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吉本 寛規 院長の独自取材記事

吉本歯科クリニック

(横浜市青葉区/たまプラーザ駅)

最終更新日:2021/10/12

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美しが丘西にある「吉本歯科クリニック」は2015年に開業。当初はより多くの人の治療を行いたいと日曜・祝日も診療をしていた吉本寛規院長だったが、患者にとって本当に必要な歯科治療とは何かを考えた末、多くの患者を診ることから一人の患者に時間をかけて診ることに重点を置くようになった。休診日が増えたことでできた時間は勉強会に費やし、積極的に新しい情報や知識を取り入れている。精密な診査・診断による総合的な治療計画を立て、適切な治療を行えるように、そして一度治療をしたら長く良い状態を維持できるように日々研鑽を積む吉本院長に、診療への思いを聞いた。

(取材日2020年11月5日)

原因を含めトータルで改善できる治療をめざす

開業から5年、大きな変化はありましたか?

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開業当初は早く地域の方に当院を知っていただきたくて、診療時間も長めに設定し土日、祝日も診療をしていましたが、診療に追われることで新しい知識や情報を手に入れるための時間を確保するのが難しくなってしまいました。それを何とかしたくて、現在は日曜日の診療と土曜日の一部を休診日にし勉強会に参加するようにしています。新しい技術や知識、昔からあるもので僕の知らなかったことをどんどん習得するとさらに知りたいことが増え、世界が広がり、もっともっと知らなければいけないというプレッシャーと楽しさで充実感は増しましたね。できることが増えたことで、たくさんの患者さんを診なければいけないという考えから、一人の患者さんにしっかりと時間をかけて向き合ってやっていこうという考え方に変わりました。

具体的にはどのように診療を進めていますか?

痛みがあって駆け込んできた人にその部分だけを治す場当たり的な治療をすると、結局は同じことを繰り返してしまいます。そうならないために、きちんと診査・診断をして、問題点を抽出し、患者さんと相談しながら治療計画を立てて治療を進めています。大切なのはなぜこのような状態になってしまったかを考えることで、最初に口腔内全体の状態だけではなく患者さんのバックグラウンドも含めた全体像を捉えた上で、虫歯の治療以外にも、歯周病治療や根管治療、抜歯の必要性、矯正やインプラントの可能性はあるかを精査していきます。原因を含めてトータルで改善できる、そして、一度治したら良い状態が長く続くような治療をめざして、保険診療だけでなく自由診療も含めた総合的なご提案をしています。

根本的な原因を追求することがポイントなのですね。

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噛み合わせはパズルのように複雑なので、右側が痛くても実は左側の噛み合わせの悪さが原因である場合もあります。ぱっと見ただけで診断できないので、一度型を採り、咬合診査をする必要があります。ただ口腔内の状況によっては自由診療の対象である咬合診査やCT撮影などがとても重要になるケースも。中には、診査診断の段階で時間を要してすぐに根本を改善する治療が開始できない場合もあるのですが、その際は痛みのある歯だけ応急処置をし、明らかにそこだけでは改善できないと判断したときは、こちらから状況を説明して、ご理解いただけるように努めています。

幅広く総合的に診療できる歯科医師をめざして

勉強会で得た新しい知識をどのように診療に生かしていますか?

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セラミックやインプラント、マイクロスコープなど、新しい素材や機械は治療の中のほんの一部分に過ぎません。木を見て森を見ずの状態では治療はできないので、得意なことを1つに絞るのではなくすべてにおいて平均点以上の対応をめざし、新しいものだけではなく古くても良いものはどんどん取り入れていきたいと思っています。スペシャリストよりもジェネラリスト、ジェネラリストのスペシャリストになりたいですね。この考え方は大学病院にいたときにはなかった発想ですが、外に勉強に出るようになってからそういう考えを持てるようになりました。そのためには、日々勉強です。1つの技術を習得するために、ここは従来法、ここは新しい技術と結局全部知らなくてはいけないので、果てしないですよね。でも、そこが歯科のおもしろさでもありますね。

治療後のメンテナンスはどのように取り組んでいますか?

定期検診の意味は、病気を早期発見することと良い口腔内の状態を維持していくということにあります。歯周病の観点から言うと、どれだけ歯磨きがうまくても汚れはついてしまうため、痛くなる前に来ていただき、お口の中がすっきりした状態でお帰りいただくのがよいでしょう。歯周病のメンテナンスでは、自由診療になりますが、パウダーメンテナンスという細かい粒子を高圧の空気と水圧で吹きつける方法も行っています。セルフケアについては、お口の中を染め出しして、普段使用している歯ブラシで磨いていただき、磨き残しがないかをチェックして指導しています。毎回きちんとついてきてくれている患者さんにはプラスになっていると思います。歯磨きがうまくなればお互いにうれしいですし、患者さんの意識も高まってきます。

日々の診療で大切にされていることは?

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常に最善のことを、精度を高めて提供することをめざしています。歯科治療で大切なのは人を診るということ。患者さんの表情や歩き方、身なりも含めた総合的な判断を心がけています。ただ、患者さんは歯科医師を目の前にするとどうしても緊張されるでしょうし、僕が熱を持って話しすぎると萎縮してしまうと思うんです。ですから、ブラッシング指導の時などに歯科衛生士と気軽にお話ししていただけたらと思います。その情報を共有し治療に生かしていきたいです。お子さんについてはとにかくトラウマにならないように、もしも治療が無理そうだったら、練習だけして帰ってもらうなど臨機応変に対応しています。僕も小さい子どもがいて子どもは嫌いじゃないので、業務的にならないように普通に話しかけています。大人よりも子どものほうがフランクに話せているかもしれません(笑)。

常に誠実に。日々勉強を重ね患者に還元したい

歯科治療にはネガティブなイメージを持つ人も中にはいます。

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歯科治療には、時間がかかる、痛いといったネガティブなイメージがありますが、一番は治療の不透明感だと思います。だからこそ、しっかりと診査・診断をして治療計画を立て、患者さんの希望と擦り合わせて納得をしていただくことで、ネガティブなイメージを払拭していきたいと考えています。急いでここだけ治してほしいという人も多いのですが、口内写真を撮ってそれを見てもらうだけでも患者さんの意識は変わってきます。嫌なイメージがあって早く終わりたいというのもわかりますが、時間をかけるべきところには時間をかけたほうが、後々スムーズだということをぜひご理解いただきたいですね。医療は地道で地味な作業です。さらにそれは人の痛みの上に成り立つ仕事であるからこそ、常に誠実であるべきだと考えています。

今後の展望についてお話しください。

総合的な診療をしようとするとさまざまなことを知っていなければなりません。そこで、これまでは矯正を専門の歯科医師に任せていましたが、自分でも勉強していきたいと考えています。マウスピース型装置を用いた矯正など需要のあるものを、適切な形で提供できるようにしていきたいです。また、歯科のさまざまな作業がデジタル化されていく中、どのタイミングで何を取り入れていくかが重要になると思います。情報が多ければ多いほど迷うこともあり動きにくくなるということもあるのですが、デジタル化することで患者さんの負担が減ることもあるので、いずれ良いタイミングで導入できるように情報収集し知識を深めていきたいです。自信を持って患者さんに新しい治療を提供するためには日々研鑽です。きっと一生そうですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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歯を削る部分を最小限に抑えることをめざす「ミニマルインターベンション」はまったく歯を削らないというのではなく、場合によっては削るという作業が必要になることもあります。ジェネラリストのスペシャリストをめざして、道具や技術、材料について広く知識を持ち幅広いご提案ができる準備をしていますので、歯を削りたくないという人も、ぜひ、信じてお任せいただきたいです。他院で治療ができないと言われたり、納得できなかったりする場合は、時間をかけて診査・診断をし、幅広い方法から適切な方法を選択することで満足の得られる結果に導けると思います。勉強会で学んだ情報から必要なものを取り入れ、患者さんに還元していきたいと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント/35万円~、パウダーメンテナンス/7500円~、咬合審査/5万円~、CT撮影/1万円~(いずれも税別)
※自由診療のみクレジットカード対応

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