人前で口を開けづらい臭いの悩みに
口臭予防につながる歯周病ケア
青山クオーツデンタルクリニック
(渋谷区/渋谷駅)
最終更新日:2025/07/07


- 保険診療
自分では気づかないうちに、周囲に不快感を与えてしまっている恐れもある口臭。一度気になり始めると、人と向き合うことに不安を覚えたり、人前で口を開けることに抵抗感があったりと、日常生活に支障を来すことも。そんな口臭の予防には口腔ケアが欠かせないと語るのは、青山通り沿いで総合的な歯科診療を展開する「青山クオーツデンタルクリニック」の細川周平理事長。「さまざまな原因から起こる口臭ですが、歯周病をはじめとする口腔内トラブルと深い関わりがあります。定期的に歯科を受診してプラークコントロールすることは、口臭予防の観点からも重要なのです」。気になる口臭の原因と対策について、専門家の立場から話してもらった。
(取材日2021年3月26日)
目次
気になるその口臭、歯周病や虫歯が原因かも
- Q口臭の原因は何なのでしょうか?
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A
▲口臭の予防には口腔ケアが欠かせないと話す細川理事長
ニンニクやネギ、アルコールなど、強い臭いを発する飲食物やタバコなどの嗜好品による口臭、糖尿病や耳鼻咽喉科系、呼吸器系、消化器系の疾患など全身疾患と関わる口臭など、口臭にはさまざまな原因があります。また、こうした口臭が実際に生じていることを他臭症と呼ぶのに対し、実際には臭っていないのに気になってしまう自臭症というケースもあり、専門的に診る外来も開設されています。他臭症は中でもお口の中のトラブルが原因であるケースが多く、歯根の尖端に炎症が起きて膿がたまる根尖性歯周炎のほか、歯周病や、虫歯を治療せず放置することで口臭が発生することもよくあります。
- Q口腔内の環境が大きく影響するのですね。
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A
▲歯周病や虫歯の原因菌が口臭の原因になる
歯周病や虫歯の原因菌の中には硫化水素やメチルメルカプタン、ジメチルサルファイドといった物質を産生するものがあり、これが口臭の原因になります。歯周病では歯周ポケット内にこれらの原因菌が繁殖して増殖してしまうので、進行すればするほど強い口臭を引き起こしやすくなってしまうのです。また、虫歯で歯に空洞ができると、そこに食べかすが入り込んでしまい、腐敗して悪臭を放つこともあります。ほかに、舌に汚れがつく舌苔やブラッシングで取りきれていない歯垢も臭いの原因に。唾液分泌が低下するドライマウス(口腔乾燥症)により口臭が発生することもあります。
- Qどのような対策がありますか?
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A
▲日常的にブラッシングなどで口腔内を清潔に保つことが大切
何より大切なのは、日々のブラッシングで口腔内を清潔に保つことです。その上で、歯科を受診して口臭の程度について客観的な評価を受けたり、原因を追究したりすることも必要です。きちんと定期検診を受けてお口の中の状態をチェック、メンテナンスすることに加え、口臭の原因となり得る歯周病などがあれば早急に治療を受けることも重要です。そのほかの対策としては、臭いのきついものを飲食することを避けたり、規則正しい生活でストレスを避けることも役立ちます。
- Q貴院では歯周病の治療にも注力されているそうですね。
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A
▲半個室の診察室で相談しやすい
当院には歯周病を専門とする歯科医師が在籍しており、重症歯周病にも対応可能な体制が整っています。エックス線や歯周組織検査により歯周病の進行度を判定し、進行度に合わせて歯石除去やプラークコントロール指導、ルートプレーニングや歯周外科治療などを行います。歯周病の治療は歯科医師と歯科衛生士が両輪で進めることが重要で、病態により主軸を移しながら分業して取り組んでいます。また、準担当医制を敷いており、ご要望があればご指名を承るほか、サブ衛生士をつけてチームでケアにあたっています。指導の内容などは、院内カルテで細かく情報共有することでクオリティーを一定に保つよう努めています。
- Q口臭や歯周病のセルフケアで注意すべきことを教えてください。
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A
▲患者とコミュニケーションを取りながらメンテナンスを行う
口臭が気になるようなら、まずは日頃のブラッシングケアを見直してみてください。きちんと歯磨きしているようでも、磨き残しがあったり、特定の部分が磨けていなかったりということはよくあります。ご自身で磨き残しに気づくことは難しいものですが、汚れが残ってしまいがちな部分を見つけて、正しいブラッシングを覚える上で、歯科を受診することはたいへん有用です。定期的に歯科を受診する習慣をつけて、歯科医師や歯科衛生士といった専門家のケアと指導を上手に活用しましょう。