上野浅草通りクリニック

上野浅草通りクリニック

鴫原寿一院長

頼れるドクター

医療トピックス

気付きにくく潜在患者が多い
甲状腺の病気は専門医に

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甲状腺とは、喉仏にあるホルモンを出す組織だ。そのホルモンはわかりやすく表現すると「元気の基」。代謝を活性化させる働きがあり、年代には関係なく分泌されている。不調は女性に多くみられる。ホルモンがたくさん出すぎたり、少なくなったりということが原因だ。医療機関を受診しても原因がわからず症状が改善しないケースも多い。甲状腺の治療に力を入れる上野浅草通りクリニックの鴫原寿一院長に聞いた。(取材日2015年7月3日)

的確な診断が治療のカギ

甲状腺とはどんな器官ですか? また、代表的な病気は?

173965 mt 1 q1 1438237334 ▲わかりやすく甲状腺について説明してもらった 喉仏のすぐ下にある重さ10〜20gほどの器官で、全身の新陳代謝や成長の促進に関わるホルモンを分泌しています。わかりやすくいうと元気、やる気に関わるホルモンです。甲状腺の働きが異常になると、ホルモンの量が多すぎたり、少なすぎたりし、体に変調が起きます。形態学的な問題と機能的な問題があり、形態学的な面では腫れたり、腫瘤ができたりという形で現れます。機能的な面では、ホルモンが多く出過ぎることを亢進症といい、代表的なのがバセドー病です。逆に少なくなる病気の代表が橋本病です。自己免疫疾患といって、ばい菌など外部からの侵入物に反応する免疫が、自分の体の組織を攻撃することから発症します。

症状はどのように現れますか?

173965 mt 1 q2 1438237334 ▲院内は明るく広々としている 代謝が活性化すると、痩せてくる、疲れやすい、心臓がドキドキする、汗が出るなどの症状が出ます。逆に足りなくなると、だるくなる、やる気が起きないという症状が出てきます。バセドー病では、眼球が突出する感じになり、首が腫れます。汗をかくようになった、動悸が激しくなったということがあれば、ホルモンの亢進のせいではないかと疑ってみるべきです。珍しい病気ではありませんが、専門医でしっかりと診断をつけて治療を始めることが重要です。ホルモン分泌が少なくなる橋本病では、甲状腺が壊れてしまい、ホルモンが低下してしまいます。倦怠感、眠気、便秘などとして現れることが多いです。

診断について教えてください。

173965 mt 1 q3 1438237334 ▲的確な診断が重要と語る 的確な診断から治療を始めることが大切です。血液をチェックしホルモンの値を調べたり、超音波検査をしたりします。特殊な検査ではありません。甲状腺が腫れているかどうかを診るために触診もしますが、専門家でないとわかりにくいことがあります。甲状腺の病気にかかっている人の割合は人口の10%ほどといわれていますが、医療機関にかかっている方は多くありません。本人が気付かずにかかっている隠れている可能性が高いためです。動脈硬化を診るための頸動脈超音波検査で甲状腺の異常が発見される方もいます。甲状腺がんの恐れもありますが、おおくは進行はゆっくりなので発見さえできれば有効な治療が受けられます。

甲状腺疾患には、どのような治療がありますか?

173965 mt 1 q4 1438237334 ▲日本内分泌学会指導医、日本内科学会総合内科専門医である院長 それぞれの病気で治療法は異なります。バセドー病は飲み薬が第一選択で、次の選択肢として放射線を使う治療法(アイソトープ治療)や手術があります。また、亢進症の鑑別診断としては無痛性甲状腺炎というのがあって、これは一時的にホルモンが増えるだけなので、甲状腺薬の服用は必要ありません。この見極めはとても大事で、治療法が全く違うため患者さんの負担に大きく関わります。バセドー病は早く見つけて治療できれば2、3年で治癒する方もいますが、そうでない場合は長期の服薬やアイソトープ、手術を考える必要があるでしょう。ホルモンが減った場合は、足りない分を飲み薬で補充します。血中濃度が安定するので体調が安定します。

予防法はありますか? どのような時に見つかりますか?

173965 mt 1 q5 1438237334 ▲早期発見、早期治療を目指す 残念ながら、予防法はありません。体の調子が悪いと思って、医療機関にかかる機会があったら、その時に「甲状腺も調べてほしい」と、ひとこと言ってみることをお勧めします。血液検査でわかるので、チェックしてもらうことが大切です。また人間ドックで指摘されることもあります。当院に紹介されてくるケースにもいろいろなパターンがあります。専門医は視診と触診で疑うこともあります。かなり一般的な病気のはずなのですが、隠れていて見つかりにくいのが実情です。的確な診断で治療すればコントロールできる病気なので、少しでも疑わしかったら検査、相談だけでも受診いただきたいです。

ドクターからのメッセージ

鴫原寿一院長

甲状腺の病気で重要なのは、診断です。甲状腺の異常による症状はいくつかあるのですが、汗が出る、痩せる、便秘、やる気が出ないなど、痛みが伴うことがないので、気付きにくい方々も多いと思います。一般的な内科や精神科に行って、不定愁訴や心の病気と診断され、そのまま見過ごされてしまうことも多くあります。なんとなく調子が悪いという原因が甲状腺かもしれないのです。甲状腺のホルモンの異常は意識や心臓に影響することもあります。中年の女性に多い病気で、更年期障害と間違われることもあります。表情の変化を指摘されるなど、疑わしい場合や心配事があればぜひ相談に来てほしいと思います。

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