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三浦崇幣 院長の独自取材記事

新宿トミヒサクロス クリニック

(新宿区/新宿御苑前駅)

最終更新日:2019/08/28

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新宿御苑前駅から徒歩5分。2015年10月にオープンしたばかりの「新宿トミヒサクロス クリニック」を訪問した。院長は消化器内科専門医、内視鏡専門医指導医の三浦崇幣先生。大学病院と郊外の大型クリニックで十分なキャリアを積んだ後、開業に至った。“都会の森”をイメージして作り上げたという院内はまさに癒やしの空間。木を抽象化した入口や滝を彷彿とさせるガラス窓など、リラックス効果を生み出す工夫があちこちに成されている。「患者さんに笑顔で帰ってもらうことが喜び」と語る三浦先生。頭の中は地域住民の健康を守るためのビジョンで早くもいっぱいのようだ。そんな先生が描く理想の医療とはどんなものなのか、じっくりと話を伺った。情熱を持ちながらも、肩の力は抜けて、柔らかで自然体。遠方から足を運ぶ患者が多いのにも納得だった。
(取材日2015年11月13日)

“都会の森”をコンセプトに安らぎと癒やしを提供

院内コンセプトについて、お話しいただけますでしょうか。

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全体のイメージは森です。「都会の中の森でありたい」というコンセプト通り、クリニックのデザインにも森を抽象的に取り入れています。まだ医学も医療もない古来より、人や動物は本能によって森の中でその体と心を癒やしてきました。現代も森林浴、森林セラピーという言葉で表されるように、森の持つ癒やしの効果を私たちも享受しています。生薬と呼ばれる植物に由来した医薬、副交感神経に作用して体をリラックスさせるマイナスイオン、樹木による精神安定、小川のせせらぎ、小鳥のさえずり、木々のそよぎなど、安らぎと心地よさを与えてくれるこれらのハーモニーは1/fのゆらぎと呼ばれています。まだまだ未知の部分の多い森ですが、その癒やしの効果は科学的にも解明されてきています。この場所で森の息吹を少しでも感じ取って患者さんに安らぎを感じていただければ幸いです。

開業までの経緯をお聞かせください。

独立するまでの10年間は多摩センターにある大型クリニックに所属していましたが、勤め始めた当初はそこまで積極的に開業を考えていたわけではありませんでした。クリニック自体非常に自由度が高く、スケジュール調整や検査の割り振りも自分の裁量でできるところがあったので、院内開業のような感覚で診察していたせいもあるかもしれません。しかし、いかに自由であってもやはり組織ですから、このままここに居続けていたのでは私個人の理想とする医療を貫徹することはできない。そういう思いがどんどん強くなり、悩んだ末開業に踏み切った次第です。

この土地を選んだのは何か理由があってのことでしょうか。

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一番の理由は僕自身が土地になじんでいるということですね。この向かいに母校の東京医科大学がありますし、周辺環境は熟知していますので。もちろん、新宿に固執していたわけではありませんが、偶然にもここが見つかったので、これはもうやるしかないなと(笑)。開業の条件がこれだけそろっている場所は、そうそうありませんから。この辺は一見すると大きなビルやタワーマンションばかりのようですが、実は意外に古い住宅が多く、昔から住んでいる人たちがたくさんいるんです。地域住民が利用しやすい場所というところも選択基準の一つです。

先端の技術と個人クリニックの気さくさが両立

診療方針についてお聞かせください。

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患者さんにいかに安心して帰ってもらえるか。当クリニックではその点を最重視しています。誰もが病院に行くことで安心したいと願っています。それに応えるのが医療従事者の役目です。僕はこれを“安心力”と呼んでいるのですが、これを磨くことで患者さんが不安を抱かず受診できる体制を整えたいと思っています。この中には医療の質はもちろん、言葉遣いや態度といった日頃の対応も含まれます。医療の根幹は優しさです。その人が何を思い、どう感じているか。診察する側に優しさがなければ、そういった感情をくみ取ることはできません。人の痛みや悲しさがわかるようになって初めて、心のこもった医療を提供できるのではないでしょうか。

それを体現すべく、設備も充実させているわけですね。

当クリニックは内視鏡と肝臓を専門としており、従来の外来クリニックでは言いづらいような症状もある程度は診察できるという自信があります。そのために個人クリニックではあまり見られないような先進の機器も取り入れるようにしているんです。例えば、内視鏡ではレーザー光源を使った先進のシステムを導入しています。この利点は白色光とレーザー光を組み合わせて画像強調をするところにあります。血管や組織構造をより鮮明に観察できるので、検査の見逃しを大幅に減らす上、無駄な組織検査を行う必要もなくなります。患者さんの負担も軽減されるので、いろいろな意味で重宝しています。また、それを扱う医師の技術力も大切です。痛くなく内視鏡検査をできるかどうかで、患者さんが検査を積極的に受けてくれるかどうか違ってきますからね。積極的に受けてくだされば、当然がんがあったとしても早期に発見できるわけです。私も、これまで試行錯誤を積み重ねながら、患者さんの検査にあたってきました。特に大腸の形は一人ひとり違うため、個人個人の微妙な変化に合わせて、これまでに培った知識(頭)と経験(体)の引き出しからその場その場でうまく対応していくのですが、私もそれが染み付くまでは大変でした。こういう技術的なものは、プレッシャーの中でやりきることを繰り返す中で、身についていくものだと思います。「昔検査を受けたことあるけど痛いのは本当に嫌だ」と不安になっている患者さんが私の検査を受けて、「こんなに辛くなかったのは初めて!」とおっしゃりながらハグしてくださったこともありました(笑)。その方がおっしゃっていたのは、「もっと早くにやっておけば良かった」ということ。多分、そういう方は他にも多くいらっしゃるのではないでしょうか。だから、がんの早期発見のためにも、検査を受けやすい体制を医師側が作っていくことが大事なのではと思っています。

内視鏡検査は経鼻を中心に行われているそうですが。

僕自身、経鼻内視鏡が登場し始めた頃から技術を学んでいましたから、ここでも継続して取り入れているのです。経鼻内視鏡は経口式に比べてファイバーが細いため、患者さんの侵襲度を低くするというメリットがあります。当時は検査の質を落とすという観点から、あまり重視されていませんでしたが、ゆっくり観察ができる分、高性能な検査よりむしろ見逃しが少なくて済むのではないか、という思いをずっと抱いていました。今は技術も向上し、経口ファイバーとほぼ遜色がないというデータも出ております。治療の種類によって経口の太いファイバーを使用した方がいい場合もありますが、観察だけなら経鼻で十分な結果を出せると申し上げられます。

個人クリニックで気軽に検査ができる点もこちらの魅力ですね。

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開業する前から、検査に対するハードルを低くしたいという思いがありました。検査のたびに時間を調整するのは患者さんにとって大きな負担です。かかりつけの医師が都合のいい時間に検査してくれれば、患者さんだって気が楽ですし、スケジュール調整もしやすくなるはずです。当クリニックではポリープ除去といった日帰りでできる手術にも対応していますし、検査時に音楽をかけたり積極的に声がけするなど、患者さんがリラックスできるようさまざまな工夫を施しています。検査する医師に余裕があることも大切。余裕がなくてピリピリしてしまうと、それが患者さんにも伝わって不安にさせてしまいますからね。同じことをやるにしても、こちらの関わり方次第で安心を感じるのか、不安を感じるのか変わってくるのです。方針である“安心力”は、こうした点にも生かしていきたいと思っています。

半径500m以内の命を残らず救えるようなクリニックをめざす

スタッフに対する要望はありますか?

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基本は院の方針と同じです。スタッフにも患者さんの気持ちになって接するよう、日頃から言っています。たとえ態度が丁寧でも、通り一遍のしゃくし定規的な対応では人の心の琴線には触れません。言葉は相手を思いやって出たものであるなら、それはきちんと通じるものです。困ったときいつでも頼ってもらえるクリニックになるためにも、スタッフ一丸となって“安心力”を磨いていく必要があると思っています。

医師をめざしたきっかけについて伺えますか?

父が開業歯科医師で叔父2人も医師という環境で育ちましたから、めざしたというより自然とそうなったと言った方がいいかもしれません。私は人が笑顔になってくれることに喜びを感じるので、その手段として医師を選んだところはありますが、医療に真剣になったのはむしろその後、医師として世に出るようになってからですね。肝臓の病で亡くなった父に対して、専門医の自分は何もできなかったということがあり、その時の悔しい思いが今も残っています。僕が今患者さんを自分自身とシンクロさせて診察するのも、その経験があってこそなんです。

お休みの日は何をされているのですか?

10年間1日14時間働いているような生活だったので、ゆっくり食事ができるようになっただけで大変な進歩です(笑)。ただ、医師の仕事を続ける上で体力は必要ですから、休日を利用して何かスポーツをしようとは考えています。あとは語学ですね。この辺は外国人が多いので、英語はこれから必要だと思っています。こうして見るとすべてクリニックに直結していますね。毎日患者さんに尽くすことが僕の生きがいなので、特に趣味は必要としていないんです。結局、仕事が趣味なんでしょうね(笑)。

開業して間もないですが、印象的な出来事などありましたか?

そうですね。開業準備中のことなのですが、私が直近まで勤めていた多摩のクリニックで診ていた患者さんが私を訪ねて当院に来てくださったことがありました。まだクリニックの内装を整えている最中。クリニックの外で立っていらして、「先生に内視鏡やってほしくてさ」とおっしゃってくださり、私の開業を待っていてくださったのです。しかも、私がいない時にも来訪してくださっていたらしくて……。私も覚悟を決めて開業に踏み切ったとはいえ、「患者さん、来てくれるのかなあ」とまだまだ不安な時でした。そんな時に、私が以前診ていた患者さんが思いがけず来訪してくださり、心にぐっとこみあげてくるものがありましたね。その方は、結局オープンしてすぐに再訪してくださり、検査を受けていかれました。他にも、多摩の時に診ていた患者さんが遠いところわざわざ足を運んでくださる方が多くて。本当にありがたいことだなと思います。

今後の展望について教えてください。

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開業したばかりの今は、地域の信頼を得ることが先決だと考えています。より質の高い医療を提供するためにも、一人でも多くの患者さんを診て自分の専門性を高めていきたいですね。将来的には病気を未然に防ぐ予防医学に近いシステムを取り入れていくつもりです。地に足のついた医療の延長線上で人の役に立つことをしたいと思っていますが、それが何かはまだ見えてこないので、これはもっと先の話になるでしょう。このように思いはいろいろありますが、根本は地域の人の健康を守ることにあります。胃や大腸のがんで亡くなる人を横目で見るのは嫌なんです。少なくともここから半径500m以内の人の命は救いたい。そのためにも地域の人が全幅の信頼を置けるようなクリニックでありたいです。

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