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福井 敏樹 院長の独自取材記事

オリーブ高松メディカルクリニック

(高松市/花園駅)

最終更新日:2021/11/04

福井敏樹院長 オリーブ高松メディカルクリニック main

円筒形に突き出たガラス張りのホールや、緩やかなスロープの廊下。「オリーブ高松メディカルクリニック」のある建物は、昭和の時代に知られた建築家が設計したもので、建築的な評価も高いのだという。同院の前身は、企業が運営していた病院であったが、時代を経て途中形態を変えながら、2015年に医療法人社団如水会が運営するクリニックとなった。健康診断・人間ドックに力を注ぐ同院の院長と理事長を兼任するのは福井敏樹先生。就任以来、先頭に立って同院を引っ張ってきた。穏やかなトーンで「正しいと思うことをやってきたまで」と話す福井院長。研究生活を離れ同院の運営を引き継いだことや、現在の健診や外来の体制が充実したかたちになるまでの道のりについて話を聞いた。

(取材日2021年10月1日)

薬理学の研究者から、院長へ

先生が院長として着任されたときは、現在とは形態が異なったと聞きました。

福井敏樹院長 オリーブ高松メディカルクリニック1

私は2001年にこちらへ来たのですが、その時はNTT西日本高松診療所として、企業が運営するクリニックでした。もともとは、1962年に高松逓信病院として開設され、平成になってNTT高松病院、それからNTT西日本高松診療所とかたちを変えながら地域に根づいてきました。それまで対応していた入院患者の受け入れをやめ、規模を縮小したかたちになったところでした。

クリニックの建物もすてきですね。

高い天井やガラス張りの円筒状のデザインが特徴ですね。昭和の時代に知られた建築家の方の設計になります。1998年には当時の建設省が選出した公共建築100選の中にも選ばれましたので、建物として評価をいただいているようです。玄関を入って1階の受付から2階に上がるスロープのところに段差がなく、今で言うバリアフリーのような造りになっています。

こちらで院長を務められる前は、研究生活を送られていたそうですね。

福井敏樹院長 オリーブ高松メディカルクリニック2

卒業した大学の付属病院の内科で臨床医をしていた頃、大学の先輩に、香川医科大学の薬理学の教授がいて、そこで学ばないかとの話がありました。それで、香川医科大学の薬理学教室に移りました。翌年、また縁あってアメリカへ留学し、循環器の研究をしました。帰国してから、香川医科大学で薬理学教室に戻り研究を続けていたときに、香川医科大学の派遣先病院の一つだったNTT西日本高松診療所の院長就任の話をいただいたんです。研究者としてキャリアを重ねていた当時、院長のオファーは突然のことで、ちょっと待ってください、という思いだったんですが、いろいろ考えて、1回臨床に戻るもの良いのかなと2001年にこちらに来ました。

人間ドック・健診を核に、数多くの患者を受け入れる

2001年に着任された当時は診療所だったんですね。どんな様子でしたか。

福井敏樹院長 オリーブ高松メディカルクリニック3

当時、私は39歳だったんですが、診療所の職員全員が私より年上でびっくりしました。病院から診療所へ規模を縮小し、当初は皆さん不安げな様子でしたね。どうやって立て直していくのかと、私に対する期待も大きかったのではないかと思います。運営母体の会社からは、健診を中心にやってくださいと話がありました。初めての環境と仕事で、私もよくわかっておらず、健診、人間ドックとは何なのかというところからスタートしました。企業の運営する病院だったので、そこの社員の健康管理はずっとやってきていたそうなのですが、やるならばきちんとやりたいと思い、まずはそこを見直すことから始めました。

健康診断や人間ドックへの対応を強化されたのですね。

そうですね。とにかく健診で受け入れられる人数を増やそうと思いました。私自身も、研究生活でやってきたことを生かして人間ドックに関する論文を発表したり、経営についてもどのように運営していくのが正しいのか徹底してリサーチしたりするようになりました。周りの職員もそんな私の姿を見て信頼してくれるようになったのか、健診の件数が増えてきて大変になってもついてきてくれました。入院受け入れをしなくなって空いている部屋に、健診用の設備を整えるなどして環境の充実も図ってきました。

予防医療に力を入れていると聞きました。

福井敏樹院長 オリーブ高松メディカルクリニック4

最近、かかりつけ医という言葉をよく聞かれると思うんですけど、私たちは「予防医療かかりつけ医」というのをめざそうとしています。何をするのかというと、健診と、健診の後からつながる通院加療ですね。健診で病気が見つかった際の、重症化を防ぐための治療を合わせてやっていければ良いのではないかと考えたのです。そこに関しては、極めていきたいと思っています。

院内冊子の発行など、地域への情報発信にも力を入れる

2015年に医療法人社団如水会運営のオリーブ高松メディカルクリニックとなり、何か変わりましたか。

福井敏樹院長 オリーブ高松メディカルクリニック5

今までは、院長職だけだったのが、医療法人社団を自分たちで立ち上げたため、理事長としての立場も加わりました。今までもずっと、経営の面でも重荷は背負ってきたつもりでやっていたんですけれども、やはりもう、運営母体の存在がなくなって、すべて私の肩にかかってきているので、責任はより重くなった気はしています。職員も、よきにつけ悪しきにつけ、私に託さないと仕方ないなあという形に(笑)。ただ、クリニックとして一元化され、職員みんながひとつになったようには感じています。

院内で「メディカル通信」という医療冊子を発行されていると聞きました。

当院で行っている新しいことや珍しいことを、発信していかないと患者さんにもわかってもらえないなと思い、2006年から不定期で小冊子を作成しています。内容は、検査のことや病気の話、健康管理の話やスタッフの紹介など、社内報的な意味合いも含んだものですが、住所の「観光町」をサブタイトルに入れ「いつも健康であるための地域情報誌」というコンセプトにしているとおり、地域に向けて広く発信できればと考えています。ページ数もある程度多いため、制作も楽ではないのですが、スタッフも冊子の重要性を理解してくれているようで、協力的に頑張ってくれています。最新号は2021年9月に出した33号になりますが、バックナンバーも含めてホームページよりダウンロードできるようにしています。

今後、人間ドックを行う医療機関はさらに増えてくると思いますが、こちらの強みを教えてください。

福井敏樹院長 オリーブ高松メディカルクリニック6

当院は人間ドックのメニューやオプションが多いと言われることが多いです。患者さんからしたら確かに多いとは思いますが、下支えの研究とか、導入する価値があるかどうかなどの事前のリサーチを徹底して行ってつくっていったものなので、診察の過程から検査の内容まで、どれもがお勧めなんです。どれを受けるべきかは、当然ながら一人ひとり体の状態が違いますので、患者さんによって異なります。内容について説明が必要な場合はご説明するようにしています。それと、子宮がん検診、乳がん検診にも力を入れていて、受診される女性の患者さんも年々増えています。女性の医師もいますので、検診に抵抗のある方も安心して来ていただけるのではないかと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/3万9600円(1日ドック男性)4万6200円(1日ドック女性)、婦人科検診/4400円、子宮体部細胞診/5500円、HPV検査/6600円、マンモグラフィー/4950円、乳房エコー/3850円

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