小児科のかかり方
他の診療科目との違いについて
中野島小児科クリニック
(川崎市多摩区/中野島駅)
最終更新日:2023/07/14
- 保険診療
急な発熱や下痢・嘔吐、長引く咳など、子どもの症状に慌てる子育て世代は多いもの。受診にあたり「何科を受診すれば?」と受診先に悩むことも多いだろう。「お子さんの症状で迷ったら『まず小児科』。小児科では他科受診も含めて必要な対応を適切に判断し、その後の道筋をご提案できます」と話すのは、川崎市多摩区「中野島小児科クリニック」の池上香院長。経験豊富な小児科の医師であるとともに、子育て中の母親としての視点も持つ池上院長に、改めて小児科のかかりつけ医を持つ重要性について話を聞いた。
(取材日2023年7月1日)
目次
信頼して何でも話せる小児科かかりつけ医を持ち、急な症状でも慌てず相談を
- Qどのような時に小児科を受診するべきでしょうか。
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A
小児の診療は内科や耳鼻咽喉科、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患は皮膚科など、幅広い診療科のクリニックで行われています。お子さんに症状が出た際に、どこにかかれば良いのかと悩まれる保護者も多いでしょう。そんな中、私は「まず小児科」という方針をお勧めしています。小児科は数ある診療科の中でも数少ない全身を診る科です。特に、大人と比べて進行が早いことが多い小児疾患の対応に慣れています。発熱と同時に湿疹や目の充血が表れるなど、体の各所に症状が出ることが特徴となっている疾患も多々あります。受診をきっかけに主訴以外の異常に気づくケースもありますので、まずは小児科にご相談いただくことをお勧めしています。
- Q風邪をひいた時はどの科を受診するべきでしょうか。
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A
風邪、特に鼻水が続くいわゆる鼻風邪では、耳鼻咽喉科での鼻汁の吸引やネブライザーによる処置も有用です。しかし、鼻汁は一時的に吸引してもすぐにまた出てしまうもの。耳鼻咽喉科での処置以上に、適切なタイミングでの自宅での処置が重要になります。近年では便利な吸引器を簡単に手に入れることができるようになりました。食事前や風呂上がりなどのタイミングでこれらを活用するのも良いでしょう。小児科を受診していただいたお子さんで、他科の診断や治療が必要であると判断した場合には、速やかに適切な医療機関にご紹介しています。まずはかかりつけの小児科に足を運んでいただくのが良いのではないでしょうか。
- Q小児科のかかりつけ医を持つメリットについて教えてください。
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A
信頼関係を築いた上で対応できるのが最大のメリットです。初対面の医師より、慣れた相手のほうが落ち着いて話ができますし、信頼する医師の診断のほうが受け入れやすいことも。「後医は名医」という言葉があり、ゼロからの状態で情報を集める初診の医師より、初診時の情報をもとに一歩進んだ対応を行える2番目以降に診る医師のほうが良い診療ができるといった意味です。つまり、適切な診断には情報が欠かせないもの。かかりつけ医として普段の様子や前に風邪をひいたときの状況などの情報を押さえておくことで、より良い診療がかなうのです。さらに、インフルエンザの流行時などには地域の感染状況なども前提に診療できるメリットもあります。
- Qこちらでは各種予防接種を受けることが可能なのですね。
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A
当院では月曜から金曜の平日14時から16時の間を予防接種と乳幼児健診の枠として対応しています。原則予約制としており、感染症状のある方とは完全に別の時間枠で実施しているため、安心して受けていただくことができます。また時間外もご相談いただければ、できる限り対応しております。0歳児の予防接種は種類も回数も多く戸惑う方も多く見受けられますが、スケジュールを立ててまとめて接種すれば、月に1度ペースの通院で対応可能です。近年、抗体価の低下が指摘され就学前の再接種が推奨されているポリオワクチンや三種混合ワクチンの自費接種についても、就学前の定期接種と同時対応が可能ですので気軽にご相談いただければと思います。
- Qこちらならではの取り組みや注力している診療を教えてください。
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A
風邪やインフルエンザなどの感染症から喘息、アトピー性皮膚炎、便秘、夜尿症、花粉症の舌下免疫療法まで幅広く対応しています。また、HPVワクチンの接種も積極的にお勧めしています。不安になっているであろう副作用なども、しっかりとご説明した上でお勧めさせていただきます。アレルギー専門の医師や内分泌疾患に対応できる専門の医師も、週に1回クリニックに在籍しています。幅広い分野への診療体制を整えておりますので、一度ご相談いただけたらと思います。