気になる歯を、ピンポイントで
マウスピース型装置による部分矯正
トラスト歯科
(大阪市西区/阿波座駅)
最終更新日:2024/03/08


- 自由診療
「歯列の矯正」と聞くと、長い期間と高額な費用をかけて歯列全体を整えるものと考える人は少なくないだろう。しかし世の中の大部分の人は、全体的に矯正しなければならないほど大きな問題は抱えていないのだという。そんな人には、奥歯の噛み合わせはそのままに、いわゆるすきっ歯や八重歯、出っ歯など、前歯の気になる部分だけを整えていく方法がある。それが、透明なマウスピース型装置による部分矯正だ。「フル矯正をするかしないかというオール・オア・ナッシングではなく、その中間的なニーズに応えられるのがこの矯正方法です」。そう語るのは、大阪市西区・阿波座駅から徒歩5分の場所にある「トラスト歯科」の院長であり、歯学博士でもある小川集司先生。マウスピース型装置による部分矯正のメリットを、小川先生の解説でひもといた。
(取材日2019年10月2日/情報更新日2024年2月22日)
目次
ちょっとした歯の悩みなら、部分的な矯正で解消がめざせるケースも。短期間・低コストで歯列の矯正を図る
- Q矯正と聞くと、どうしても全顎矯正のイメージが強いのですが。
-
A
▲粘弾性のある透明のポリウレタン素材でできている
そうですよね。でも、矯正は必ずしもすべての歯に必要とは限りません。例えば、噛み合わせは問題ないけれど前歯を数本だけ整えたい人もいますよね。また、一度全顎矯正をしたけれど前歯だけ後戻りしてしまったという人も。そんな人にお勧めなのが、マウスピース型装置による部分矯正です。適応範囲は、上下の前歯の中心から左右5本まで。奥歯を動かさないので噛み合わせが変わるリスクがほぼなく、期間も3ヵ月から半年と、最低でも数年の通院が必要な全顎矯正と比べて短く、通院回数も少ないなど、時間もコストも大幅に節約できます。一方、その分、矯正期間や費用がかかるため状況に応じて選びましょう。
- Q他にも、この装置を用いた部分矯正のメリットを教えてください。
-
A
▲部分矯正のメリットを語る小川院長
例えば、ワイヤー矯正ですと取り外しができないため、虫歯のトラブルが心配なのが実情です。その点、マウスピース型装置は取り外しができるので、歯磨きがしやすいのが大きな利点で、透明な素材のため矯正中であることを周囲に気づかれにくく装着できることもメリットです。また、ワイヤー矯正と比べても痛みが少ないことも魅力です。もう一つは、他の歯科治療と併用することで、より理想的な口内環境をめざしていけること。全体的な観点から部分矯正を巧みに取り入れる方法は、今後の歯科診療のトレンドになるかもしれませんね。もし歯並びを整えていくことで歯磨きがしやすくなれば、より歯の寿命を延ばしていくことも期待できるでしょう。
- Q具体的にどのような治療との併用が可能ですか?
-
A
▲検査をし、患者に合わせて調整を行う
詰め物やかぶせ物といった補綴歯科ですね。例えばブリッジでの治療の際、歯があちらこちらを向いたままだと抜歯が必要な場合もありますが、部分矯正で歯列を整えられれば抜歯をせずに進めていける場合もあります。こうした併用をすることで、矯正だけではできなかったコンマ単位の微調整ができるようになるでしょう。また、インプラントを入れたいけれど歯と歯の間のスペースがちょっと足りないというケースがありますよね。そうした場合も、スペースを少し広げるために部分矯正を行うといった使い方もできます。
- Qこの矯正法に向いているのは、どんな人ですか?
-
A
▲衛生管理を徹底した診察室
当院の場合、女性からのご相談が多いですね。ご自分の歯にコンプレックスを抱え、周囲がどうあれ本人はずっと気にされている。そうした方に適していると思います。審美感は絶対的なものではなく人それぞれですから、ご本人が気になるのなら、その悩みを取り除いてあげるのも歯科医師の務めと考えています。場合によりますが、早い方なら3ヵ月ぐらいで終了となる場合も。結婚式などの大切なイベントを控え、それまでに歯並びをきれいにしたいという方もいらっしゃいますし、装置はいつでも取り外せますから矯正期間中にイベントがあっても安心です。装置が透明で周囲に気づかれにくいという点では、芸能関係や接客業の方にもお勧めですね。
- Q最後に、気になる費用についても教えてください。
-
A
▲さまざまな患者からのニーズに応えるメニューを用意している
当院の例ですが、まずは診査料と、矯正開始時の費用、矯正完了後の保定に使用するリテーナーの費用が必要になります。また、マウスピース型装置を紛失した場合や、交換を怠ったために追加再製作が必要になった場合は別途料金がかかりますね。矯正中は1ヵ月に1回のペースで歯科医師によるチェックを行うことが大切ですので、その診察費用も必要です。その他、きちんと歯磨きをしていただければそれだけで済みますが、オプションとしてエアフローによる「バイオフィルム除去」、「歯石除去とバイオフィルム除去」などのメニューもご用意しています。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた部分矯正/45万1000円(診査料:3万3000円、開始時:36万3000円、リテーナー:5万5000円) 診察/2200円~(月1回) オプション/バイオフィルム除去:5500円、歯石除去・バイオフィルム除去:1万1000円 、ホワイトニング:8800円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。