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小原 功裕 院長の独自取材記事

おばら内科腎クリニック

(富士見市/鶴瀬駅)

最終更新日:2019/08/28

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鶴瀬駅から徒歩8分、住宅街に位置する「おばら内科腎クリニック」は2016年2月に開業した。待合室は広く、アロマの香りや観葉植物の緑が訪れる人をリラックスさせてくれる。院長の小原功裕先生は、腎疾患治療の分野で長年治療を続ける日本透析医学会透析専門医だ。同院では、尿検査でたんぱく尿と診断された患者から、透析治療を受ける人まで、幅広い症状の患者が通っている。透析中もできるだけリラックスして欲しいという思いから、運動や読書をできるようなスペースが設けられている。明るくて気さくな小原先生は、患者に自分の方から声をかけ、様子を伺っている。同じ理念を持つスタッフだけを集めたというチームワークも申し分ない。小原先生が医師をめざした理由や透析治療についてくわしく語ってもらった。(取材日2017年2月8日)

地域のかかりつけ医と腎臓の専門治療の2本柱で診療

先生が医師をめざしたきっかけは何ですか?

私が小学校6年生のとき、突然左手に力が入らなくなったんです。いくつかの病院で診てもらっても、1年くらい診断がつきませんでした。その後、1人の整形外科医が親身になって診断してくださり、ようやく原因がわかりました。それがきっかけで、将来医師になりたいという思いが芽生え、日本医科大学医学部に進学したんです。腎臓を専門にした理由は、学生時代、実習で最初に携わったのが透析だったからです。腎臓の病気を診たり、透析を行ったりするということは、全身の病気にも精通していなければなりません。ですので、オールマイティに全身を診られるのが腎臓専門医だと考えています。開業した理由は、多様化する患者さんのニーズに合わせた治療を行いたかったからです。どうしても病院が大きくなると、小回りが効かなくなります。クリニックなら、一人ひとりに合わせて治療法を調整できるのがメリットです。

開業の地としてこの地域を選んだのはどうしてですか?

長らく近くの病院で働いていたこともあり、土地の事情がよくわかっていたからです。この近くには、大きなショッピングモールがあり、若い世代からお年寄りまで幅広い年齢層の方が住んでいます。平均年齢は、隣接する地域と比べると若いと感じますね。当院に来院される患者さんの年齢層も幅広いので、私は地域のかかりつけ医として、何でも相談できる窓口をめざしています。また、私はこれまで腎臓を専門に診てきました。会社や自治体の健康診断で指摘されるたんぱく尿から、腎不全の透析治療まで、当院で一貫して治療できます。かかりつけ医と、腎臓の専門的な治療。この2本立てで当院を運営していきたいと考えています。

貴院を設計するにあたり、こだわった部分を教えてください。

待合室は、当院で患者さんが1番居心地の良いスペースになるように考えて設計しました。病院に通うのは、決して楽しいことではありません。これから診察や治療が待っていると思うと、不安や緊張で一杯になります。そんな患者さんの負担を減らせるような待合室をめざしました。元気が出る明るい色を使ったり、アロマや観葉植物を取り入れたりしています。額縁に飾ってある絵や写真は、スタッフがそろえてくれました。できるだけ手作りにこだわり、患者さんの目線でインテリアを考えてくれています。さらに、診療スペースも広くしてあります。当院には、ご家族で来院される患者さんが多いです。家族で診断や治療内容について話を聞けるよう、3人くらいは座れるスペースを確保しています。

治療中リラックスできる環境づくりに取り組む

診療の際に気をつけていることは何ですか?

患者さんが、治療を終えて元気に帰っていただけることをめざしています。病気には、ストレスが何よりも良くありません。透析治療の患者さんは、週3回通うことになります。それだけ多く通う場所を、ストレスの多い場所にしたくはありません。それで、透析中も時間を有効活用できる取り組みを導入しています。たとえば、運動できるようにトレーニング用の器具を備えたり、リラックスできる場所も設けたりしています。また、食事を取ることも可能です。透析というと、じっとしていなければならないイメージがあるかもしれません。でも、意外と自由なので、時間を有効活用していただくように心がけています。

オーダーメイド透析とは何ですか?

患者さん一人ひとりに合わせて透析時間を決めるオーダーメイド透析を選択することが可能です。透析は、1回につき4,5時間という国や病院が定めた基準があります。これは、日本全国の病院で同じ水準の透析が受けられるという意味で、必要な基準かもしれません。しかし、本来、体の大きさによって透析時間は変わってくるはずです。たとえば、体重が40キロの小柄な人と、100キロの大柄な人で同じ透析時間で良いはずがありません。それで、患者さんと話し合いながら適切な時間を設定します。長い人は8時間くらい透析を行いますが、当院では時間を有効活用できるようにしています。

在宅透析について教えてください。

透析を受ける患者さんの年齢は高齢化する中で、在宅透析も注目していただきたいです。これは、文字通り患者さんの自宅に装置を設置し、ご自身で透析を行う方法です。大きな特徴は、時間の自由度が高く、身体に優しいことです。例えば、施設で週3日×4時間のところを在宅で週6日×2時間とし、どちらも透析時間は12時間ですが、在宅透析の方が施設透析よりも、高い治療効果を見込めます。それに、毎日少しずつ行うことで身体への負担が減り、優しいです。ただし現状、この治療法は自己穿刺や医師の教育問題があります。当院では、トレーニングを1~2ヵ月行う中で実際に在宅透析をしている人を見てもらい、自己穿刺のハードルを下げています。始めた患者さんは「簡単ですね。これならできそうです。」とびっくりされるんですよ。当院は全国でも在宅透析が行える数少ないクリニックです。この治療法をもっと普及させていきたいですね。

チーム一丸となって患者と一緒に喜び合いたい

内科、小児科も標榜されていますね。

当院は透析治療において専門性を高く持っているものの、地域のかかりつけ医として貢献していきたいと考えています。開業しようと思ったのもこの考えの実現を果たしたかったからなんです。すべての病気を全身疾患と捉え大人から子どもまで、内科や小児科という枠にこだわらずに診ていきたいと考えています。地域の1次医療機関としての役割を果たし、専門性の高い疾患が見つかった時は速やかに適切な病院をご紹介していくというスタンスで診療していきたいと考えております。

フットケアや食事に関する指導も行っているんですね。

月に1回、フットケアの外来を行っています。糖尿病から腎臓を悪くし、透析治療が必要になる患者さんは少なくありません。この過程で足の血行障害が起こると、足を切断しなければならないリスクがあります。それを予防する意味合いでフットケアを行っています。フットケアの指導は幅広く、靴の履き方や靴のオーダーまで指導することもあります。また、食事指導も行っています。腎臓の負担をかけにくい食事を心がけていただくために、食事内容を指導したり、処方箋に沿った制限食を購入してもらったりしています。患者さんのご家族にも説明し、家族ぐるみで治療に取り組んでいただくようにしています。

今後の展望を教えてください。

チーム医療で患者さんをバックアップしていきたいと考えています。私が医師になってよかったと思えるのは、患者さんからありがとうといわれるときです。でも、病気と向き合うということは、必ずしも良い結果だけが待ち受けているわけではありません。良いときはスタッフと共に喜び、悪いときは一緒に悲しむ。そんなチームであり続けたいと思います。当院には、私が理想とする医療を共にめざしてくれるスタッフだけが在籍しています。これからも、チームワークを強めていきたいですね。

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