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会沢 治朗 院長の独自取材記事

あいざわキッズクリニック

(鎌ケ谷市/初富駅)

最終更新日:2023/09/12

会沢治朗院長 あいざわキッズクリニック main

初富駅から徒歩約5分、新鎌ヶ谷駅からも徒歩約8分、薬局や飲食店が立ち並ぶ幹線道路沿いに「医療法人社団あい育会 あいざわキッズクリニック」はある。会沢治朗院長の「子どもたちに恐怖心を与えないように」という心遣いの表れから、院内は明るい雰囲気。駐車場は広々としており、待合室や診療室へはベビーカーのまま移動できるなど、親への配慮も行き届いている。会沢院長は千葉県内の病院に長年勤め、現在も千葉大学医学部臨床教授を務める小児感染症の専門家。診療に際しては、これまで積み重ねてきたさまざまな経験を生かし、症状の見極めや薬の処法などを的確に行えるよう、診察では問診に力を入れているそうだ。「ホームドクターだと思って気軽に受診してほしい」と話す会沢院長に、一次診療としてのクリニックの役割などについて話を聞いた。

(取材日2018年5月21日/更新日2023年6月28日)

少しでも不安を取り除くために問診を重視

2015年に開業されたそうですね。どうしてこの地域で開業されたのでしょうか?

会沢治朗院長 あいざわキッズクリニック1

この場所を選んだのは、県内では珍しく人口が増加し、小さいお子さんが多く住む地域でありながら、小児科の医院の数が少ないと知って、「子育て世代の方々は大変だろう。少しでも手助けできれば」と思ったからです。当院に来院されるのは、主に就学前の乳幼児から小学生ですが、小児科は基本的に中学生までが診療対象ですので、中学生の患者さんも気軽に来ていただけたらと思います。主訴としては発熱、咳、下痢などで、圧倒的に感染症が多いですね。風邪も感染症の一つですから。最近はアレルギーも多いです。患者さんは鎌ケ谷市内だけでなく、松戸、船橋、柏、白井などからも来院されています。

インターネットの予約システムを導入されていると聞きました。

初診でもインターネット予約が可能です。さらに予約完了後に5分程度で入力できるウェブ問診をご入力いただき、順番になったら診療を行うという流れになっております。診療順番の進み具合はご自身の携帯でご確認いただけますので、順番が近づいてから院内にお越しいただけます。当院では以前より患者さんの訴えを傾聴する問診を重視しておりましたが、チャット形式のウェブ問診を導入することで、患者さんは事前に余裕を持って訴えや気になる点を伝えることができますし、待ち時間の短縮にもつながります。もちろんウェブ問診のみという訳ではなく、必要がある場合にはさらにスタッフや私が問診を加え掘り下げたりもします。

治療方針を教えてください。

会沢治朗院長 あいざわキッズクリニック2

お子さんに多い風邪や急性下痢症は、ほとんどの原因がウイルス感染です。感染症には細菌感染やウイルス感染などがあり、抗生剤は細菌感染には有用ですが、ウイルス感染には無効といわれています。ウイルス感染の治療には抗生剤を使わず、症状を和らげるための薬を用い、自然免疫によって治るのを待つのが基本。中には風邪でごく早期から抗生剤処方を希望される方もおられますが、当院ではいきなり抗生剤を使うことはしません。必要がないのに抗生剤を乱用すると、耐性菌が生じることになります。するとその時の症状が治まった後でも耐性菌が保菌状態で体に残ることがあり、次に耐性菌が悪さを始めた時に、治療が難しくなり、症状が長引いたり重くなったりすることにもつながりかねないからです。ただ、症状が長引いた場合は、細菌感染が加わることもありますので、そのときは抗生剤の投与も考えます。そのあたりの見極めは注意しながら進めています。

小児感染症の専門家ならではの一次診療

小児感染症をご専門とされるようになったのはなぜですか?

会沢治朗院長 あいざわキッズクリニック3

大学卒業後、千葉大学小児科に入局していろいろな病院で経験を積む中、医師2年目に勤務した病院で重症感染症を担当したことがきっかけです。細菌性髄膜炎という、最悪の場合は死亡や神経学的な後遺症のリスクも高い病気の患者さんがいらしたのですが、その方が何とか病気を乗り越えられるようお手伝いをしたことが、私の中でかなりエポックな出来事でした。その後、大学で髄膜炎の研究もしました。諸先生方の努力の結果、最近はワクチンの導入も進み髄膜炎にかかる人が減っているのはたいへん喜ばしいことです。

開業の理由をお聞かせください。

開業を考えたのは、入院を引き受ける側の病院で勤務し、入院する子の親御さんと話をする中で「ここに気をつけていれば重症化させずに済んだかもしれない」と思った体験からです。ですから医療の最初の窓口という役割を持つ一次診療の現場では、少しでも親御さんに対して注意喚起をしてあげられたらと思いますし、軽症の方が多い中でも重症例を見逃さないことが大事だと思っています。

検査機器も充実していますね。エックス線撮影装置も導入している小児科は少ないと思います。

会沢治朗院長 あいざわキッズクリニック4

当院では開業医として、必要な機器は可能な限りそろえたつもりです。近年では弱視の危険因子である斜視や屈折異常を数秒で調べられる、レフラクトメータも導入しました。当院では必要に応じて視覚スクリーニング検査を行い、早期の発見と治療介入につなげています。ただ、必要な検査は当院でできるようにと思う一方で、さらに精密な検査が必要な場合は、ためらわず病院を紹介しています。開業医の中にはなるべくクリニックで治療をという考えもありますが、紹介を受ける側であった勤務医時代には、もう少し早く来てくれればと感じたこともあったので、病院の受診が必要そうだと判断した場合は、早めに紹介するようにしています。とはいえ、これはあくまで入院や精査が必要そうな場合であり、微妙なときは、患者さんの希望も伺った上で判断しています。

ゆっくりでいいから前に進んでいきたい

院内には感染隔離室もあるのですね。

会沢治朗院長 あいざわキッズクリニック5

例えばインフルエンザや水ぼうそう、麻疹などが疑わしいお子さんは、感染隔離室で診察を行います。また生後間もない乳児の場合は、感染症がはやっている時期でなくても、別に待合室を一室つくって逆隔離しています。やはり発熱している小学生と同じ部屋だとリスクがありますし、3ヵ月未満の乳児が発熱すると、それだけで入院の適応になってしまうので気をつけています。加えて、新型コロナウイルス感染症については、5類になった現在でも対応を緩めていません。待合室は混まないように予約の調整をするなどの細心の注意を払い、発熱の外来とは入り口を分けています。

そもそも、なぜ医師になろうと思われたのですか?

幼少時に家族が病気で他界したことが大きいです。当時は小さかったので詳細は知らされませんでしたが、成長するにつれ、病気に対して何かできることはないかと、自然に医療の道を選びました。小児科を選んだのは、成人の病気は、どうしてもそれ以前に患った病気や年齢などで、ある程度のところで折り合いをつけざるを得ないことが多いのに比べ、子どもの場合は後遺症なく完治する可能性が高いからです。

趣味などありましたら教えてください。

会沢治朗院長 あいざわキッズクリニック6

将棋が40年以上続く趣味で、良いリセットの時間になっています。最近は人となかなか時間が合わないので、インターネットで対戦中心ですが……。学生時代は水泳部だったので、以前はプールに通っていましたが、最近は子どもと過ごす時間を大切にしたくて減りました。実は、当院のあちこちに描かれている4匹の亀は、私の4人の家族をイメージしているんですよ。のんびりとゆっくりで良いから、前に進んでいこうという想いを亀に込めています。それから、患者さんに対する「焦らずに着実に良くなっていこう」というメッセージも込めました。あとは行くかどうかは別として旅行誌を読むのも楽しみの一つです。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

お子さんは症状の重さを自分で訴えられませんし、成人に比べて症状の進行が早いので、とにかく早めに受診を心がけましょう。その際、他の科よりは小児科での受診をお勧めします。「やはり何か少し変」と感じるタイミングも、症状の出方、サインも成人と子どもでは違いますし、薬の量も一律大人の半分というわけにはいきませんから、専門家を頼ってください。また近年救急車の需要が問題になっていますが、利用の見極めも含め、普段から気軽に医師に相談してもらえたらと思います。当院でもわかりやすい説明に努め、お子さん、ご両親が納得いく医療を提供できたらと思っています。

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