歯の寿命延伸をめざして
マイクロスコープを活用した虫歯治療
Y&Y歯科クリニック
(筑紫野市/原田駅)
最終更新日:2026/04/30
- 自由診療
歯科治療において、マイクロスコープという20倍まで拡大できる歯科用顕微鏡の活用が増えている。暗くて狭い口腔内の、さらに狭くて微細な場所へアプローチする歯科医師。肉眼では見えない箇所をしっかり捉えられるマイクロスコープは、感覚に頼らなければならなかった従来の治療を、より確実性を重視した治療に変えてくれる機器だと「Y&Y歯科クリニック」の矢部陽典(やべ・ようすけ)院長は話す。対象物を詳細に確認できることから、削る歯の量を最小限に抑えるのに役立つ上、録画機能を活用することで患者に口腔内や治療の様子を見てもらいながら説明することも可能。口腔内の状態や治療の理解向上を図れるツールとしても役立っているそう。そこで今回、歯の温存に注力する矢部院長にマイクロスコープを用いた治療について解説してもらった。
(取材日2025年2月26日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qマイクロスコープはどのような機器なのでしょうか?
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A
簡単にいうと、対象物を20倍まで拡大して見ることができる歯科用顕微鏡です。従来では見えなかった箇所までしっかり見えますので、健康な歯まで削らずに済む、より精密な治療を可能にしてくれる機器だと考えています。当院では初期虫歯から根っこ部分の根管治療まで、主に虫歯治療で活用しています。その中でも特に、ダイレクトボンディングという、虫歯部分を最小限に削り、そこにコンポジットレジンを直接盛りつけて歯の形に形成していく治療で活用。歯は一度削ると元には戻りませんから、削る歯の量を最小限に抑え、なおかつ再治療のリスク低減を図りたい。歯の温存をめざすために、精密な治療に力を入れています。
- Qマイクロスコープを用いるメリットについて教えてください。
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A
これまで見えなかった箇所が見えるようになり、しっかりと対象物を確認しながら治療を行えるため、治療の精度の向上につながるのが大きなメリットだといえるでしょう。不必要に健康な歯を削らずに済めば、天然歯の温存にもつながります。また、マイクロスコープには録画機能も備わっているため、口腔内の状態や治療の様子も記録できるのも特徴。患者さんに記録した画像や動画を見てもらいながら説明をすることで、口腔内に対する理解を深めていただけます。しかし、歯を削る機器も非常に細かいものを使用しますので、マイクロスコープを使いこなすためのトレーニングは必須。日々鍛錬しています。
- Q治療回数を減らすことにもつながるそうですね。
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A
これは治療の精度の高さにもつながってくるのですが、1回治療した歯というのは年月がたつと再治療になりやすいのが一般的。それが、マイクロスコープを用いて高精細、高精度の治療をめざせれば、従来の裸眼や歯科用ルーペを使用した治療よりも再治療までのスパンを長くすること、あるいは再治療の回避が期待できる。つまり、1本の歯の寿命を延伸することが望める。そう考えます。歯科医療が進歩し続けている今、虫歯になったり歯を失ったりしたとしても多様な選択肢がありますが、それでもまだ天然の歯に勝るものはありません。だからこそ、歯の温存が期待できるマイクロスコープを用いた治療を多くの方に知っていただきたいのです。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1検査をする
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問診後、口腔内写真を撮影。虫歯や歯周病の検査も受ける。主訴や状態によっては、マイクロスコープを用いて対象となる歯を拡大して確認することも。ここでの各種検査は、診査や診断、再評価には欠かせないため、規格性のある検査を重視しているのだという。経過や結果、予後の写真を比較することで治療成果の確認や課題などを明確にできることから、撮影も常に同一条件で実施するなど、スタッフ間でも徹底しているのだそう。
- 2治療計画の立案
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STEP1での検査結果をもとに歯科医師が診査・診断を行い、まず現状について説明。その後ヒアリングを実施。なぜその状態になったのかトラブルの原因を探り、改善策のアドバイスとともに、選択可能な治療法について説明。各治療のメリット・デメリットも理解した上で、自身に適した治療法を歯科医師と相談しながら決定していこう。その後、具体的な治療計画が立案される。治療の流れなど、より詳しい説明を受ける。
- 3カウンセリングを実施
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ここでのカウンセリングは、選択した治療を行う際にマイクロスコープを使用するか否かについての確認がメイン。マイクロスコープという機器を用いるとどのような治療が行えるのか、この機器を用いることでどのようなメリットがあるのかなど、スライドを見ながら説明を受ける。情報を簡単に入手できるようになり、事前に調べて来院する患者もいるそうだが、誤った情報の場合もあるため、ここでの説明内容も踏まえた上で決定を。
- 4治療を開始する
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虫歯治療でマイクロスコープの使用を希望した場合、エックス線などの画像やマイクロスコープを用いて再度治療する歯の状況を確認。小さな虫歯であれば、最初から治療する歯だけにゴム製のラバーダムというシートを装着し、唾液などの細菌が入らないように隔離する。その後、虫歯を削る。削った箇所には基本的にコンポジットレジンを直接盛りつけて歯の形に形成するダイレクトボンディングを実施する。最短で当日中の治療が可能。
- 5メンテナンスへ移行
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治療後はマイクロスコープの録画機能を活用して記録した治療の様子を見ながら説明を受けて終了。その後は口腔環境を維持するために定期的なメンテナンスへと移行する。日々のセルフケアでは落としきれない汚れや着色などを定期的に歯科医院で清掃。フッ素塗布などもしながら虫歯予防にも努める。受診時は口腔機能も確認。子どもは口腔機能発達不全症、高齢者はオーラルフレイルの検査など、同院では機能面のフォローも行っていく。
自由診療費用の目安
自由診療とはダイレクトボンディング/5万円~

