松本 拓也 院長の独自取材記事
松本歯科医院
(狛江市/狛江駅)
最終更新日:2026/04/27
狛江駅から徒歩10分ほどの場所にある「松本歯科医院」は、40年以上の長きにわたり、地域に根差して診療を続けてきた。2014年より松本拓也先生が診療に携わり、2021年に先代である父の後を継ぎ院長に就任。爽やかな笑顔を絶やさず、真摯に診療に向き合う院長のもとには、地域の子育て世代や若い年代の患者も多く相談に訪れるという。そんな幅広い年代の予防から治療まで幅広く対応する中で、虫歯や歯周病の引き金になりやすい歯並びや噛み合わせの不具合を調整することにも注力。「特に食いしばり・歯ぎしりはさまざまなトラブルにつながります」と院長は話し、積極的に改善に取り組んでいる。子どもの対応も得意とし、小児矯正も行っている院長に、現在力を入れている診療のことや地域の人々へのメッセージなどを聞かせてもらった。
(取材日2026年3月3日)
虫歯につながる食いしばり・歯ぎしりの改善に取り組む
こちらでは現在、噛み合わせの治療に力を入れているそうですね。

噛み合わせは、歯周病や虫歯にも大きく関わっています。毎日ちゃんと歯を磨いていても歯周病や虫歯が悪化してしまったという場合は、噛み合わせのバランスが悪く、上下の歯に強い圧力がかかっている可能性があります。さらに、重要になるのが、食いしばり・歯ぎしりです。噛み合わせが悪い状態に加えて、食いしばり・歯ぎしりがあると、歯に細かい亀裂が入って虫歯や歯周病が発生しやすくなるのです。歯が痛いという主訴の場合、虫歯はなく、食いしばり・歯ぎしりによって症状が出ているというケースも少なくありません。ですので、噛み合わせの治療をする上で、食いしばり・歯ぎしりの負担の軽減は欠かせない取り組みだと考えています。
実際、どのような治療を行いますか?
噛み合わせの治療としては、口腔内全体のバランスを診て、ずれているところを調整します。基本的には、詰め物などを調整し直してバランスを整えていきます。食いしばり・歯ぎしりに関しては、ストレスや生活習慣などから来るケースが多いのですが、なかなかすぐには変えられないものだと思いますので、就寝時にマウスピースを装着してもらうことで負担軽減をめざします。また、矯正で歯を抜いている方は将来的に影響が出やすく、10年後、20年後に歯茎が下がったり、しみたりというトラブルも出てきます。そのような今後起こり得る問題も想定しながら、診療を進めています。
診療の際に大切にしていることを教えてください。

丁寧な説明を心がけています。特に食いしばり・歯ぎしりの診療は、「しみるのに虫歯じゃないの?」「歯ぎしりが原因なの?」と驚かれる方も少なくありません。虫歯や歯周病はCMなどでも耳にしてなじみがあるのですが、その原因に食いしばり・歯ぎしりがあると結びつかない方は多いんです。理解を得られないまま診療を進めてしまうと不信感につながってしまいますので、しっかり説明をした上で治療を行うようにしています。私だったらそうされたいですし、自分がしてほしくない診療はしたくありませんから、まずはわかっていただけるように説明を重視しています。
子連れでも通いやすい工夫も。小児矯正は早めに相談を
子どもの患者さんが多く、小児矯正にも対応しているとお聞きしました。

もともと通っていた親御さんがお子さんを連れていらっしゃることもあり、子どもの患者さんも増えています。最近のお子さんの特徴でいうと、顎が小さく、通常隙間が空いているはずの乳歯が全体的に詰まって生えているという子が多いです。そうすると将来的に歯並びに影響が出る可能性が高く、必要に応じて小児矯正を勧めています。顎の成長を利用する小児矯正はスタートさせるタイミングが重要で、乳歯から永久歯に生え替わる6、7歳くらいまでに始めたいのですが、その頃はまだ歯並びが悪いかどうかは親御さんが見ても気づきにくい状態です。とはいえ、歯並びの乱れに気づきやすい8、9歳になると、小児矯正の適用年齢から外れてきます。そのため、お子さんの口の中の状態がどう成長していくのか、小児矯正をいつから始めたらいいのかを知るためにも、理想は歯が生え始めた1歳くらいに、できれば2、3歳くらいまでには一度ご相談に来ていただきたいです。
他に、親御さんに知っておいてほしいことはありますか?
歯磨きの仕上げ磨きを小学校に入るとやらなくなってしまうケースが多いのですが、小学校高学年くらいまでは続けていただきたいです。そのくらいの頃がとても大事なのです。なかなか時間もないとは思うのですが、習慣にしてしまえば5分くらいで済むものですから、ぜひ時間をつくってください。毎日が難しいようでしたら、2、3日に1回はお子さんの口の中を確認してほしいですね。また、妊娠中の方は、出産後はなかなか受診するのが難しくなってしまうと思いますので、ご出産前にいらしていただきたいです。お子さんの口腔内の成長に関するお話もできますし、出産すると生活リズムが崩れて食いしばり・歯ぎしりが増える傾向にありますから、事前にマウスピースを作るなどのフォローができます。
子ども連れの患者さんが通いやすい工夫も多いそうですね。

痛みを抑えた処置を心がけています。小さい子は特に気をつけていて、そのために通院回数が多くなってしまうこともあります。親御さんにはご負担かもしれませんが、無理に治療してしまうと「痛いから行きたくない」となってしまい、かえってご負担が増えてしまいますから、慎重に対応しています。カプセルトイなどを用意して、楽しい場所というイメージを持ってもらえるようにもしています。また、クリニック前にはスロープがあり、ベビーカーでそのまま診療室に入ることも可能です。親御さんの診療中にお子さんを見られるスタッフもいますし、子ども好きのスタッフばかりですので、ご自身の診療もお子さん連れで気軽にいらしてください。
患者の歯科への意識を、治療から予防に変えていく
先生は2014年からこちらで勤務をされていますが、何か変化を感じるところはありますか?

定期的に来てくださる患者さんが増え、予防へと意識が変わってきていると感じます。将来的には当院を治療ではなく、予防をメインとしたメンテナンスを行う場所に変えていきたいと思っています。できれば症状がないうちに一度足を運んでいただき、ご自身の口の中の状態がどうなっているのか知ってもらいたいですね。現状を知った上で生活をするのと、知らないで生活するのでは、意識が大きく変わると思います。それがゆくゆくは予防につながっていくはずです。当院の診療から地域の意識改革を行っていければいいですね。
狛江市が実施する歯周病検診にも尽力しているそうですね。
歯周病菌は「サイレントキラー」とも呼ばれ、感染していることに気づきにくい病気です。しかし「歯がグラグラする」などの異変を自覚する頃には症状が深く進行しており、歯を抜かざるを得ないケースは少なくありません。そこで当院は、狛江市が40歳以上の市民に公費負担で実施している歯周病検診を重要視しており、積極的にお声がけしております。歯周ポケットの深さや出血の有無を調べるシンプルな検診なので5分前後で終わりますし、痛みもほぼありません。他のトラブルの早期発見にもつながるので、ぜひご利用いただきたいですね。また、小児に対する狛江市のフッ素塗布事業にも対応しています。
最後に地域の方へのメッセージをお願いします。

口の中の不調だけではなく肩凝りなどの体の不調に、食いしばり・歯ぎしりが関わっていることもあります。大きな症状がなくても、口の中の状況を知って、何かバランスを崩す原因があれば対処法をご提案できますので、足を運んでみてください。歯のことに時間やお金を際限なくかけられる方は少ないですし、時間を割いて来てくださることを理解して、なるべく時間を短く、回数を少なく、費用も抑えた診療を提供していきたいと思っています。早ければ早いほど、それだけご負担の軽減につながりますから、早めの受診をご検討ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックインレー/4万4000円〜、小児矯正/16万5000円〜

