新 啓嗣 院長、新 真美 副院長の独自取材記事
優歯科オフィス
(伊予市/伊予市駅)
最終更新日:2021/10/12
明るく開放感のある院内に、カラフルなユニフォームに身を包んだスタッフの笑顔。今年、開院15年を迎えた「優歯科オフィス」は、伊予市出身の新啓嗣(あたらし・けいじ)院長がUターンし、開いたクリニックだ。副院長である妻の真美先生、歯科衛生士、歯科助手、受付のスタッフとチーム一丸となり、一人ひとりに寄り添う診療をモットーとしている。まるで夫婦漫才のようなやりとりに、笑いの絶えない取材となった今回。痛みの少ない虫歯治療、できるだけ歯を抜かない矯正など、院名の通り「人に優しい治療」を心がけているという2人に、小さな子どもを持つ親に伝えたいこと、特に注力している予防についての取り組みなどについて聞いた。
(取材日2019年6月19日)
スタッフも環境も明るく楽しく、来院しやすい雰囲気
明るく開放的な院内で、患者さんもリラックスされているのではないでしょうか?
【新院長】開放感を意識して天井も高くしたので、そう思ってくださるとうれしいですね。電球を替えたり、窓を拭いたりする時は大変ですが(笑)。開院時から「明るくきれいなクリニックにしよう」と考えていたので、これで良かったかなと。診察室もゆとりを持たせるため空間を広く取りました。広いのにはもう一つ理由があって、虫歯治療の際など歯を削ることにより細かいミストが発生するのですが、診察台の間隔が狭いと、ひょっとしたら隣の患者さんに散ってしまうかもしれない。そのリスクを考えて、空間は縦にも横にも広く確保しました。また、使用する器具もしっかり滅菌消毒し、衛生管理に努めています。
カラフルなユニフォームがとても華やかで、皆さんとても楽しそうですね。
【真美副院長】ユニフォームの色は、みんなで話し合ってカラフルになりました。みんなで好きな色を取り合いですよ(笑)。2年ぐらいで色を総チェンジしています。当院は患者さんに対しても、スタッフ同士でもとにかくコミュニケーションを大切にしているので、みんなおしゃべりで仲も良いですね。自分自身も娘を出産して復帰したので、スタッフのみんなにも産休や育休の活用を勧めています。やはりせっかく歯科衛生士という国家資格を持っているのですから、辞めちゃうのはもったいない。妊娠・出産をしても当たり前に復帰できるように、環境づくりを進めていきたいと考えています。
お二人の治療方針、また患者さんを診る際に心がけていることを教えてください。
【新院長】優しく、痛みの少ない治療です。できるだけ歯を残し、削るとしても最小限に留めることを基本としていますが、そのために大切なのが予防。お口の中を清潔にしておけば、虫歯や歯周病のリスクを下げることにもつながります。ですから、いきなり虫歯など主訴を治療するのではなく、患者さんにはまず自分のお口の状態を知っていただきます。そして、丁寧に説明をして、口の中を清潔にする意味をご納得いただいた上で治療に臨むようにしています。
【真美副院長】虫歯や歯周病になった原因に納得できれば、定期的に通う意味もわかっていただけると思うんです。患者さんがどうしたいかをしっかりと受け止め、その想いに寄り添い、一緒にお口の中の環境を良くしていくためにも、決して高圧的にならないように気をつけています。
口内環境を整え、改善していく予防歯科に注力
虫歯治療には、根本的なお口の環境改善が大切ということでしょうか。
【新院長】そうですね。虫歯は、削ったから治るということでもないんです。虫歯菌が多いのか、唾液の力が弱いのか、食事の習慣が良くないのか、歯磨きの仕方が良くないのかなど、いろんな要素が関係して虫歯になっているので、たとえ悪いところを削って詰め物をしても、それらの要因が改善されていなかったら、再発するリスクは高いです。削って人工の材料を詰めた場合、どれだけ上手に詰めても、歯と詰め物の間にできたほんのわずかな隙間に虫歯菌が入り込んで、詰め物の下に虫歯ができることもあります。だから、主訴を治療するだけではなく、お口の環境を整えてあげるのが本来の虫歯治療だと考えます。それを患者さんにはきちんとお伝えしていかなければと思っています。
それでホームケアの重要性を患者さんにお伝えしているのですね。
【真美副院長】「こんなに真面目に定期メンテナンスに来ているのに、どうして虫歯になるんですか?」と言われることもありますが、定期メンテナンスは毎日の歯磨きなどのホームケアを補うものだと考えていただけたらと思っています。
【新院長】例えば定期メンテナンスが年に4回だとしたら、歯磨きは毎日2~3回。それが一年になると……、日々のケアがいかに重要かわかりますよね。とはいえ、朝や昼はそこまで時間がとれないと思いますから、1日1回、特に寝る前だけは汚れをしっかり取り除くつもりで歯磨きやフロスをすることをお勧めします。
なるべく歯を抜かない矯正にも注力されていると聞きました。
【新院長】状態によっては抜かざるを得ない状況もありますが、特に子どもさんは成長期の早い段階から取り組むことで、できるだけ抜歯をしない矯正に努めています。望ましい時期としては永久歯が生えてくる7~8歳。このぐらいのタイミングなら、寝ている間に取り外し式の装置を口に入れることで、就寝中に嚥下する自分の筋力で成長発育をうまく引き出してあげる方法が役立ちます。ただし、期間は4~5年かかりますから、親御さんの協力が不可欠。毎日のセルフケアを根気強く続けていただき、正しく顎が発育していくのを一緒に見守っていきたいと思います。
【真美副院長】当院では、矯正をしているスタッフも多いのですが、やはり患者さんたちのきれいな歯並びを見ると、自分もやりたくなるみたいです。
子どもの大切な歯を守る、親としての想いに共感
お二人は歯科医師の家系なのだとか。
【新院長】私は両親と弟が歯科医師、弟の妻も歯科医師の歯科一族です。小さい頃から歯科医師として働く両親を見てきたので、歯科医師以外の選択肢はなかったですね。開業するときも、やはり両親も歯科を営む地元の伊予市でと考えていました。
【真美副院長】私も祖父と父、妹が歯科医師で、現在父と妹が診療している実家の歯科医院は伊予市にあります。みんな伊予市に住んでいるので、お互いの両親に娘を見てもらうこともあるのですが、おじいちゃんおばあちゃんには要注意ですよ。歯科医師といっても、孫には相当甘いですね。気づいたらアイスクリームとかおやつとか、あげているんですよ。
お子さんのお口の発育に関して、アドバイスをいただけますか?
【真美副院長】離乳食を終え何でも食べられるようになる1歳半以降は一番虫歯になりやすい時期。ジュースやスポーツドリンクも糖分が含まれているので注意が必要です。「仕上げ磨きを頑張っているのに、なぜ虫歯に」と悩まれるお母さんにお話を伺うと、だいたい冷蔵庫にジュースがあると。なので飲み物はミネラルも豊富な麦茶がお勧めです。食べるときの姿勢も大事ですね。足が宙に浮いてぶらぶらしていると力が逃げてしまいしっかり噛めませんから、椅子を調整してあげて、かかとがつく状態にしてあげてください。
【新院長】歯並びのためには、顎の筋肉を使ったほうが良いので、大きく口をあけてかぶりつくことが大事。食べ物を大きめにカットして、自分の前歯で噛みちぎってから奥歯へ運び、噛み潰すことを促すような食事にしましょう。
最後に、読者の方へメッセージをお願いします。
【新院長】お子さんの歯並びに関して、より自分の力を注いでいきたいと考えています。歯を抜かない矯正治療のためには、子どもの頃から始めることが大事。成長期であれば、適切な刺激を与えることで正しい成長曲線に戻すことも望めますから、そのタイミングを逃さないように、小児矯正の大切さをアピールしていきたいです。そして、百聞は一見にしかず。まずは一度、気軽に来ていただけたらうれしいです。
【真美副院長】「痛いから行く」のではなく「自分の口の中はどうなんだろう」と気になったら、まずは来ていただきたいです。症状が出てからでは痛い治療になってしまう可能性も高いので、「放置しちゃってどうしよう」という方も気にせず、安心してお越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正(小児)/40万円、矯正(大人)/39万円~75万円、ホワイトニング/3万円~
※すべて税別です ※詳細はお問い合わせください