保険診療でも可能なあざの治療
レーザー照射が有用な選択肢に
セタクリニック
(名古屋市北区/黒川駅)
最終更新日:2022/07/15
- 保険診療
これまで有用な治療法が少ないとされてきた、あざ。手術で切除を図ったり、化粧で隠したり、といった方法で対応している人も少なくない。しかし、医療の進歩は目覚ましく、近年はレーザー治療機器の開発も進むなど、治療の選択肢が広がってきた。赤あざなどを含め、治療が難しいといわれてきたあざについても、改善が見込めるケースが増えてきているという。そこで、先進的なあざの治療に積極的に取り組む「セタクリニック」の瀬田浩之理事長に、具体的な治療方法についてなど、話を聞いた。
(取材日2021年8月24日)
目次
それぞれのあざに合わせた適切な治療法の選択がポイント。あざの種類を見極め、先進機器の活用でアプローチ
- Qあざにはどのような種類がありますか?
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A
色により、赤あざ、青あざ、茶あざ、黒あざの4種類に分けられます。赤あざは血管の拡張などによるもので、単純性血管腫や乳児血管腫がよく知られています。青あざは、皮膚の深部にメラニン色素を持つ細胞があるため青く見えるあざです。蒙古斑(もうこはん)や太田母斑(おおたぼはん)などが該当します。茶あざは薄茶色で扁平な形が特徴で、扁平母斑(へんぺいぼはん)やベッカー母斑などがあります。黒あざは大半がほくろですが、黒皮症という皮膚異常のケースもあり、見極めが重要です。いずれの種類のあざでもレーザー治療が可能ですが、小さい黒あざは切除を図ることも多いでしょう。また、赤あざは専用の色素レーザーを用います。
- Q治療について具体的に教えてください。
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A
まずはあざの状態を視診します。この段階で、他の疾患の可能性がないかなどをしっかり確認していきます。例えばごくまれにある悪性黒色腫は、レーザーを当てるとがんが転移することがあり、適切な診断が必要となります。レーザーで治療できるあざであれば、5~15分程度の短時間でスピーディーに照射します。麻酔クリームによる局所麻酔を行うため、痛みは少ないでしょう。徐々に薄く目立たなくするためには複数回の照射が必要で、だいたい3ヵ月に1回、平均すると全部で5回程度です。青あざや茶あざにはQスイッチルビーレーザーなど、赤あざにはパルスダイレーザーを用いますが、背中一面を覆うような大きなあざは、手術を検討します。
- Qレーザー治療ではどのようなことに気をつけたほうがいいですか?
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A
レーザー治療を受けた後は、炎症を抑えるために、塗り薬によるケアが必要です。また、照射した箇所が色素沈着を起こす可能性があり、日焼け止めをしっかり塗るなどの対策を行い、できるだけ紫外線に当たらないように気をつけていただきたいですね。パルスダイレーザーを使う治療では、照射後に赤みや腫れが出たり、水膨れや紫斑が出たりすることがありますが、2週間程度で治まることが多いです。なお、保険診療でレーザーを照射できる回数は、あざの原因となる疾患によって異なります。きちんと目立たなくなるまで、しっかり治療を続けていきましょう。
- Qあざを放置するデメリットはありますか?
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A
体の成長とともにあざも拡大しますので、できるだけ早い治療がお勧めです。あざの面積が大きくなれば、レーザー治療も大変になり、大きくなりすぎると入院して手術が必要になる場合もあります。多くのあざは先天的なもので、乳児健診や3歳児健診などで治療を勧められることもあるでしょう。一方、成人でもあざの治療はもちろん可能です。ただ、気をつけていただきたいのが「あざ」と「しみ」の違いです。あざの治療は、その大半が保険診療ですが、老人性色素斑(しみ)、雀卵斑(そばかす)、場合によってはADM (後天性真皮メラノサイトーシス)も自由診療です。まずは、「あざ」と「しみ」の見極めに精通するクリニックを受診しましょう。
- Qセタクリニックでのあざの治療には、どんな特徴がありますか?
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A
病変部を10~50倍に拡大できるダーモスコープを使い、他の皮膚疾患の可能性がないかを診察時にしっかり確認しています。治療に使うレーザー機器にもこだわり、Qスイッチルビーレーザーに加え、先進のパルスダイレーザーを導入しました。治療が難しいとされてきた、赤あざや赤ら顔の治療に活用しています。あざは、命に関わることはないかもしれませんが、社会生活や自己評価に大きな影響を与えることもあるものです。日々のQOLを高め、自信を持って生活していただくために、自分のあざについて知ることが治療への第一歩になるでしょう。これまで、さまざまなあざの治療に取り組んだ実績があります。気になることは何でもご相談ください。