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早期発見の鍵は見え方の変化
「網膜静脈閉塞症」とは

ほりうち眼科クリニック

(松山市/松山市駅)

最終更新日:2020/02/13

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  • 保険診療

緑内障や白内障などの目の病気は一般的に知られており、年を重ねるにつれて関心も高まってくるものだが、「網膜静脈閉塞症」と言われてもピンとこない人は多いのではないだろうか? 文字どおり網膜の静脈が詰まることにより出血やむくみが起こる病気だが、「痛くもかゆくもなく、基本的に充血することもない。ただ見え方が変わるだけなので、気づかない間に深刻な状態になっていることも多いのです」と話すのは、「ほりうち眼科クリニック」の堀内良紀院長。硝子体を専門として数多くの手術を手がけ、網膜静脈閉塞症の治療にも注力している堀内先生に、この病気の発症メカニズムや治療の仕方、また普段の生活において注意する点などについて聞いた。(取材日2020年1月22日)

視力低下や視野が欠けるなどの病気のサインに早期に気づき、早期治療につなげるために

Q網膜静脈閉塞症とはどのような疾患ですか?
A
Mt1

▲特に高血圧のある人は発症のリスクが高いという

人間の目はカメラと一緒で、レンズとフィルムからできています。フィルムの役割を果たしているのが網膜で、その静脈が詰まってしまう病気が「網膜静脈閉塞症」です。根本の部分の網膜中心静脈が詰まってしまうのが網膜中心静脈閉塞症(CRVO)で、枝分かれした部分が詰まるのが網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)です。血管が詰まる病気なので、高血圧の方は発症リスクが高いとされ、生活習慣病の一種ともいえます。若年層でも発症することはありますが、比較的中高年に多くみられますね。

Q進行するとどのような症状を起こすのですか?
A
Mt2

▲静脈が詰まる部分によって症状に変化が生じるという

網膜の静脈が詰まるというのは、下水管が詰まるようなもの。詰まることにより排出できない血液や水分、油分があふれてしまい、網膜をむくませるのです。そして網膜が水ぶくれのような状態になってふやけてしまうと、視力が下がったり、視野が欠けたり歪んで見えたりという視野異常が起こります。症状の出方は網膜のどの部分の血管が詰まるかによって異なり、視界の中心部分の視力が低下したり、端のほうの視野が欠けたり、全体の視野がゆがんで見える場合もあります。

Q疾患に気づくためのポイントについて教えてください。
A
Mt3

▲些細な見え方の変化にも注意をはらうことが大切だ

網膜静脈閉塞症は痛みがなく、基本的に充血も見られないので、見え方が単純におかしいというのが主な自覚症状です。そして両目同時に発症することは少なく、片目に出やすいことも特徴です。発症する場所によっても症状の出方は異なり、視野の中央部分なら視界が邪魔されるので割とすぐにわかりますが、端の部分だとぼんやり視野が欠ける程度なのでなかなか気づけないことも。また、血管は安静時のほうが詰まりやすいので、寝ているときも要注意。起きたら視野がおかしいという場合は、早めに受診していただくことをお勧めします。

Qこちらではどのような診断・治療を行っていますか?
A
Mt4

▲先進の検査機器により早期発見をめざし、適切な早期治療に努める

視力検査、眼底検査に加えて、OCT検査で眼底組織の断面を撮り、網膜のむくみ具合を確認します。さらに網膜の血管の流れや詰まり具合を診るために造影検査を行いますが、最近は造影剤を使わずに検査できる機器もあり、当院でもこちらを導入しています。治療方法は、視野の中心部のむくみに対する治療と、端の血液の流れが悪い部分に対する治療があります。前者の場合は、むくみを抑えるための薬を注入する注射治療が主流。後者の場合は大出血などの重症化を防ぐため、血流の悪い部分にレーザー治療を行います。どちらも早ければ早いほど良い結果が見込めますから、視力の低下を食い止めるためにも早期発見が大切なのです。

Q予防のために日常生活で気をつけることがあれば教えてください。
A
Mt5

▲患者への説明は図や模型を使い丁寧に行う

目の症状が見つかったことで体の病気が判明することもありますし、その逆もあります。網膜静脈閉塞症は高血圧や糖尿病などの生活習慣病と関連していますから、動脈硬化が進むような生活をしているとリスクは高まります。ですから、高血圧の方は血圧の管理を怠らず、食生活にも気をつけていただきたいですね。また、睡眠時無呼吸症候群の方も注意が必要です。睡眠時に呼吸が止まると血圧が上昇し、詰まりの原因になることがありますから。また、若い方でも家族性高コレステロール血症などが原因で発症する可能性もありますから、持病のある方は一度受診しておくといいでしょう。

ドクターからのメッセージ

堀内 良紀院長

網膜の病気というのは痛みもなくほとんど充血も見られないため気づきにくいのですが、実は痛みよりも「見えづらい」という状況のほうが恐ろしい病気のサインであることが多いのです。特に網膜静脈閉塞症は片目に起こることがほとんどですので視力低下に気づきにくく、いつの間にか見えなくなっているということも。早期治療ができるかどうかで結果は随分変わってきますから、何か見え方がおかしいな、目が疲れやすいなというぐらいでも、お気軽に受診していただきたいと思います。

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