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早期発見が重要
QOLにもかかわる変形性股関節症について

さいたまクリニック

(川越市/川越駅)

最終更新日:2020/10/13

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  • 保険診療

歩き始めや立ち上がる時など、足のつけ根付近に痛みを生じる「変形性股関節症」。痛みだけでなくスムーズに足を動かせず、階段の上り下りなど日常生活のごく当たり前の動作がしづらくなる疾患だ。患者は女性の占める割合が圧倒的に高いという。変形性股関節症を専門に、大学病院において30年以上、数多くの診療に携わってきた「さいたまクリニック」の金潤澤院長のもとには、クチコミなどで大勢の患者が訪れているそう。開業医となった現在もクリニックでの診療の傍ら、週に1度は大学病院の関連病院で手術も行っているという金院長に、変形性股関節症のメカニズムや具体的な症状、検査や治療法などについて詳しく聞いた。 (取材日2020年9月15日)

30~40代での発症もあり、女性に多い疾患。痛みが強く、日常生活のなにげない動作に支障を来すことも

Q変形性股関節症とはどのような疾患でしょうか?
A
1

▲「変形性股関節症」について話す金院長

股関節をスムーズに動かすためのクッションの役割を果たす軟骨がすり減ることで、露出した股関節周辺の骨が変形して骨同士の噛み合わせが悪くなり、痛みを生じる病気です。足の関節の痛みというと高齢者に多い疾患といったイメージを持たれるかもしれませんが、女性が多数を占め、30~40代の方の発症も多いです。なぜ女性が圧倒的に多いのかという理由は、残念ながら解明されていません。加齢によるものはごくわずかで、多くは乳児検診の検査項目にもなっている先天性股関節脱臼によるものだと考えています。生まれつき関節の噛み合わせが悪いため、成長とともに股関節の発育が障害されて発症するケースが最も多いように感じています。

Qどのような症状が現れますか?
A
2

▲足の付け根付近の痛みや動かしづらさが主な症状

主な症状は、足のつけ根付近の痛みと動かしづらさ。歩き始めやしゃがんだ状態から立ち上がるとき、長時間歩いたときなどに痛みを生じます。進行すると骨が変形して、左右の足の長さが異なってくるため、足を引きずって歩くようになります。足の関節を曲げてしゃがみこむような体勢を取りづらくなるので、和式トイレが使えなくなったり、足の爪が切りづらい、車の乗り降りや階段の上り下りがしづらくなるなど、日常生活のさまざまな場面で支障が出てきます。女性に多い疾患とあって、中には毎日台所に立って食事の支度をしているだけでも、足に痛みが出てつらいといった切実な声も聞かれます。

Qどのように対処していくのでしょうか?
A
3

▲股関節に負担をかけずに運動することを推奨している

痛みを緩和するための薬物療法と並行して、日常生活の改善指導を進めていきます。中でも重要なのは体重管理。痛みを理由に運動量が減ってしまうことも体重増加につながりますから、股関節に負担をかけずに関節を動かし、筋力強化にもつながる水中ウォーキングや水泳など、水の中での運動を推奨しています。また、椅子に座った状態で足を小刻みに上下運動させる、いわゆる「貧乏ゆすり」の動きをするトレーニングもお勧めです。座って行う上下運動によって体重をかけずに股関節を刺激することができるので、当クリニックの患者さんも取り組まれています。

Q手術という選択肢についても詳しく教えてください。
A
4

▲生活改善のみでの対処が難しければ手術という選択肢も

生活の改善のみでの対処が難しい場合は、MRIやCTによる精密検査であらためて骨の状態を見極め、適応があれば手術を行うことになります。具体的には、変形した骨を正常な形に修復していく骨切り術、あるいは人工関節に入れ替える手術があります。患者さんの年齢が若く、骨の変形がそれほど進行していない場合は骨切り術を行いますが、この方法は入院期間が数ヵ月に及ぶというデメリットもあります。60代以上の方であれば、人工関節置換手術を選択するケースが多いです。手術が必要と判断された場合は、大学病院を紹介するか、大学関連病院で私自身が執刀することも可能です。

Q予防のために日常生活の中でできることはありますか?
A
5

▲適正な体重維持を心がけることが予防につながる

変形性股関節症の患者さんを数多く診療してきましたが、この疾患はやはり太り気味の体型の人ほど発症のリスクが高いと感じています。ですから太りすぎないように、日頃から食事に気をつけ、適正な体重維持を心がけることが第一です。暴飲暴食を避けて適度な運動を習慣づけることで、股関節に過剰な負担をかけず、下半身の筋力の維持・強化を心がけましょう。もし足のつけ根に違和感を感じたり、痛みが出てしまった場合は激しい運動を避け、なるべく股関節に負担をかけないよう移動時には車やバスなどの乗り物を利用することを心がけた上で、早めに専門の医療機関を受診してください。

ドクターからのメッセージ

金 潤澤院長

この疾患は30~40代の女性でも発症します。その年代は、仕事や子育て、家事などに日々忙しく、自分の体に不調があってもつい後回しにしてしまいがちな方が多いのではないでしょうか? 変形性股関節症に限らず、何の病気でもそうですが、気になる症状があったら早めに受診し、「早期発見・早期治療」につなげることこそが病気の進行を遅らせるための大原則です。痛みを我慢している間に病気が進行し、入院・手術といった大事になることは避けたいですよね。いち早く正しい診断を受け、適切な治療への道筋をつけるためにも、受診先には経験豊富な専門の医師のいるクリニックを選ぶようにしていただきたいですね。

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