岡本香穂里院長の独自取材記事

恵比寿デンタルクリニック東京

(渋谷区／恵比寿駅)

最終更新日：2025/05/20

恵比寿駅から徒歩1分、華やぐ町並みに溶け込んでいる「恵比寿デンタルクリニック東京」。プライベートサロンのような空間で先進機器を駆使した精密な技術の治療を受けられるクリニックだ。温かな笑顔で迎えてくれる岡本香穂里院長は、口腔外科が得意なスペシャリスト。歯周外科の難手術をこなすスキルだけではなく、弱っている患者にそっと寄り添うハートを持つ。話を一つ一つ聞いてくれる優しさに「やっと“私の先生”を見つけた」と思う患者もいるだろう。今ある問題を解決するだけではなく、末永く口腔内の健康を守りたいと真っすぐな瞳で語る岡本院長に、診療に懸ける思いなどを詳しく聞いた。

（取材日2025年3月25日）

プライベートサロンのような空間でゆったり治療
歯周外科から審美歯科までオーダーメイドを追求
幸せになれる治療を患者と二人三脚で追求していきたい

プライベートサロンのような空間でゆったり治療

まず、歯科医師を志したきっかけやご経歴を教えていただけますか？

私が歯科医師を志したのは、高校生の頃に家族が大病を患ったのがきっかけです。精密検査もできない深部の臓器に病変が見つかり、何もしてあげられない無力感にさいなまれました。多感な時期でもあり「大切な人が病気になったとき力になりたい」と医療の道を選んだのです。大学は生まれ育った東京を離れて東北大学に進学。仙台は山も海もある美しい街でした。毎年、松島へウミホタルが夜に波打ち際で青い光を放つ幻想的な風景を見に行くのが楽しみでしたね。大学卒業後は歯周病を深く学ぶために大阪大学に勤務。その後は山口県の一般歯科クリニックで、さまざまな症例を経験しました。夫の転勤に伴い東京に戻り、2019年から当院に勤務しています。前院長の藤井毅先生のもとで口腔外科などの研鑽をしっかりと積みました。

落ち着いた外資系ホテルのような雰囲気のクリニックですね。

2015年に開業した時、藤井先生が隅々までこだわってデザインを考案したと聞いています。例えば、ユニットに横たわったとき目に入る折り上げ天井も医療機関ではなかなかありませんよね。部屋全体の照明はリラックスできる照度にしていますが、口腔内専用ライトや手術用の無影灯なども備え、治療のための明るさは十分確保しています。4台のユニットは完全個室ですが、圧迫感がないようにすりガラスで仕切っています。藤井先生がこれらの工夫を重ねたのは単に高級感を出したかったからではなく、「患者さんにクリニックではなくホテルにいるような心地でくつろいでほしい」とお考えだったからだとか。私もその思いを受け継ぎ、守っていかなければと思っています。

現在はどのような患者さんが多いのでしょうか。

患者さんは30代から40代の近隣にお住まいの方、またはお勤めの方がほとんどですね。よくあるのは「急に歯が痛くなった」「昔、どこかで治療した詰め物が取れた」といったお悩みです。お口の中を調べてみると、患者さんが気にしている部分以外にも問題が見つかることも少なくありません。特に多いのが歯周病ですが、当院ではすべての治療のベースに歯周病治療があると考えています。土台がしっかりしていないところに家を建てても倒れてしまうように、歯周病をそのままにしていては、どんなに素晴らしい治療をしてもいずれ歯を失うことにもなりかねないからです。当院は難症例に対する歯周外科治療も強みとしていますが、そうなる前にできることもあります。歯周病は20歳を過ぎたら誰でもリスクがあるので、定期的なメンテナンスで予防していきましょう。

歯周外科から審美歯科までオーダーメイドを追求

歯周外科ではどのような治療をしているのでしょうか。

例えば、「骨が足りなくてインプラント治療ができない」と言われるような、歯周病が進行して歯を支える骨が溶けてしまった方には、インプラントを埋入する土台を整えるための骨造成を行います。また、補綴治療に関しても、治療前に歯茎のラインを変えておくことで、治療後の歯周病リスクの軽減を図ることも可能です。歯と歯の隙間と歯茎の間が大きく空いてしまうブラックトライアングルには、歯茎のほかの部分から歯肉を取ってきて移植するといった処置もしています。当院ではジルコニアセラミック治療など審美歯科にも注力していますが、見た目だけではなく口腔内の健康にも最大限配慮しているのが特徴。歯周外科などのスキルを持つからこそできる診療と自負しています。

診療にあたって大切にしているのは何ですか？

診療にあたるとき、目の前の患者さんが「家族や親しい友人だったらどうするか」を考えない日はありません。よくあるフレーズなので月並みに聞こえてしまうかもしれませんが、歯科医師になった原点でもある私の家族がオーバーラップすることもあり、うそ偽りなくそう思っています。そのためには、まず日進月歩の歯科医療の世界で絶えず知識と技術のレベルアップをめざすこと。さらに、人として寄り添う心も大切にしていきたいです。患者さんに「なんでも話せる」と信頼していただけるよう丁寧に歩み寄り、生活環境、食生活、既往歴などを把握したオーダーメイドの治療を提供していきたいと思っています。そして、一時的な美しさだけではなく長期的に安定した良好な口腔内を、患者さんと二人三脚で作り上げていきたいです。

忘れがたい患者さんとのエピソードはありますか？

以前、初診でとても重い雰囲気の患者さんが来られたんです。食生活などに問題はないのにお口の中はなぜか虫歯だらけ。患者さんを追い詰めないよう、通院の度に雑談も織り交ぜながら一つずつお話を聞いていきました。すると、プライベートで大きなストレスを抱えていて歯のお手入れどころではない精神状態ということがわかったのです。「それは大変でしたね」と患者さんの状況に共感し、できることから提案したところ、ブラッシングも意識していただけるようになったんです。治療が終わる頃には笑顔も増えてメンテナンスにも興味を持ってくださるように。正面から患者さんと向き合い信頼関係を結ぶことで、お口の中だけではなく心の癒やしにもなるのだと教えていただいた経験でした。

幸せになれる治療を患者と二人三脚で追求していきたい

今後の展望についてお聞かせください。

当院では開業当初から歯科用CT・エックス線検査装置、マイクロスコープ、口腔内スキャナー、レーザーなどの機器類を導入してきましたが、必要があればバージョンアップも視野に入れつつ、先進的な治療を続けていきたいと思います。再治療をすればするほど歯の寿命は短くなるので、患者さんに一生自分の歯で食事を楽しんでもらうためにも、できるだけ少ない回数で済むような長持ちする治療が目標です。そして、すべてにおいて誠実であることも守り続けたいです。私自身、医科のクリニックを探しているとき、専門性を持ちながらも「コツコツと真面目に取り組んでいる先生だな」というところを選びますが、歯科においてそのような存在になれたらと思っています。

お忙しい毎日ですが、休日はどうお過ごしですか？

子どもの頃からゲームが好きで、お気に入りのシリーズの新作がリリースされると朝起きてから夜寝るまでプレーしていることもあります。1986年に第一作が発売されたアクションRPGゲームのファンなのですが、アクションと謎解きのバランスがちょうどいいんですよ。姫を救うというミッションでストーリーが展開していくのですが、助けられないこともあります。ラストバトルで勝利してクリア画面に到達できたときは、やはりうれしいですね。でも、健康のためには体を動かすことも大事なので、愛犬と一緒に長めのお散歩をすることもあります。女の子のマルチーズとトイプードルのミックス犬でまだ3歳ですが、いつも癒やしてくれる大切な存在です。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

どんな時でも治療を押しつけるようなことはないので、安心してお立ち寄りください。患者さんが何を理想としているのかを注意深く聞き取り、可能な限りかなえて差し上げたいと考えています。どのようなリクエストがあっても、当院は専属の歯科技工所があり、職人肌の歯科技工士と連携して細部にまでこだわり抜いた技工物の作製に努めています。ホワイトニングに求める白さも十人十色ですが、女性歯科医師だからこそ「メイク映えするのは、こちらの白さかもしれません」といったアドバイスもできます。見た目はもちろん、機能、耐久性にも優れ、「幸せになれる治療」を追求しています。どんな小さなお悩みでも気軽にご相談ください。