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会沢 治朗 院長の独自取材記事

あいざわキッズクリニック

(鎌ケ谷市/初富駅)

最終更新日:2020/04/01

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初冨駅から徒歩約5分、新鎌ヶ谷駅からも徒歩8分、薬局や飲食店が立ち並ぶ幹線道路沿いに「あいざわキッズクリニック」はある。広々として明るい駐車場や院内には、会沢治朗院長の「子どもたちに恐怖心を与えないように」という配慮の表れだろう。待合室や診療室へはベビーカーのまま移動できるなど、親への配慮も行き届いている。会沢院長は千葉県内の病院に長年勤め、現在も千葉大学医学部臨床教授を務める小児感染症の専門家。診療に際しては、これまで積み重ねてきたさまざまな経験を生かし、症状の見極めや薬の処法などを的確に行えるよう、診察では問診に力を入れているそうだ。「ホームドクターだと思って気軽に受診してほしい」と話す会沢院長に、一次診療としてのクリニックの役割などについて話を聞いた。
(取材日2018年5月21日)

少しでも不安を取り除くために問診を重視

開業に至る経緯などをお聞かせください。

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3年前の2015年5月に開業しました。この場所を選んだのは、県内では珍しく人口が増加し、小さいお子さんが増えている地域ながら、小児科の医院の数が少なく、子育て世代の方々が大変だろう、少しでも手助けできれば、と思ったからです。当院に来院されるのは、主に就学前の乳幼児から小学生ですが、小児科の患者層は基本的に中学生までが診療対象ですので中学生の患者さんも気軽に来ていただけたらと思います。症状としては発熱、咳、下痢などで、圧倒的に感染症が多いですね。風邪も感染症の一つですから。最近はアレルギーも多いです。鎌ケ谷市内だけでなく、松戸、船橋、柏、白井などからも来院されます。

インターネットで予約できる予約システムを導入されています。

初診の方も予約できるようになっています。当日は予約した順番が近づいたら、まず問診票を書いていただいています。当院では患者さんの話を傾聴することを一番重視しており、問診に力を入れているんです。問診票は、あらかじめリストアップされた症状に丸をつけるだけの簡単なものですが、そこからスタッフがマンツーマンでお尋ねし、さらに必要があれば、私が問診を加えて掘り下げていきます。お子さんのことを一番わかっているのは親御さんですが、より精度の高い診療のため問診票だけではわからないことまで医師として聞きたいですし、親御さんが医師や看護師に尋ねにくいということで、お子さんの症状が隠れてしまうのは良くないと思うんです。ですから気になることは全部話していただき、それに対してすべて完璧に答えられなくても、少しでも不安を取り除いて帰っていただけたらと思っています。家に帰ってからの注意事項も細かくお話ししています。

医療方針などありましたら教えてください。

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お子さんの症状に多い風邪や急性下痢症は、ほとんどの原因がウイルス感染です。感染症には細菌感染やウイルス感染などがあり、抗生剤は細菌感染には有効ですが、ウイルス感染には無効です。ウイルス感染の治療には抗生剤を使わず、症状を和らげる薬を用い、自力でウイルス感染自体を治すのを待つのが基本です。中には風邪でごく早期から抗生剤処方を希望される方もおられますが、当院ではいきなり抗生剤を使うことはしません。必要のない状況で抗生剤を乱用してしまうと、耐性菌が生じることになります。するとその時の症状が治まった後でも耐性菌が保菌状態で体に残ることがあり、次に耐性菌が悪さを始めた時に、治療が難しくなり、症状が長引いたり重くなったりすることにもつながりかねないからです。ただ、症状が長引いた場合は、細菌感染が加わることもありますので、そのときは抗生剤の投与も考えます。そのあたりの見極めは注意しながら進めています。

小児感染症の専門家ならではの一次診療

小児感染症をご専門とされるようになったのはなぜですか?

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大学卒業後、千葉大学小児科に入局していろいろな病院で経験を積む中、医師2年目に勤務した病院で重症感染症を担当したことがきっかけです。細菌性髄膜炎という、最悪の場合は死亡や神経学的な後遺症のリスクも高い病気の患者さんがいらしたのですが、その方が何とか病気を乗り越え、ごく普通に生活できるようになったのが、私の中でかなりエポックな出来事でした。その後、大学で髄膜炎の研究もしました。諸先生方の努力の結果、最近はワクチンの導入も進み髄膜炎が減っているのはたいへん喜ばしいことです。

開業の理由をお聞かせください。

開業を考えたのは、入院を引き受ける側の病院で勤務し、入院される患者さんの親御さんと話をする中で、ここに気をつけていれば重症化させずに済んだかもしれないと思った体験からです。ですから医療の最初の窓口という役割を持つ一次診療の現場では、少しでも親御さんに対して注意喚起をしてあげられたらと思いますし、軽症の方が多い中でも重症例を見逃さないことが大事だと思っています。

感染隔離室もあるのですね。

例えばインフルエンザや水ぼうそう、麻疹などが疑わしいお子さんは、感染隔離室で診察を行います。また生後間もない乳児の場合は、感染症がはやっている時期でなくても、別に待合室を一室つくって逆隔離しています。やはり発熱している小学生と同じ部屋だとリスクがありますし、3ヵ月未満の乳児が発熱すると、それだけで入院の適応になってしまうので気をつけています。

エックス線撮影装置も導入している小児科は少ないですよね。

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当院では開業医として、必要な機器は可能な限りそろえたつもりです。ただ、さらに検査が必要な場合は、ためらいなく病院を紹介しています。開業医の中にはなるべくクリニックで治療をと頑張る方もいらっしゃいますが、紹介を受ける側であった勤務医時代には、もう少し早く来てくれればと感じたこともあったので、病院の受診が必要そうだと判断した場合は、早めに紹介するようにしています。とはいえ、これはあくまで入院や精査が必要そうな場合であり、微妙なときは、患者さんの希望も伺った上で判断しています。

ゆっくりでいいから前に進んでいきたい

そもそも、なぜ医師になろうと思われたのですか?

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幼少時に父ががんで他界したことが大きいです。当時は小さかったので詳細は知らされませんでしたが、成長するにつれ、やはり自分に父がいないということから、病気に対して何かできることはないかと、自然に医療の道を選びました。その中で小児科を選んだのは、成人の病気は、どうしてもそれ以前に患った病気や年齢などで、ある程度のところで折り合いをつけざるを得ないことが多いのに比べ、子どもの場合は後遺症なく完治することが多いからです。

趣味などありましたら教えてください。

将棋が40年以上続く趣味で、いいリセット時間になっています。最近は人となかなか時間が合わないので、インターネットを利用して対戦しています。学生時代は水泳部だったので、以前は泳いだりもしていましたが、最近は子どもと過ごす時間を大切にしたり、行くかどうかは別ですが旅行誌を読んだりしています。当院のあちこちに描かれている亀は4種類あるのですが、それは私の4人家族を模しています。のんびりとゆっくりでいいから、前に進んでいこうという想いを亀に込めています。また患者さんに焦らずに着実に良くなっていこうというメッセージも込めています。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

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お子さんは症状の重さを自分で訴えられませんし、成人に比べて症状の進行が早いので、とにかく早めに受診していただいたほうがいいと思います。その際、他の科よりは小児科での受診をお勧めします。やはり何か少し変とか、症状の出方、サインは成人と子どもでは違います。薬の量も一律大人の半分というわけにはいきません。また近年救急車の需要が問題になっていますが、そのあたりの見極めも含め、普段から気軽に医師に相談してもらったらいいと思います。当院でも、なるべくわかりやすく説明させていただき、お子さん、ご両親が納得いく医療をしていけたらと思っています。

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