3000円~、ほくろ/1個4000円~、ニキビ跡治療/2万5000円~(大きさ個数により値段が変わります。多発するものは定額料金で治療することがありますので、受診時にご相談ください。)

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