巻き爪は何科を受診すべき?
原因にアプローチする巻き爪矯正
爪と皮膚の診療所 形成外科・皮膚科
(横浜市青葉区/青葉台駅)
最終更新日:2023/02/28
- 自由診療
爪が周囲の皮膚に食い込み巻いている状態の巻き爪。放っておくと痛みや炎症を起こし、実は侮れない症状だ。これまで原因についてはあまりふれられることがなく、皮膚科、形成外科、整形外科がそれぞれの得意な方法で対応。外科的処置や保存治療など治療法も統一されておらず、どうすればよいか迷い、不安に思ったことのある人も多いのではないだろうか。そんな人たちが適切な治療と出合えるようにとの思いで2016年5月にオープンした「爪と皮膚の診療所 形成外科・皮膚科」の山口健一院長は、自身が巻き爪を経験したことで爪に魅了され、とことんこだわり研究を行ってきたまさに爪のスペシャリストだ。今回は山口院長に巻き爪についての原因や治療法などについて教えてもらった。
(取材日2016年6月20日/更新日2023年1月16日)
目次
診療科目の垣根を越えて原因にアプローチ。数ある治療の中から適切な方法を選択
- Q考えられる主な原因は何ですか?
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A
爪はまっすぐに下からの力がかからないと巻いてきてしまいます。そのため、巻き爪は、外反母趾や扁平足、浮き指の方に多く見られます。扁平足になると指が浮いてきてしまうため、下からの力が弱まり、爪が変形して巻いてしまうのです。また爪切りで爪の端を深爪してしまったり、水虫、全身の健康状態、乾燥も原因に挙げられます。たまに巻き爪は遺伝だという人もいますが、僕は巻き爪の原因となる足の変形が遺伝して親子で似ていると考えるのが正しいと思います。いずれにせよ巻き爪の治療で大切なのは原因を究明すること。それが治療の第一歩となります。
- Qどのような治療がありますか?
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A
巻き爪の治療法は統一されておらず、医師によって随分対応が違うのが現状です。手術による治療は、数日の入院を要することもあれば、15分程で終わってしまう手術もあります。外科的治療のほかには、矯正具を使って爪をまっすぐに矯正していく保存的治療や、インソールによる歩行補助などさまざまで、ベストな方法は原因や爪の状態によって変わってきます。特に扁平足の場合は中敷きを使って体重が乗っても崩れないようにします。偏平足や外反母趾を根本的に治すとなれば骨を切る大手術になりますので、足を治すのではなく靴底に細工をして体重がかかった時に、下にちゃんと力がかかるようにするのがポイントです。
- Q靴が爪に悪影響を与えることはありますか?
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A
自分に合った靴をちゃんと履けるかどうかは足にとってとても重要です。特にヒールは足への負担も大きいですが、女性に「ヒールを履いちゃダメ」とは言えませんよね。そこは逆の発想でヒールを履いても足が痛くならないように、ヒールを履かないときになるべく足に健やかな時間を与えるとよいでしょう。皆さん靴を買う時はデザイン、値段、サイズを見て決めると思いますが、足の形や関節の形は人によって全然違っているので、足にフィットする靴に巡り合うのはなかなか難しいこと。しかしオーダーメイドの靴は高価でなかなか普及しません。そこで使用するのが中敷きで、これこそが原因からアプローチする当院のコンセプトの鍵となるのです。
- Q痛みがなければそのまま放置しておいても大丈夫ですか?
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A
巻き爪を治療せずそのままにしておくと、痛くない状態から急に痛くなってしまうことがあります。運動した瞬間に周囲の皮膚に刺さってしまうリスクや、一度できた傷が治ろうとしているところに傷が再びできてしまうので、ひどいときには肉芽になる可能性も。爪が巻いているのに痛みを感じないのは無意識のうちに痛くないように歩いているから。不自然な歩き方をしていると最終的には膝や腰まで痛くなってしまうこともあるので、そうなる前になるべく早めに専門の医師にご相談され、矯正されることをお勧めします。
自由診療費用の目安
自由診療とは巻き爪矯正/(1本片足)1万4300円~(税込み)