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住み慣れた自宅で自分らしく生きるを支える
地域に根ざす訪問診療

薬師台おはなぽっぽクリニック

(町田市/町田駅)

最終更新日:2020/05/20

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  • 保険診療

高齢化社会の中で注目される訪問診療だが、詳しい内容や流れは意外と知られていない。そこで外来診療とともに、内科一般や整形外科的な診療にも対応する総合的な訪問診療を行う「薬師台おはなぽっぽクリニック」野口泰芳院長に訪問診療について取材した。外科出身で、内科的診断も心がけながら、がんなど多くの手術を手がけてきたという野口院長。開業後は、通院できなくなった患者に対しても責任のある診療を提供したいと考え、訪問診療に取り組んできた。同院では、野口院長をはじめ多様な専門領域の医師が在籍し、また医療介護福祉のさまざまな専門職とも連携して、訪問診療により、患者一人ひとりが自分らしい生活を送れることをめざす。地域に根差して健康と安心を提供したいという野口院長の想いを聞いてほしい。(取材日2020年3月7日)

寝たきり予防につなげる整形外科診療にも対応。地域の介護福祉職と連携したチーム医療で行う訪問治療

Qこちらではどのような訪問診療を行っているのですか。
A
1

▲野口泰芳院長は、地域住民の健康を見守るかかりつけ医

当院では、通院が困難になった方を対象に、ご自宅や施設などに伺って訪問診療を行っています。対象エリアとしては、半径8km圏内であれば特にエリアを問わず伺います。基本的には月に2回定期的に訪問していますが、急な症状変化などに備えて、24時間365日体制で緊急連絡と臨時往診にも対応しています。診療内容は多様で、内科一般から整形外科的な診療まで幅広く対応しています。また薬などによる治療だけでなく、運動指導や運動器リハビリ、食事指導などを重視しているのも特徴です。対象となる患者さんの多くは高齢の方ですが、脳梗塞や外傷の後遺症で身体に障害のある方、がん患者さんなど50代60代の方もいらっしゃいます。

Q訪問診療で対応できる診療について教えてください。
A
2

▲幅広い領域に対応できる体制づくりを行っている

訪問診療が必要となる状況は、内科的疾患の重症化や寝たきり状態をはじめ、腰痛や筋力低下など整形外科的問題、認知症やうつ病など精神科的な問題、がんの末期状態など多岐にわたります。当院では、小児科領域の訪問対応を除いて、幅広い症状やケースに対応しています。例えば長期の寝たきり・人工呼吸器・胃ろう・点滴などの管理、褥瘡・外傷などの処置、腰痛・関節痛に対する注射治療、寝たきりにつながるフレイル症候群・骨粗しょう症に対する予防的措置なども行っています。私に加え、精神科・整形外科・麻酔科・循環器科・緩和ケア・漢方診療を専門とする医師が在籍しているので、幅広い領域に対応できる体制となっています。

Q訪問診療を行う際に心がけていること、重視していることは?
A
3

▲地域と連携を取りながら、地域住民の健康を見守る

患者さんの身の回り、生活環境は多様で、性格や家族背景もさまざまです。そこで訪問診療では、毎日接している家族や施設職員など周囲の方の話もしっかり聞くことを心がけています。患者さんや周囲の皆さんの悩みを親身に受け止め、治療だけでなく精神的負担や介護負担の軽減を図ることや、生活・介護にまつわる環境をより安心できる状況にするために方向性を定めるのも、訪問診療の役割と考えています。また訪問診療はチームでの対応が重要と考えているので、医師に加えて看護師と薬剤師が同行し、電話対応などで後方支援するスタッフとの連携も重視しています。薬剤師が同行するので、薬を適切に処方することができ、残薬防止にもつながります。

Q訪問診療の流れを教えてください。
A
4

▲町田市のモデルケースとして今後ますます注目されるだろう

訪問診療となるきっかけは、クリニックの外来通院からの切り替えや、高齢者施設やケアマネジャーからの委託などさまざまです。当院では、まず本人や家族、ケアマネジャーや高齢者施設からの相談を受け、訪問診療が可能かどうかを判断し、必要な手続きを経てから診療を開始します。外来診療と異なるのは「契約」を行うことと、通常の医療保険に加え介護保険の利用を伴うことです。最近では通院患者さんの変化を察知し、訪問診療を提案することも増えてきました。診療内容については、症状の変化などに合わせて周囲の方々との検討を繰り返して調整していきます。また訪問診療中の急変などに対しては、迅速に検査が行える設備を院内に整えています。

Q訪問診療に対する先生の想いを聞かせてください。
A
5

▲周囲との連携協力と信頼関係を築き「責任ある診療体制」をめざす

訪問診療には、外来診療に増して「病気ではなく人を診る」こと、家族や高齢者施設のスタッフ、介護福祉の専門職と連携して一人の患者さんを「深く・広く・長く・最期まで診る責任」が求められます。だからこそ、訪問診療を通して、私たち医療人は、全人的な医療を実践する充実感を得て、成長することができます。高齢化社会の中で「どこでどのように最期を迎えるか」という悩みを解決するためには訪問診療がますます重要となると思います。患者さんをよく診て変化に気づき、必要な手立てを考え、外部とも連携協力し、健康だけでなく生活の安心を伝授する医療従事者を育てたい。その想いが訪問診療を続けていく意義なのかなと感じています。

ドクターからのメッセージ

野口 泰芳院長

高齢化社会に対して不安をお持ちになる方が多いと思います。最後まで自分らしく、どう生きていくか、どのような形で最期を迎えるのかという気持ちに応え、健康とともに安心を提供していくことができるのが、訪問診療です。私が理想としているのは、外来患者さんが通院できなくなった際も訪問診療で診療を継続し、さらに訪問診療時に症状の変化などがあれば、速やかにクリニックで診査診断ができる「責任ある診療体制」です。そして、より良い訪問診療は、私やスタッフに加え、ご家族や介護福祉専門職との連携協力と信頼があって初めて実現します。地域に根差したクリニックの責任として、これからも訪問診療に取り組んでいきたいと考えています。

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