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山本 康人 院長の独自取材記事

桃山こどもクリニック

(名古屋市緑区/神沢駅)

最終更新日:2024/11/21

山本康人院長 桃山こどもクリニック main

名古屋市の中でも子どもの人口が多いとされる緑区。住宅街が広がる桃山二丁目交差点前に位置する「桃山こどもクリニック」の山本康人先生は、家族の気持ちに寄り添った診療をめざし、日本小児科学会小児科専門医として感染症やアレルギーなどの一般診療だけでなく、検尿異常や夜尿症に対応しているのも特徴だ。特に夜尿症は時間予約制を導入した専門の外来枠を設け、説明になるべく時間をかけられるよう環境が整えられている。院内は小児に配慮した工夫がなされており、クリニック全体で子どもが親しみやすい雰囲気づくりに取り組んでいる。クリニックの診療理念などについて聞いた。

(取材日2016年6月13日/情報更新日2024年7月11日)

何でも気軽に相談してもらえるクリニックをめざして

こちらへ開院された経緯などをお聞かせください。

山本康人院長 桃山こどもクリニック1

建築設計士の父から言われた、「一生涯で家を建てない人はいるが、病気にならない人はいない」という言葉に心を動かされました。私は幸いにも生来健康に恵まれ、大病を経験したことはありませんが、それでも風邪などで体調を崩したり、スポーツでけがをするなどして医療機関のお世話になる機会が幾度となくありました。そういった経験から、医師はさまざまな業種の中でもより多くの人と関わりを持てる仕事と考え、志すようになりました。開院地としては一定の駐車台数が確保できる敷地面積にこだわりました。幸運にも良い場所に巡り合うことができ、開院する運びとなりました。

小児科を選択した理由は何ですか。

お子さんに充実した人生を歩んでいただくために、小児の健康に携わることに大きなやりがいを感じるとともに、小児科は全身を診る総合診療科である点にも魅力を感じました。振り返れば、私が理想とする医療の在り方に小児科が合っていたのだと思います。お子さんが元気になったときは、当然のことながら親御さんも喜んでくださいます。そういった場面に触れると満たされた気持ちになり、小児科医冥利に尽きる瞬間です。ありがたいことにこれまでそのような経験を何度もさせていただきました。

先生の得意とする診療分野について教えてください。

山本康人院長 桃山こどもクリニック2

勤務医時代に急性腎不全のお子さんを担当させていただいたのがきっかけで腎疾患について興味を持ち、自らの専門として腎疾患、夜尿症、検尿異常などの診療にあたってきました。腎臓は、進行してから症状が出現する臓器ですので、尿検査で異常を指摘されたら無症状であっても放置しないことが重要です。また、15歳以下の罹患者数が約80万人とされる夜尿症も、外泊を伴うイベントが多い現代では治療の需要が増していると感じています。悩んでいらっしゃる場合は、ぜひお気軽にご相談いただきたいです。

その他に対応している診療について教えてください。

小児科診療で最も頻度が高い感染症をはじめ、アレルギー疾患の他、湿疹や皮膚炎などの皮膚疾患、臍ヘルニアなどにも対応しています。感染症の診療において、耐性菌出現の問題から抗菌薬の適正使用が国際的な重要課題となっており、細菌感染症であるとの根拠に基づいて抗菌薬を投与することが求められる時代になっていますので、正確な診断治療を心がけて日々の診療にあたっています。また、勤務医時代にアレルギーの外来を担当していた経験を生かし、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患にも対応しています。ご来院いただく患者さんの状況に応じて、アレルギー検査による診断の他、スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎の方を対象に舌下免疫療法を実施しています。もし何科に行けばいいかわからない場合は、総合診療科である小児科にまずは受診・相談をしていただけたらと思います。

親が感じる「いつもと違う」は正しい

診療時に心がけていることはありますか?

山本康人院長 桃山こどもクリニック3

親御さんから見て、お子さんが「いつもとどう違うか」を大事にしています。特にお母さん方の感覚は鋭く、いつもと違うという感覚は当たっていることが多いです。症状がひどくないように見えても「子どもの様子がいつもと違う」との訴えがあるときはより慎重な対応を心がけています。お子さんだけでなく保護者の方々にもなるべくリラックスしていただけるように、院長を含め全スタッフが白衣を着用せず、子ども目線の対応や声かけを意識するなど、できるだけ親しみやすい雰囲気づくりに取り組んでいます。

子どもの異変に気づいた時、どうすれば良いですか?

些細であっても、普段とは違う様子が見られ心配があるときは遠慮なく、気軽に相談していただきたいですね。結果的に問題がなければそれでいいわけですから。可能な限り、受診していただくというのが大事だと考えます。お子さんは様子を見ているうちに状態が急激に悪化してしまうことがあり、状況によっては同じ日に2回診察をさせていただくこともあるくらいです。医療機関を受診する際は、「いつから」「どんな症状か」をお伝えいただけることがより正確な診断につながる一歩となります。

印象に残っている患者さんとのエピソードをお聞かせください。

まだ知識も経験もない研修医の頃、担当した患児のお母さんに「診察に来てほしくない」と言われたことがありました。今思えば当時の私はお子さんを想う親御さんの気持ちに十分な配慮ができていなかったのかもしれません。また、同じく研修医時代のことですが、救急科外来で発熱のお子さんを診察する機会があり、自分の診断と対応をご説明したところ、私が小児科医でないことを理由に患児のお母さんに納得していただけず、偶然院内で仕事中だった小児科の先生に対応をお願いしたことがありました。小児科の先生と私は同じ見解でしたが、小児科の先生から説明を受けた親御さんは安心した様子で帰宅されました。これらのエピソードは私にとって小児科を強く意識させるとともに、真摯に向き合うきっかけともなった印象深い体験でした。

研修医時代の経験は小児科医となった今、どのように受け止めていますか?

山本康人院長 桃山こどもクリニック4

研修医時代は先程お話ししたようなエピソードの体験から、親御さんとの接触に緊張した時期もありました。しかし、初期研修を終えて小児科医として歩み出してからは、むしろ親御さんにありがたいお言葉をかけていただくことがしばしばあり、その経験は自分にとって喜びに包まれたものでした。時がたつにつれて、研修医時代の体験はお子さんの回復を願うひたむきな想いゆえの言動だったのだと気づかされました。そのとき、医師と患児のご家族は決して敵対する関係ではなく、目の前のお子さんを治したいという共通の目標を持った「同志」であると感じたことを鮮明に覚えています。それ以降は自分の心持ちが劇的に変わり、親御さんとコミュニケーションを取ることに楽しさすら覚えるようになりました。この心境の変化は、自分の小児科医人生において大きな出来事であったと思います。

気軽に受診、相談を

こちらのクリニックで特徴となる取り組みはありますか?

山本康人院長 桃山こどもクリニック5

コミュニケーションアプリを使った情報発信を行っています。登録も簡単ですし、診療案内や臨時の情報提供に活用しています。忘れ物の場合は画像も添付できますので、重宝しています。また、コロナ禍になる前はインストラクターを招いて赤ちゃんとのスキンシップを楽しんでいただけるベビーマッサージ教室を開催していました。いずれまた再開できれば、と考えています。

読者へのメッセージをお願いします。

山本康人院長 桃山こどもクリニック6

遠慮がちに受診されるお母さん方は、「この程度で受診していいのかな」という想いをお持ちなのだと思います。しかし、親御さんにとって宝物ともいえるお子さんに関われることは、小児科医からすればたいへんありがたいことです。「遠慮せず気軽に」かかっていただきたいと思います。お子さんに関する心配事や疑問・不安を解決することにより安心して子育てをしていただける、そのお手伝いができるよう培ってきた経験を生かし、その知識を刷新しながら邁進していく所存です。地域の子どもかかりつけ医としてお力になれるよう精進を重ねつつ、誠心誠意診療にあたっていきたいと考えています。

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