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杉山 正洋 院長の独自取材記事

すぎやま内科クリニック

(一宮市/今伊勢駅)

最終更新日:2021/10/12

杉山正洋院長 すぎやま内科クリニック main

今伊勢駅から徒歩1分、医療モール「メディカルガーデンいまいせ」に「すぎやま内科クリニック」はある。院長の杉山正洋先生は消化器内科を専門とし、総合病院での臨床経験を経て2016年1月に同院を開業した。「病気を治すだけではなく、より健康な状態へ導く医療」をモットーに、患者のあらゆる症状の根本解決を図るべく、予防医学や抗加齢医学なども幅広く取り入れている。穏やかで優しい人柄の杉山院長は子どもが大好きな2児の父でもあり、趣味の剣道はかつて愛知県強化指定選手に選ばれたほどの腕前だ。「常におもてなしの精神で、患者さんに誠意を尽くしていきたいですね」と語る杉山院長に、地域医療への思いや診療のこだわりなど、じっくりと話を聞いた。

(取材日2017年1月19日)

自らの意志が、自らの道を開く

まず、先生が医師を志されたきっかけを教えていただけますか?

杉山正洋院長 すぎやま内科クリニック1

3歳の時に腕の大けがをしまして、近所の外科の先生が駆けつけて治してくれたことがあったんですね。中学で進路を決める時期になりスポーツ推薦の選択肢もあったのですが、おぼろげながらも記憶にあるその時のかっこいい医師のイメージが忘れられず、勉強にシフトしたことが最初のきっかけです。ただ力不足で実は僕は一度医学部を諦めて法学部に進みました。そんな中で阪神淡路大震災が起こり、ゼミナールの一環で仮設住宅で生活している方に取材をする機会があったのですが、被災者のお一人が、白衣と聴診器ひとつで駆けつけ奮闘してくれた医師の話をされたんです。それを聞いた時に、一度自分で完全に封印したつもりだった医師への思いが沸々と出てきまして。やはり諦めきれていなかったんですね、最後に挑戦したいという気持ちを抑えきれず、法学部の卒業を待たずしてアルバイトでお金をやりくりしながら医学部に進みました。

熱い思いが潜在していたのですね、消化器内科をご専門にされたきっかけはありますか?

最近はよくメディアでも取り上げられていますが、結局体の調子が悪くなる1番の原因は、腸内環境の乱れなんですね。おなかだけではなく糖尿病などの生活習慣病や、皮膚のトラブルにもつながります。医学部の頃からあらゆる病気のもととなる腸内環境の大切さを感じていましたので、せっかく専門にするなら興味のある腸について極めようかなと思い、消化器内科を選択しました。消化器はとにかく幅が広く、心臓と肺以外はほぼ診るので症状も多岐にわたりますし、より多くの患者さんに貢献できるのではないかなと思いましたね。

クリニックの設備面でこだわられた点はありますか?

杉山正洋院長 すぎやま内科クリニック2

まず専門分野として内視鏡室にはこだわりましたね。胃カメラと大腸カメラは特に細い内視鏡ファイバーを導入しています。僕自身も被験者経験がありますので、検査で苦痛を伴いやすいポイントを通過する前には必ずお声がけをしています。場合によっては鎮静剤を使用しますし、患者さんの負担を少しでも減らすことが内視鏡専門の医師の務めかなと思っていますね。また、環境汚染などの影響で知らないうちに体内に蓄積されたアルミニウム・鉛・水銀などの有害な金属や、ミネラルのバランスを簡単に図ることのできる機械を導入し、異常があれば体外へ排泄する治療を行うことで生活習慣病の予防にもつなげています。

マイナスからゼロ、そしてプラスへ

開業の経緯やこの地域を選ばれたご理由を教えてください。

杉山正洋院長 すぎやま内科クリニック3

今までは病気をした方つまりマイナスの状態にある患者さんを、普段のゼロの状態にもっていくことはできたのですが、再び悪化してしまうケースを見かける度に、マイナスからゼロに戻すだけではなく、より健康なプラスの状況に導いていく必要性を感じていたんですね。そのキーワードとなるものが、予防医学や抗加齢医学ではないかと思い、自分の専門を生かしつつも、より健康増進につながる医療を提供したいと考えるようになりました。ここ今伊勢は個人的にもなじみのある土地でしたし、世代によって異なるニーズに幅広く対応していきたいという思いがありましたので、地域の方々の年齢層が固定されていないことにも魅力を感じましたね。もともと「医療モール」というコンセプトでこちらの敷地がありまして、ちょうど開業のお誘いもいただいたので、これも縁かなと思いまして。隣で開院されていた泌尿器科の先生に続き、当院も昨年開業に至りました。

クリニックの治療面の特色を教えていただけますか?

日本でも保険適用になりました、ダニアレルギーやスギ花粉症で悩まれている方に対して、「舌下免疫療法」を取り入れています。鼻水や目のかゆみといった症状に対して、従来は毎年薬を服用することで症状を抑えることは可能でしたが、舌下免疫治療はワクチン接種と似たような原理で、治療薬を服用していただくことによってアレルギーそのものに対して自分の体が自分で抗体をつくるんですね。一時的なものではなく、より根本解決になり得るものとしてゼロからプラスに導く治療につながるのではないかなと思っています。抗加齢医学としては、医療機関専用のサプリメントや化粧品を扱っているところは特徴かなと思いますね。

患者さんと接する際に先生が大切にされていることはありますか?

杉山正洋院長 すぎやま内科クリニック4

例えば生活習慣病の患者さんの場合、それぞれの生活スタイルや考え方があると思うんですよね。極力その方のニーズに合う形で、お薬を飲むこと以外に日々の生活で意識するといいことをお伝えするようにしています。何か1つ目標があったほうが行動しやすいと思うので、採血データもお渡しするだけではなく1ヵ月後の目標を決めたり、減量が必要であれば少なくとも何キロまでは落としましょうという最低ラインを示してあげるなど、目標値を設定したうえでのワンポイントアドバイスをするように意識していますね。診療全体では、常に「おもてなしの心」を大切にしています。これは職員にも徹底していますが、すべての患者さんに誠意をもって対応することを心がけていますね。

地域で1番信頼されるクリニックに

開業時から訪問診療にも積極的に取り組まれていらっしゃるそうですね。

杉山正洋院長 すぎやま内科クリニック5

はい、きっかけは研修医時代です。僕がいた長野県は山も多くて公共交通機関も少ないので、車がないとなかなか受診できない土地柄なんですね。ですから今まで病院に通えていた方が通えなくなり、治療が途絶えてしまうケースを数多く見てきました。ちょうど医師になって3年目に初めて往診する機会をいただきまして、以前担当していた方のお宅に伺ったんですね。するとそこには普段病院で見ていた患者さんからは想像もつかない姿があって、その生身の孤独な生活の場を目の当たりにした時に、僕は現実を思い知らされました。病気を抱えていても皆が皆クリニックに足を運べるわけではない、だったら医師としてどのような手を差し伸べられるのかを考えていかないと救えない命もあるということをその時に強く感じまして、自分が開業したら往診はぜひ取り組もうと決めていました。今後ますますニーズも増えてきますし、続けていきたいですね。

お休みの日の過ごし方やご趣味について教えてください。

休日は家族で出かけたり、ひたすら子どもと遊んでいますね。6歳の長男と1歳になる次男がいますが、子どもの寝顔を見ていると本当にもうすべての疲れが吹っ飛びます。親ばかですが本当にかわいくて、子どもとくっついて一緒に寝るのが僕の幸せな時間ですね。もうそろそろ嫌がられるかもしれないですが(笑)。趣味はやはり小学生から続けている剣道ですね。最近なかなかできていないのですが今度長男が小学校にあがるので、その時に一緒にやろうかなと思っています。

最後に今後のご展望やメッセージをお願いします。

杉山正洋院長 すぎやま内科クリニック6

この地域で1番信頼されるクリニックになれるように、おもてなしの精神を忘れず、今後もゼロからより健康なプラスの状態にベクトルを振っていく医療を展開していきたいですね。そして何事も断らないことですね。いくら自分が困難な状況でも時間のやりくりを工夫しながら、できるだけニーズに応えられるようにしていきたいと思っています。医療モールとしては、もっといろいろな科の先生が集まると地域のニーズにもより符合できるかなと思いますので、将来的にはクリニックの集まりでちょっとした小規模病院のような形でこの地域の皆さんの健康に貢献していけたらいいかなと思いますね。

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