むくみや生理不順など内分泌疾患に
専門性の高い医療を地域で提供
まみ内科クリニック
(ふじみ野市/ふじみ野駅)
最終更新日:2021/10/12


- 保険診療
内分泌内科とは、ホルモンの異常によって引き起こされる全身の疾患を専門に診察・治療する内科。大規模な病院では見かける標榜科目だが、ふじみ野市周辺でこの分野を専門に診察しているクリニックは、宮地真由美院長が運営する「まみ内科クリニック」以外にあまり多くないようだ。女性だけで固めたスタッフ構成もあり、月経不順や妊活前のスクリーニングなどでも気兼ねなく利用できる医院と言えるだろう。特に原因が見当たらないのに「動悸がする」、「やたら汗をかくようになった」、「食べているのに体重が減る」などの症状が現われたら一度診察を受けてみたい。
(取材日2016年6月4日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qどのような症状であれば内分泌内科を受診するべきでしょうか?
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A
なぜか動機や息切れがする、月経不順や筋力低下など、これといった原因が思い当たらないのにそういった症状が長く続く場合は、内分泌系(ホルモン)の異常が原因のバセドウ病や橋本病などの疾患が潜んでいるかもしれません。早期に発見をして、治療を開始することが大切です。また内分泌系の異常は、不妊症や早産につながったり、産後や更年期に症状が悪化するケースもあります。その意味で、女性のライフイベントにかなり大きな影響を及ぼす病気でもあります。治療すれば、妊娠の可能性が増える、流産しにくくなるなどうれしい効果も期待できます。
- Qどのように診断をしますか?
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A
問診による確認とさまざまな検査から、その症状の原因となっている疾患を特定していきます。バセドウ病や橋本病のほか、糖尿病も膵臓から分泌されるホルモンであるインスリンが深くかかわる病気ですから、もともと内分泌内科の分野なんです。また関節リウマチや膠原病、その他、婦人科系の月経不順・不妊症などの診断もつきます。
- Q内分泌系の疾患は、どんな治療をするのでしょうか?
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A
基本的に内分泌系の疾患は投薬治療が中心となります。手術が必要になるのは、腫瘍が原因となっている場合です。検査の結果、悪性では外科手術が必要となりますので、こちらで診断後に大規模病院をご紹介します。一方、甲状腺にできた良性ののう胞は、外科手術でなくても、エタノール注入療法(PEIT)という保険適用内の院内治療もあります。患者さんにとっても、メリットが大きいので、通院で治療ができることを覚えておいて損はないと思いますよ。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診
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問診票に気になる症状などを記入後、診察。医師は問診票をモニターに映しながら記入されたキーワードから、内容を掘り下げて詳しく聞いていく。他の病院などから紹介された場合は、ある程度診断がついているので最初に検査を受け、その後に診察という手順だ。またリウマチが疑われる場合には、手足や肘の触診の後に、診察用ベッドに横になり、膝の稼働や痛み具合についても調べていく。
- 2検査
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血液検査では、貧血・肝機能・腎機能・脂質のほか、糖尿病や甲状腺に異常がないかも調べる。糖尿病は30分、甲状腺異常は1時間で結果が判明する。そのほか心電図や動脈検査、超音波検査、骨密度検査なども必要に応じて行う。同院の検査データシートでは、赤の地色が正常値より高く、青地が低く表示される。
- 3診断
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診察室のパソコンモニターでそれぞれ検査結果を見ながら診断を下す。服薬治療における注意点の説明とともに、例えばバセドウ病であればアルコールや辛いもの、カフェインなどの摂取は要注意、橋本病であれば流産・早産のリスクが高まるなど、ドクターからのアドバイスがある。
- 4甲状腺のう胞の院内治療
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甲状腺エコー検査の結果、もし、のう胞(良性)が発見された場合は、注射針を刺してたまっている体液を抜き取り、その後、体内に入ると凝固するエタノール(無水アルコール)を注入し、膨らんでいた部分を目立たなくするエタノール注入療法(PEIT)を実施する。また腫瘍の場合は注射針を挿入して患部の細胞を採取。生体検査の結果は7~10日後にわかる。
- 5服薬治療
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バセドウ病であれば薬の副作用が出やすいことから、初診から2週間後に来院。その後も2週間ごとに状態を観察。症状が落ち着いた後は月に1度の通院となる。橋本病も再来院は1ヵ月後で、症状が落ち着けば以降は3ヵ月ごとに。内分泌系疾患は再発のリスクが高いため、症状改善後も年に一度など定期的な受診を心がけたい。