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武田 梨杏 院長の独自取材記事

日進市役所前つばさ歯科・矯正歯科

(日進市/日進駅)

最終更新日:2021/10/12

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車が入りやすい広い敷地に建つ「日進市役所前つばさ歯科・矯正歯科」。2014年の開院以来、子どもから高齢者まで地域住民に愛されているクリニックである。3つの診療ユニットのうち一つは、子ども部屋のように広いスペースのあるファミリールームで、壁面いっぱいに黄色のチョウチョウやカタツムリ、虹などやさしいイラストが描かれている。武田梨杏院長はじめスタッフは皆子育て中で、お母さん目線でのアドバイスや診療姿勢も好評だ。幼児期から成長期まで患者に適した矯正治療を提供できるのも強み。「診察にいらした患者さんが生まれたばかりの赤ちゃんを見せてくれる、それだけでウルッときます」と涙もろく心やさしい武田院長に、クリニックの特色や信念、展望などを聞いた。

(取材日2016年10月3日)

小児治療への思いが膨らみ、楽しいクリニックを実現

まずこちらの設計のこだわりを教えてください。

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お子さんに遊びに来るような感じで来ていただければと思い、院内は木目調で普通のおうちのように、明るく楽しい雰囲気をめざしました。おもちゃも、すぐ飽きてしまう流行のものより、手になじみ、情緒が育つような木の玩具が中心です。待合室では、お子さんが玩具を使ってよく「ごっこ遊び」をしていますが、「ごっこ遊び」をした子は大人になってから、しなかった子よりも幸福度が高いというデータもあるようです。ファミリールームは、広いほうがリラックスして処置を受けていただけるかなと思ってつくりました。壁面のイラストは、私が自分の好きなイメージを本や映画の中から拾い出して知人のイラストレーターに伝え、描いてもらったものです。「もっと長くいたい」「歯医者さんに来るのが楽しみ!」と言ってくれる子もいてうれしいです。

子どもと接するとき、心がけていることはありますか?

なるべくフランクに接するようにしています。自分の子や親戚の子と遊ぶみたいにしているんじゃないかなと思っています。スタッフみんなで気を付けていることは、お子さんに対する言葉づかいです。例えば「痛い」という言葉は使わないようにしているのですが、「痛くないよ」という言葉でも「痛い」を連想させるので「ちょっと引っ張るね」「ここを押さえるよ」など別の言葉に言い換え、楽しい話をしながら治療を進めるようにしています。ほかにも「虫歯さんを眠らせるお薬を入れるね」「虫歯さんが出したウンチを取ってきれいにしようね」など。「ウンチだらけはいやだよねー」と話すとお子さんも納得してくれます(笑)。

先生のご専門について、また来院する患者についてお話ください。

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勤務医時代にインプラント治療や入れ歯などひととおりの経験は積んできましたが、学生時代から矯正治療に興味があり、なかでも子どもの矯正治療を、地域に根差して行っていきたいという思いがありました。結婚し娘を出産して休職しているときに小児科にかかる機会が増えて、復帰したら子どもを中心に診たいという気持ちがますます大きくなりました。この辺りはほどよい田舎で、ふらりと高齢の方が来られたりして、次にそのお子さん、お孫さんというふうにご家族へ、お友達へと患者さんの層が広がってきています。ですから若いファミリーはもちろん、さまざまな年代の方に来ていただいています。当院では、小さなお子さんからご高齢の方まで、また予防歯科や虫歯治療などの一般歯科治療や矯正治療まで一貫して診ることができるのが特徴です。

自分の将来のため、小さい頃からの予防や治療が大切

矯正の治療方法について教えてください。

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小さいお子さんの場合は歯並びというより咬合誘導が大切で、成長に合わせて顎の位置を正しくコントロールしていきます。例えば頭の上部、脳頭蓋(のうとうがい)のほうが早く成長します。下顎の発達が何らかの理由で抑制されてしまった場合は、そこを解放して発育を刺激します。奥歯の生え方が逆だったりすると顎が変形してくるので、正しい位置に戻すための治療をするなど、患者さんごとにさまざまな治療方針を設計しています。矯正の治療法も、装置を付けるのが舌側だったり外側だったり、またマウスピース型の矯正装置をカスタマイズして行う方法など複数ありますので、年齢も考慮し、メリットとデメリット、費用などをお話し、患者さんとご家族にきちんと理解していただいてから治療を開始しています。

子どもの治療は乳歯が生え変わった後でいいと考える人もいますが。

矯正治療に関してはケースバイケースです。すぐに治療を始めたほうがいいと判断したときは必要性を説明し、家族で「やろう」という気持ちになっていただくことを大切にしています。虫歯の場合、治療そのものはできますが、失われた歯質や歯牙を(今のところ完全に)再生することはできません。詰め物と歯の間は虫歯になりやすいというリスクもあります。何より、思春期以降の口腔内環境は、乳幼児期の口腔内環境に大きく依存します。乳幼児期にう蝕罹患傾向が高い場合、永久歯の早期喪失率も高くなる傾向にあり、年をとってからの誤飲や誤嚥のリスクも、歯の有無で大きく違ってきます。また歯を支えている歯根膜は鋭敏な感覚受容器なので、ものを噛んだりして脳に伝わる刺激が認知症予防に関与するともいわれています。長い目で見た時、幼少期の虫歯予防はよりよい人生を送るために非常に大事だといえるのです。

幼児期から歯を大切にすることが、後々に重要になるのですね。

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お子さん自身はそんな先のことは想像できないでしょうから、今の状態のまま過ごすと将来どうなるかというのを画像で見てもらうこともあります。子どもが小さいうちから保護者の方には仕上げ磨きや、食べたら磨くという習慣を意識していただきたいです。矯正の治療は4歳頃から可能で、前歯の場合は気づきやすいのですが、噛み合わせや奥歯の状態は気づくことが難しい。わからなくて当然ですので、小さい頃から歯科医院に定期的に通っていただいて疑問が出てきたら質問する、という形がいいと思います。当院では、定期検診を楽しみの一つにしてほしいと思い、終了後はごほうびとして小さな木の雑貨を差し上げています。近年は意識の高い方も増えていてその影響なのか、この地域は歯がきれいなお子さんが多いと感じます。

娘から「誇りに思う」との言葉、今後も地域のために

岡山大学ではどんな学生時代を過ごされましたか?

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現在、同大学教授を務めている先生に指導していただいたのですが、「こういうのを調べてみたら」「これはどう?」と課題を多く提示してくださり、そのつど図書館で調べました。その中で、歯は、くちびるや舌など柔らかい部分の動きや力によっても動いてしまうことを知り、そのことが現在、矯正治療の過程で行う口腔内の軟組織のトレーニングにつながっています。先生の言葉の中にはいつも、まじめに頑張れば絶対報われる、達成感を得られるんだ、と思えるようなヒントがあるんです。今も節目ごとに連絡をしてアドバイスをいただいているのですが、まだまだ気づかされることが多いです。先だってはアメリカの大学に研修に参加したのですが、それも先生にご相談し実現しました。アメリカで学んだことは今後の医療に生かしていきたいと思います。

先生は仕事も忙しい毎日で、娘さんの子育て真っ最中でもありますね。

休日は一緒にいることができますが、平日は仕事で忙しいのも娘なりにわかってくれて、親ながらに感謝しています。ふだん我慢させているのではないかと心苦しいこともあるのですが、私がこの仕事をしていることを「誇りに思う」と言ってくれたんです。そんな言葉をどこで覚えたのか、涙が出てしまいます。涙もろいと自分でも思います。妊婦の患者さんの話を聞いたり、生まれたばかりの赤ちゃんを「先生に会わせたくて」と患者さんが連れてきてくださったりすると、うれしくてかわいくて、ウルッときてしまいます。

これからの展望などをお話ください。

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ここで育った子どもたちが大きくなり、その子どもを連れてきてくれるとうれしいです。クリニック名の「つばさ」は、私にとっては心の支えともなる宝物のような意味があります。この大事な場所で毎日楽しく、を心がけていきたいと思います。当院では木工教室やミニコンサートを行うこともあり、そうした機会に子どもたちに達成感や楽しい時間を味わってほしいし、きれいなものに触れてほしい。小さいときの感動体験は人生において意味のあるものです。楽しい! 頑張った! という感動を、地域の中の歯科医院という誰にも身近な場所で体験していただけたらと思っています。

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