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嘉山 尚幸 院長の独自取材記事

かやま眼科クリニック

(川崎市高津区/梶が谷駅)

最終更新日:2023/04/13

嘉山尚幸院長 かやま眼科クリニック main

東急田園都市線・梶が谷駅が目の前という「かやま眼科クリニック」は、嘉山尚幸院長が地域に密着した眼科診療を目標に2016年に開院。大学病院などで培った診療経験を生かし、地域のニーズに応えて幅広く診療する一方、白内障、緑内障の専門的な治療も得意とする。「日常生活にも大きく影響する見え方の問題を、解決するお手伝いができるのは大きなやりがいです」と話す嘉山院長。子どもが待ち時間も飽きないようにと、待合室にあるカラフルな絵にさまざまな動物や文字を忍ばせる遊び心も。「地域の目の健康を長く守っていきたい」と目標を掲げる嘉山院長に、同院の特色や診療方針を詳しく聞いた。

(取材日2022年4月27日)

0歳から90代の患者まで幅広く診療する

この場所に開院された経緯などをお聞かせください。

嘉山尚幸院長 かやま眼科クリニック1

私は聖マリアンナ医科大学を卒業後、母校の大学病院や横浜市西部病院で診療し、大学が指定管理者となっている川崎市立多摩病院の眼科では副部長も務めました。そうしたなじみ深い地域の中でも、幅広い年代の患者さんがお住まいのところで、これまで培った経験を役立てたいと考え、梶が谷駅前の医療モールに開院を決めたんです。当院の近くには川崎市立多摩病院、帝京大学溝口病院や聖マリアンナ医科大学などが点在し、高次医療機関と密接に連携できる点も選んだ理由の一つです。また、糖尿病の合併症に糖尿病網膜症という目の病気があるのですが、近隣に糖尿病を専門とする先生方が複数診療しておられ、そうした先生方と協力し、地域全体で患者さんの目の健康を守れることもメリットと感じています。

どのような症状で受診される方が多いでしょうか?

患者さんは0歳から90歳を超えた方まで幅広くおみえになっています。お子さんの場合、結膜炎をはじめとした一般的な病気のほか、親御さんが「子どもの視線が見る物にうまく合っていないのが気になる」と、斜視や弱視などを心配されての受診も多いですね。当院では週1日、視機能検査と視能矯正のスペシャリスト・視能訓練士の対応日があるので、より詳細な検査が必要と思われるお子さんには、その日の再受診をお勧めしています。成人ではドライアイのほか、緑内障、白内障などの治療も多くなっています。緑内障の症状は視野の一部が欠けていくことで、初期の段階は自覚症状が乏しく、かなり進行するまで気づきにくい病気といわれます。ただ、最近は眼科の検診や人間ドックで早くに見つかるケースも増えていますから、再検査と言われたら早めに眼科を受診されたほうがいいでしょう。

診療で心がけていることを教えてください。

嘉山尚幸院長 かやま眼科クリニック2

患者さんの話をよく伺うことです。もちろん、再診で症状が長く安定している方などは、ご本人もあまり時間をかけることは好まれないと思いますが、初診の患者さん、病状に変化があった患者さんなどは、少し時間をかけて話を伺って、どんな症状でお悩みなのか、隠れている病気はないのかなどを確認していく必要があります。それと同じように、病気や治療法について丁寧にご説明することも大切にしています。例えば白内障の手術の手順、眼内に入れるレンズの選択肢などは、必ず私自身が説明しますし、お子さんの視力矯正に眼鏡を使うかどうかはご本人に伺い、「かけたい・かけたくない」の気持ちをもとに検討していきます。また、当院はスタッフも患者さんと積極的にコミュニケーションしてくれ、院内の雰囲気もとても温かいので、患者さんには安心して受診していただきたいですね。

患者の話を聞くこと、十分に説明することを大切に

子どもの視力矯正や弱視の治療について教えてください。

嘉山尚幸院長 かやま眼科クリニック3

お子さんの近視は世界的に増えていて、日本も例外ではありません。近視は基本的に眼鏡による矯正を行い、現在の見え方にあった度数の眼鏡で近視の進行を少しでも抑えるにようにします。遠視や乱視も眼鏡による視力矯正が必要ですが、ぼんやりした見え方では視視能が発達せず、弱視になることも考えられます。このため、遠視や乱視の矯正は最大の視力を引き出すことをめざす完全矯正で行うのが一般的です。弱視の治療ではレンズが厚めの眼鏡を使いますが、片方の目だけが弱視のお子さんには、そちらの目だけで見るようアイパッチなどを着けることもあります。ご本人にとっても負担が大きい治療なので、お子さんと親御さんにしっかりと説明し、ご理解いただくことが大切だと思っています。

白内障はどれくらい進行したら手術が必要でしょうか?

一般的には、矯正視力で0.5を下回ると日常生活に不便さを感じるとされています。普通自動車運転免許を更新される場合は両眼の矯正視力で0.7以上が必要ですから、そのあたりも一つの目安となるでしょう。ただ、白内障は加齢とともに誰もがかかる病気で、緊急性には乏しいため、ご本人が希望されない限り手術は必要ないともいえます。なお、当院では患者さんが手術を希望された場合、術後の見え方なども詳しくご説明して、ご納得いただいた上で、保険診療の単焦点レンズや自由診療となる多焦点レンズを選んでいただくようにしています。白内障の手術は日帰りで終えることができ、手術にかかる時間も10分から15分程度と短いのはメリットの一つです。さらに当院は、超音波で水晶体の濁りを取り除く際、眼内の圧力を一定にして処置ができる装置を導入し、患者さんの目への負担をできる限り軽減できるようにしています。

緑内障にはどんな治療法がありますか?

嘉山尚幸院長 かやま眼科クリニック4

点眼薬で眼圧を下げることが主な治療法です。現在は治療薬も増え、症状の進み具合に合わせて1種類から最大4種類の組み合わせでの処方が可能になっています。ただ、患者さんとっては4種類の点眼薬を渡され、「朝は4種類、昼は3種類で、夜はまた4種類。1つを使ったら5分待って、次の薬を使う」というような使い分けは非常に煩雑で、長く続けていただくのが難しいでしょう。そこで当院では、2種類の薬を合剤にしたものを処方するなど、なるべく薬の種類を減らすよう努め、患者さんにはどの薬をいつ使うかという手順書をお渡しして、薬をきちんと使っていただけるよう工夫しています。このほか、症状が進んだ患者さんはレーザーで進行を抑えることをめざす治療も選択肢となりますが、これは当院でも対応可能です。

目の健康を守る地域密着のクリニックに

先生が眼科をめざされたきっかけは何でしたか?

嘉山尚幸院長 かやま眼科クリニック5

父方の祖父は内科の医師で、母方の祖父は眼鏡店を経営。そのせいか医療の中でも眼科は特に身近に感じる分野でした。医学部に入ってからは手術にも興味を持ち、外科か眼科かを迷った末、専門性のある手術も可能な眼科を選んだんです。目は人間の五感の中でも、外界から得る情報量が多いとされる感覚器で、それだけに見え方の質の低下は生活に大きな影響を与えます。逆に白内障の手術などでは喜んでいただくことも数多くありますし、目の健康維持や視機能回復のお手伝いができることに大きなやりがいを感じています。

院内の設備や環境についてご紹介ください。

勤めていた病院では白内障の手術を多く手がけ、当院でも開院当初から白内障の日帰り手術ができる設備を整えました。手術に使う超音波治療装置は、患者さんの目の負担が軽減できるタイプを導入するなど、正確さと安全性を重視して手術を行っています。また、緑内障の治療にも利用できるレーザー装置も設置。このほか、網膜硝子体手術という難易度の高い手術は私が非常勤で執刀を行っている川崎市立多摩病院、または近隣の大学病院などにご紹介しています。検査機器としては緑内障の診断において重要な役割を果たすOCT(眼底三次元画像解析)などもよく利用します。地域密着のクリニックとして、一通りの検査、治療ができる環境が整っていると思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

嘉山尚幸院長 かやま眼科クリニック6

開院して少し時間がたち、ゆっくりとですが地域の皆さんに当院を受け入れていただき、頼られる存在になってきたように感じています。例えば、当院の患者さんとお知り合いの方が、白内障の手術を希望されるなど、クチコミをもとに患者さんが来院されることも増えてきました。今後は親子3代、4代にわたって受診していただける、地域の目の健康を長く守っていくクリニックになれたらと考えています。混み合ってお待たせしてしまうこともありますが、なるべくストレスなく受診していただけるようにオンラインの順番取りシステムを備えておりますので、お気軽に来院されてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

多焦点眼内レンズを用いた白内障手術/51万円~

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