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秋山 大衛 院長の独自取材記事

名古屋中央歯科室

(名古屋市中区/金山駅)

最終更新日:2019/08/28

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猫のロゴが印象的な「名古屋中央歯科室」は、金山総合駅から徒歩2分、地下直結のビルの4階にある。院長の秋山大衛先生の専門分野は口腔外科。京都大学の口腔外科医局から、障害者歯科や総合病院での臨床を経て、2002年に現在のクリニックで治療にあたっている。1歩足を踏み入れると、猫をモチーフにしたさまざまなアイテムがクリニックに彩りを添え、空間に安らぎを与えている。高齢化を見据えて、早くから訪問歯科診療へも取り組む。柔らかな雰囲気を常に絶やさない秋山先生の、歯科治療への思いや考え方について話を聞いた。
(取材日2017年6月1日)

患者との対話を大切に。まずは話を聞くことから始める

先生は、患者さんとの対話をとても大切に、時間も長くとってお話を聞いているそうですね。

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初めての来院の際は、お話をお聞きする時間だけで30分は確保して、患者さんの主訴から普段の生活習慣や食生活、仕事の状況など本当にさまざまな内容についてお話をお聞きしています。患者さんも最初は緊張して来ていると思うので、緊張を解くことがまずは大切ですし、その人の痛みの原因が何で、どこを改善すべきなのかを診断していくために、時間をとってお話をお聞きすることを何よりも重要視しています。その上でお口を見ると、その患者さんがどのような食生活を送り、どんな口腔ケアをしているのかは大体わかりますので、そこから患者さんの事情や希望をふまえた治療の方向性について提案をしています。最近は、歯の痛みの原因が実はお口そのものではなく、精神的な部分から痛みを感じられる患者さんも増えていますね。

こころの問題が歯の痛みとなって現れるのですか?

心的ストレスが原因で起こる歯の痛みは、近年増えていると思います。現代はストレス要素が多く、言いたくても誰にも言えずに自分ひとりで抱えてしまうと、体のさまざまな場所に痛みがでてしまうことがあるようです。私は勤務医時代に、精神障害がある患者さんを診る病院でも臨床経験がありますので、この点においては信頼できる心療内科への「つなぎ」ができますし、つなぎが必要かどうかの見極めもできる歯科医師だと自負していますので、他の歯科医院で原因がわからなかったり、どうしても取れない歯の痛みがある人は、電話予約してもらって、いろいろお話ししてほしいですね。患者さんの中には、最初に言いたいことを吐き出すようにおしゃべりしたあと、すっかり痛みが取れてしまうこともあります。

院内は猫のアイテムが多く、ホームページにもねこの歯科医院とありますが猫好きな患者さんも多いのですか?

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そうですね。愛好家さんたちに親しまれています。もちろん猫の愛好家の患者さんとは、お口の話だけにとどまらず、お家で飼っている猫ちゃんの話で盛り上がります。私自身も自宅に2匹いますので、お互いエピソードといいますか、お話は尽きないですね。ただ、こうやって患者さんと私の間に共通点があるのと無いのでは、お互いの距離感がだいぶ変わってくると思います。共通点があることで、患者さんも私に対して、お口やその他の悩みごとや、こうしてほしい、こうなりたいという部分での本音はお聞きしやすいのではないでしょうか。

全体のバランスを考えた治療提案と訪問診療

先生の治療スタイルを教えていただけますか?

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口腔外科出身ということもあり、最初にチェックするのは「噛み合わせ」です。噛んでいる状態、そうでない状態を見て、全体としてバランスが整っているかを確認します。大体の場合は、何かを噛んだ状態を診れば、どの部分にストレスがかかっているのかなどの癖と対策が見えてきます。バランスの悪さは、患者さんの健康を維持することを難しくします。また、何を食べるかについても、ご自身の健康状態に多大な影響を及ぼしますので、患者さんによっては、例えば「和食中心にしませんか」など食事の内容についてアドバイスすることもあります。効果的なブラッシング方法などの指導はもちろん行いつつ、治療だけにとどまらない、普段からの健康とその維持のための環境づくりをお手伝いする、というスタンスですね。

訪問歯科診療にいち早く取り組み、とても多くの経験がおありですね。

もともと始めようと思ったきっかけが、超高齢社会を迎えることがわかっていた開院当時、地域に必要になることは容易に想像できました。実際に自宅から出られずに歯科通院できなくて困っている高齢の患者さんもでてきましたので、訪問歯科診療を始めました。自宅から出られない高齢者の方がほとんどで、歯が悪いせいでまともに食事を摂れなかった人が、訪問で治療を受けたことで、おいしく食事が摂れるようになったという、患者さん本人や家族からの声に私自身も励まされ、これまで続けることができています。私が訪問歯科診療で不在の場合、クリニックでの外来は信頼できる先生が担当し、訪問診療は私自身が伺っています。

これからも訪問歯科診療のニーズは高そうですね。

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基本的にはこれまで、当クリニックに通ってくれている患者さんが、何らかの事情で通えなくなってしまった場合、希望があれば訪問歯科診療に切り替えるというケースが中心でした。ただ、先にも言ったように高齢者がますます増える社会情勢などを考慮すると、これからも多くのニーズが見込まれています。ホームページにも、訪問歯科診療の予約は別枠として準備していますので、需要に対してしっかりと応えていけるようにしたいですね。以前の訪問診療に対する国や行政の見方はネガティブでしたが、今は逆に推し進めようとしています。また、やはり私は一度訪問した患者さんをその後もフォローアップしたいという思いが訪問診療を続けている一番のモチベーションかもしれません。

人と人の出会いを大切に診療に取り組む

印象に残った患者さんのエピソードはありますか?

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研修医になったばかりの頃、京都大学の口腔外科勤務時代に私が担当していたあるおばあさんが印象に残っています。その方は、毎週のように義歯の調整をメインに通ってくれていたのですが、ある日突然来なくなりました。毎週のように来ていたのが、急にぱたりと通院が途絶えたため、気になって連絡をしたところ、家族の方から、「寝たきりになったので、通えなくなってしまいました」と言われました。一度だけ義歯の調整のため、訪問歯科診療に伺ったところ、ほとんど意識がないおばあさんが、咀嚼する動作を無意識にされていたり、おばあさんが義歯をとても大切にしていたことをご家族からお聞きしまして、新米歯科医師だった私はとてもうれしかったことが今でも忘れられません。

先生は歯科医師と患者という関係以前に、「人と人」であることを大切にお考えだということが伝わります。

できるだけそうありたいと思って診療を行っていますし、私自身、とても多くの学びを患者さんからいただいています。そしてこれからも、患者さんとの対話、コミュニケーションを大切に考え、できる限り痛みを感じないように工夫した治療を展開していきたいと思います。人が楽しく会話できたり、自分のことを話せる話し相手がいることや、お口の健康を維持して、おいしい食事が摂れることは、普段何気ないと思っているかもしれませんが、とても幸せなことです。その「当たり前」が実現できるよう、縁があって出会えた患者さんには、精一杯お手伝いしたいと思っています。

読者へのメッセージをお願いします。

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定期的にメンテナンスすることが、歯の健康維持にはとても重要な要素であり、それを実施することで健康につながると私は思っています。お口の悩みはなくても、定期的にお口を見せに来てほしいです。それに、悪くなってからの治療は、時間も費用も多くかかってしまうことがほとんどですので、悪くない状態を維持するためにも、皆さんには半年に一度、一年に一度でも良いですので、健康診断のつもりで歯科へ足を運んでほしいですね。高齢になればなるほど、お口のリスクは高くなりますので、若いうちからのメンテナンスの習慣づけはお勧めしたいです。

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