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インスリン注射はやめられる?
患者主体で離脱をめざす糖尿病治療

あずま糖尿病内科クリニック

(西宮市/苦楽園口駅)

最終更新日:2022/10/31

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血糖値を保つことができない糖尿病患者の治療に使われるインスリン注射は、多くの人が行う治療法の一つでありながら「できればしたくない」治療の一つだろう。兵庫県西宮市にある糖尿病治療を専門に行うクリニック「あずま糖尿病内科クリニック」の東大介院長は、インスリン注射を「ほとんどの人が誤解していて、一生続けなければいけない治療だと思っている」と話す。「1型糖尿病など必要な場合もありますが、2型糖尿病はその限りではありません。私がめざす糖尿病治療は、最小限の薬物療法とインスリンからの卒業。そのための適切な治療を受けていただきたい。」固定概念にとらわれず、日々の血糖管理や食事管理など、患者主体で行う糖尿病治療に取り組む東院長に、同院が取り組む糖尿病治療について詳しく話を聞かせてもらった。

(取材日2022年10月12日)

正しい知識と頑張り過ぎない努力で、インスリンからの離脱をめざす

Qインスリン注射とはどのようなものなのでしょうか?
A
1

▲「インスリンからの離脱」を治療方針としている

インスリンとは膵臓から分泌されるホルモンで、血糖値を下げる働きをしています。1日に数回、自分で血糖値を測り、自分や家族でおなかや太もも、お尻などに注射することで血糖値をコントロールしていきます。体内でインスリンをつくることができない1型糖尿病の場合には必須の治療で、もしインスリン注射を行わなければ重度の高血糖状態に陥り、意識を失ったり合併症が起きる危険性があるため、命をつなぐために大切な治療法といえます。2型糖尿病の患者もインスリン注射を行う場合もありますが、すべての人に必要なわけではなく、その人の病態によって開始を決定していくのが一般的です。

Qインスリン注射は、ずっと続けなくてはいけないのですか?
A
20221021 2

▲医師・スタッフが一団となり、患者をサポート

「インスリン治療=一生続くもの」と認識している人は多いのですが、それは間違った認識で、適切な治療を行えば離脱できる可能性があります。「糖尿病=インスリンが出なくなる」と認識されている方がほとんどですが、2型糖尿病の場合には糖尿病であったとしてもインスリンは分泌されているからです。ただ、糖尿病の患者さんは膵臓が疲労しているせいで適切なタイミングに分泌することができず、遅れて分泌するためうまく作用していないのです。適切な治療を行い、膵臓の持っている力を回復させることができれば、インスリンを補充する必要はなくなります。当院では「インスリンからの離脱」を治療方針とし、患者さんと取り組んでいます。

Q貴院では多くの患者さんのご相談を受けているそうですね。
A
3

▲患者の気持ちに寄り添い、一人ひとりに寄り添った診療を行う

多くの患者さんとお話しして感じるのは、ほとんどの人が「できれば注射を打ちたくない」と感じているということです。インスリン注射自体は慣れてしまえばそれほど難しいものではありませんが、1日に何度も打たなければならないとなると、負担はなかなかのものです。投薬や注射の必要がなければそれに越したことはありません。長く糖尿病治療に携わってきて、患者さんの思いを聞き、病気の経過を見てきました。それらの経験を通して感じることは、2型糖尿病は治せる病気だということ。「インスリン注射をやめたい」と思っている患者さんの気持ちに寄り添い、一人ひとりに寄り添った診療をしたいと考えています。

Q誰でもやめることはできるのでしょうか?
A
4

▲目的をもって治療に取り組むことが大切と語る院長

すべての人がやめられるかというと、答えはNOです。しかし、しっかりと病態を見極め、患者さん自身もわれわれとともに戦っていく気持ちがあれば少しずつでも離脱に近づくことができると思います。治療には生活習慣や食生活の改善も含まれますので、治療に対して受け身だとなかなか結果を出すことは難しいですね。インスリンからの離脱のためには、われわれとよく話し合い、目的を持って取り組むことが大切です。最初からストイックに取り組むことができなくても、まずはできる範囲で取り組み、続けること。どんな時も私たちはサポートしますので、前向きな気持ちを持ち続けてくれれば、今よりも良い状態になっていくはずです。

Q具体的な治療内容を教えてください。
A
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▲患者の個々の生活に寄り添った食事や運動指導を行う

当院ではまずは注射の量を1日に1回に変更し、さらに毎朝、血糖値を測定してもらい、その数値をもとに必要な基礎インスリンの量を自分自身で調整してもらいます。調整方法は指導しますし、不安がある患者さんはSNSを使用して毎朝やりとりをしますので安心してください。さらに、栄養士や看護師から食事指導や運動指導を受け、取り組みましょう。最初は大変ですが、結果が出ると楽しくなる人も多いんですよ。さらに来院の2日前からは血糖値と食事写真をクラウドシステムにアップしていただき、来院ごとに指導を行います。また必要に応じた投薬も行います。低血糖になるリスクが高い薬は使いませんので、安心していただければと思います。

ドクターからのメッセージ

東 大介院長

初めて自分が糖尿病だとわかった時、絶望的な気持ちになる人は多いでしょう。しかし糖尿病は治療の方法がある病気であり、がんなどと違い自分次第で悪化を防いでいくことも可能。「元気な体でいたい」と思う気持ちと正しい知識があれば、明るい未来をつくっていくことも期待できるでしょう。私たちのもとに来ていただければ、自分の体のシグナルである数値と向き合い、どのようにすればいいかをお伝えすることができます。継続することが大切なので、ちょっとくらいできない日があっても大丈夫。食べ過ぎた日、飲み過ぎた日、運動できなかった日への対処も一緒に考えていきますので、頑張り過ぎずに頑張る治療に私たちと一緒に取り組みましょう。

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