大人になってからでも遅くない
マウスピース型装置を用いた矯正
いのうえこどもファミリー歯科
(奈良市/富雄駅)
最終更新日:2025/07/24


- 自由診療
歯列矯正を始めるなら子どものうちに……というような話、歯に関心がある人や、子を持つ親は耳にしたことがあるだろう。その分、成人してからの矯正を躊躇したり、自分の審美面だけに今さらお金や労力をかけられないと諦めたりする人も多いのではないだろうか。「成人してからの歯列矯正でも、やるだけの価値は十分にありますよ」と、「いのうえこどもファミリー歯科」の井ノ上馨之(いのうえ・よしゆき)理事長は話す。同院では子どもの歯列矯正をきっかけに、親世代の矯正も増加傾向にあるという。今回は井ノ上理事長に、成人の矯正にはどんなメリット・デメリットがあるのかや、ワイヤー矯正と同院が推奨するマウスピース型装置を用いた矯正の違いについて語ってもらった。
(取材日2025年6月6日)
目次
歯列の改善は、審美面だけでなくオーラルフレイルの予防にもつながる。歯列矯正で長く噛める歯をめざす
- Q成人の場合、どのような矯正の種類があるのでしょうか?
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A
▲画像を取り入れた診察により適切な診療を実施
ワイヤー矯正とマウスピース型装置を用いた矯正があるのは子どもと同じです。ワイヤー矯正は歯科医師の調整で歯の動かしを図っていくので、患者さんの協力はあまりいらない反面、痛みが出やすい、歯磨きがしにくく虫歯になりやすいという面があります。一方マウスピース型装置は取り外せるので、歯磨きや食事がしやすい。ただしご自身で毎日決められた時間装着する必要があり、自己管理できるかが矯正の鍵となります。当院ではマウスピース型装置を用いた矯正を行っており、先進の3Dシミュレーションシステムで矯正後の歯並びをご覧いただくことができます。おおよその期間も提示できますので、患者さんもイメージがしやすいかと思います。
- Q成人になってから矯正をすることによるメリット・デメリットは?
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A
▲院長は子どもはもちろん同行の保護者など成人患者にも対応
歯並びが悪い方で高齢になってからも自分の歯を残されている人は非常に少ないので、長く自分の歯を保つためにも、成人になってからでも矯正をするのはメリットが大きいと言えます。小児矯正のように成長を待つ必要がないため、実は大人の矯正のほうが短期間で終えることができるんですよ。ただし大人の場合はスペース確保のために抜歯や外科処置が必要になることも多いので、その点はデメリットと言えます。将来インプラントなどの治療が必要となった際、先に歯列を整えてからでないと治療ができないケースもありますので、矯正は歯が健康な30~40代ぐらいまでに始めておくといいですね。もちろん50~60代でも可能です。
- Q部分矯正について教えてください。
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A
▲長く歯の健康を保つためにも取り組みたい矯正
矯正は本来噛み合わせをきちんと作ることが目的なので、原則的には上下の歯を矯正します。部分矯正は本来の矯正とは別で考えていただいて、例えば歯並びは悪くないけど少し前歯に隙間があるとか、下の歯のちょっとしたガタガタを矯正したい、ワイヤー矯正の後戻りを修正したいといったケースが該当します。部分矯正は範囲が限られるため通常の矯正よりも短期間で済み、費用も安く抑えられます。ただ、患者さんが部分矯正を希望されても、生え方や噛み合わせ、骨格などから、部分矯正では適応が難しいと判断することも多いです。部分矯正が適用できるかどうかも含め、気になる方は一度ご相談いただければと思います。
- Q成人の矯正にかかる期間などについて教えてください。
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A
▲成人後でも始められるマウスピース型装置を用いた矯正
成人の場合、マウスピース型装置を用いた矯正で2~3年の矯正期間がかかります。流れとしては、まず初診の際に、歯の状態を調べるためのエックス線検査や歯周病検査を行います。その後、矯正のシミュレーションを行い、矯正に進むかどうかご相談させていただきます。スキャニングシステムを導入し、視覚化することで患者さんが矯正をイメージできるようにしています。このことにより、矯正期間を時間軸で考えられるので計画的に進められます。また、当院では平日午前中と14時台限定で特別価格も設定しています。
- Q矯正後はどのようなケアが必要ですか?
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A
▲丁寧な説明と治療で患者に寄り添う院長
矯正の最後には、終了時の状態を保つための処置として必ず保定が必要になります。ワイヤー矯正の場合、新たに別の形状の保定装置を装着しますが、患者さんご自身で着けるという習慣が身につかず、後戻りしてしまうケースが結構多いんです。マウスピース型装置を用いた矯正の場合は、保定装置もマウスピース型なのでこれまでと違和感なく継続していただくことができ、保定につながるといったメリットがあります。そういった意味でも、自己管理ができる方にとってマウスピース型装置を用いた矯正はメリットが大きいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正(成人)/77万円~、部分矯正/33万円~