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羽尾 貴子 院長の独自取材記事

羽尾皮フ科クリニック

(品川区/荏原町駅)

最終更新日:2019/08/28

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大学病院や市の中核病院で研鑽を積んだ羽尾貴子院長が、「皮膚が示すサインの翻訳者になりたい」という思いで開業した「羽尾皮フ科クリニック」。東急大井町線荏原町駅・下りホームの改札前という好立地もあり、開業からまだ1年半だが多くの地元住民が通うクリニックだ。皮膚科一般・美容皮膚科、フットケア、栄養指導、漢方療法に加えて、この10月からは遠隔診療をスタート。こうした新たな取り組みにチャレンジするのも、より多くの人に診察を受けてもらいたいという思いがあるからこそ。前職で糖尿病患者の足病変、寝たきりが続く患者の褥瘡(じょくそう)などを多く診た経験を生かし、足の症状の早期発見に努め、地域住民の往診にも取り組む羽尾院長に、地域医療に対する思いを語ってもらった。
(取材日2017年10月13日)

荏原町の人々の温かさに触れて、開業できた幸せを実感

開業から1年半がたちました。現在の患者層やこの町の印象について教えてください。

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今年の春頃からより多くの患者さんが来てくださるようになり、乳幼児から90代の方まで幅広い年齢層の方がおみえになります。子どもは肌の乾燥やかゆみ、中学生になるとニキビの悩み、中高年層からはしわやお肌の改善方法、高齢者になるとやはり肌の乾燥、といったところが主な症状でしょうか。また最近では近隣の医院からの紹介もあり、男性の患者さんが増え始めたのもうれしいです。実際にこの地で開業して感じたのは、地域住民の方をはじめ、近隣の先生方がとても温かいということ。荏原町で開業できて心から幸せだと感じます。

開業までの道のりと、荏原町を選んだ理由は?

日本大学医学部を卒業後、同大学の皮膚科学教室を経て、社会保険横浜中央病院で皮膚科医長を務めるなど、約15年もの間、やりがいのあるチーム医療に取り組みました。しかし定年まであと10年しか働けないと気づき、開業医だった父の影響もあって、いつまでも医師として働きたいと思い開業の道を選んだのです。 荏原町を選んだのは、私の同級生のご主人が、この商店街にある整形外科の院長先生をされていて、荏原町駅前の再開発に伴ってテナントを募集しているということを教えてくれたのがきっかけです。もともと大岡山に住んでいて、大井町線沿線ということで親しみは持っていたものの、降り立ったことはなく、当初は高齢の方が多い落ち着いた地域を想像していました。しかし実際はファミリー層も多く活気のある町で、幅広い層の患者さんを診察できるのが楽しいです。

院内のデザインにも、こだわりがあるそうですね。

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はい、実は以前「空間も治療のひとつである」という建築士の講演を聞いて、非常に感銘を受けたんです。いつか開業することになったら、必ずその方の会社に頼もうと思っていました。そのため、念願かなって、当院のデザインはすべてお願いし、私個人のイメージと病院のコンセプトに合わせて造ってもらっています。ちょっとポップな雰囲気で、壁にはホスピタルアートを飾りました。ホスピタルアートは、見る角度によって微妙に色合いが異なり、患者さんやスタッフに癒やしの効果を与えてくれるといわれています。医師である私自身、病院に通うのがあまり好きではないので、内装にも工夫を凝らして少しでも恐怖感や不安感を取り除き、「あそこなら行ってもいいな」と思ってもらえる医院になればと思っています。

遠隔診療を導入。フットケアは他院との連携をめざして

10月から始まった遠隔診療や、新たに取り組まれた治療について教えてください。

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遠隔診療システムを導入したので、スマートフォンやタブレット端末、パソコンなどがあれば、画面を通してオンラインで診察を受けられます。予約・問診・診察・クレジット決済とオンラインで解決し、処方箋やサプリメント、AGAの内服薬等は患者さんのもとへ郵送でお届けします。例えば、お仕事が忙しくて病院へ行けないという方に、ぜひ利用していただきたいですね。保険診療と自由診療、どちらも利用いただけますが、初回に対面診療が必要など条件もあるので、気になる方はぜひ気軽にお問い合わせください。ほかにも、首のイボなどをきれいにケアできる医療機器を導入したり、巻き爪の治療にもワイヤー法などを取り入れました。また、美容関連の施術として、冬の間はしみ取りやトーニングなどのレーザー治療やピーリングなどに適している時期なので積極的に活用していく予定です。

「フットケア」に力を入れていると伺いましたが、どのような治療内容ですか?

私は勤務医時代、フットケアの外来で糖尿病による足病変の患者さんを多く診てきました。糖尿病の方は知覚が鈍磨しているため痛みやかゆみを感じにくい上に、血流障害によって傷の治りも遅く、潰瘍ができたり壊疽(えそ)を起こしたりしやすいのが特徴です。うおのめや水虫、乾燥によるひび割れという症状でも、放っておくと重症化し、下肢切断を余儀なくされるケースも。当院ではもっと早く適切な治療をできるように、足洗い場を用意したり、血圧脈波検査で血流の状態や動脈硬化を確認しながら足の傷を治療していきます。もちろん、糖尿病以外の方の巻き爪、水虫、たこ・うおのめといった足トラブルにも対応します。 糖尿病の方には、足のケアの重要性と、皮膚科で定期的に診察を受けるという選択肢があることを知らせたいですね。また、下腿潰瘍や足病変は、静脈瘤や糖尿病、腎疾患と密接な関連があるため、他科の先生方と連携しながら進めていきたいです。

先生が診療をする上で、大切にされているモットーを聞かせてください。

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病院に通うのは、正直に言って私自身もあまり好きではありません。ですから、何かひとつでも「ああ、今日ここに来てみて良かったな」と思ってもらえる診療を心がけています。もしそれが簡単には治らない病気だったとしても、何かしらプラスに思えることがあれば、また治療に励もうという意欲が湧いてくるのではないでしょうか。医師になることを選んだ時から、たとえできることは小さくても、自分の力の及ぶ限りのことはしていきたいと思って治療に臨んできました。これからも同じ気持ちで、患者さん一人ひとりと向き合っていきたいですね。

気軽に話せる「白衣を着た近所のおばちゃん」として

体内から健康へ導く栄養面でのアドバイスも行っているそうですね。

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「疲れやすい」「どこか調子が悪い」という方には、「分子整合栄養医学」の考えに則った栄養面でのアドバイスを行っています。肌に薬を塗ったり飲むだけではなく、生活スタイルや食べ物を調整した上で、必要な栄養素はサプリメントで補い、体内からアプローチし肌や体調を整えるので、ぜひ一度じっくりお話しさせていただきたいです。基本的には血液検査の結果をもとに、栄養素の過不足を診てアドバイスしますが、ある程度、人間ドックや健康診断で出された血液検査の結果からアドバイスすることもできるので、お手元にある方は結果を持って来院してくださいね。

今後、力を入れて取り組みたいことはありますか?

地域の中で何が求められているか見極めて、前向きに取り入れていきたいと思います。現在、往診にも出向くようになり、これからも増やしていけたらと思っていますが、課題も見えてきました。在宅医療を受けている患者さんの褥瘡のケアについて、家族の方々やケアマネジャーさん、訪問看護ステーションたちとも連携を取り合うことも大切だと感じました。薬疹や水疱症などの一般的な皮膚科疾患でも歩行困難、介助者の高齢化などの理由で通院ができない方がいらっしゃることも改めて知りました。また、医師会とも連携して、在宅診療のお役に立ちたいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

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私は、患者さんたちに「白衣を着た近所のおばちゃん」だと思ってもらいたいです。ちょっとした疑問や質問を気軽に口に出せるような雰囲気づくりを心がけているので、「こんなことを聞いたら笑われるかな」と思わず、どんなことでも遠慮なく聞いてください。また当院では、何かあったときにはすぐ来ていただきたいので、あえて予約制を取り入れていません。ほかにも、美容関連ではニキビやアトピーでお化粧に悩みを持つ人に向けた化粧品のアドバイスもできるので、ぜひ気軽な気持ちで来てもらえたらうれしいです。

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