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赤松 佑紀 院長の独自取材記事

あかまつ歯科クリニック

(神戸市垂水区/学園都市駅)

最終更新日:2021/10/12

赤松佑紀院長 あかまつ歯科クリニック main

神戸市営地下鉄西神線の学園都市駅からバスで10分。新興住宅地である舞多聞に「あかまつ歯科クリニック」はある。院長の赤松佑紀先生は虫歯や歯周病の予防の重要性を強調する。「20年後・30年後、患者さんと地域のお口の中の健康にどれだけ貢献できているかを常に意識しています」と赤松院長は話す。メディカルトリートメントモデルと呼ばれる、患者の口腔環境を評価し、患者一人ひとりに適した治療・指導を行って、患者自身の意識や行動を変えていくことで、長期的な虫歯・歯周病の予防をめざすアプローチに力を入れる。30~40代という比較的若い世代と、その子ども世代の患者を中心に診療にあたる赤松院長に、日々の診療にかける思い、予防の大切さ・意義について聞いた。

(取材日2019年8月1日)

予防を第一に、生涯にわたる口腔内の健康を考える

開業に至るまでの先生のご経歴について教えてください。

赤松佑紀院長 あかまつ歯科クリニック1

父が歯科医師だったことが歯科医師を志すきっかけでした。資格を取り、手に職をつけてするタイプの仕事のほうが向いているのではないかと周囲に言われていたこともあります。2005年に朝日大学歯学部を卒業後、京都府立医科大学附属病院で歯科の研修医として働いていましたが、その後、同大学の医学部大学院博士課程へ進学し、免疫微生物の研究を行っていました。そこでは歯周病や心臓病に関する基礎研究と並行して、歯科教室での臨床も行っていました。博士課程を修了後、歯科教室へ戻り、臨床を行っていました。博士課程の頃に、歯科医師だけでなく、医師や獣医師の先生たちと交流を持ったことで、これまでの歯科医療よりも、より予防を重視したアプローチを臨床で行いたいとの思いが強くなり、2014年に開業いたしました。

先生の診療方針について詳しく教えてください。

私が今取り組み、実践しているのは「メディカルトリートメントモデル」、略して「MTM」と呼ばれる診療スタイルです。これまでの歯科医療では、何か症状が表れてから治療を行うのが主流でした。しかし、虫歯や歯周病の原因を根本的に解決しないと、いずれ同じ原因によって再発すると考えます。当院では患者さんご自身に口腔内の問題を把握してもらい、その問題を解決してから本格的な治療を開始するというスタンスを取ることで、将来の虫歯や歯周病を予防することをめざしています。来院された患者さんには虫歯のリスクを調べるため唾液検査を受けてもらいます。またそのほかの検査も合わせて、例えば唾液の量、質、口腔内の細菌の数、歯並び、生活習慣、食生活などを評価していきます。そうした口腔内の環境やリスクを患者さんと共有することで、患者さん自身が予防に対する意識を持ち、日々の生活を変えていくことが当院での治療には必要になります。

虫歯・歯周病の予防にかなり力を入れておられるのですね。

赤松佑紀院長 あかまつ歯科クリニック2

虫歯・歯周病治療、矯正、インプラントなど歯科のさまざまな治療は本来であれば、すべて将来的な虫歯・歯周病の予防というものが土台にあるべきだと考えています。しかし、関西ではまだまだMTMをはじめとした予防歯科医療という取り組みがしっかりと根づいていないのではないかと感じています。「治療する前にこれぐらいの期間がかかります」と言われると、ついつい二の足を踏んでしまう患者さんが多いのかもしれません。しかし、口腔環境を改善につなげ、リスク低減を図ることが、生涯にわたって口腔内の健康状態を保つためには非常に重要なことだと考えています。各種検査を行い、虫歯リスク診断用ソフトや歯周病リスク評価用システムを活用することで、口の中の状況を、血圧やコレステロール値と同じように数値化し、「見える化」していきます。当院ではそうした数値に基づき、最適なお口の健康管理のご提案をさせていただきたいと思っています。

患者の意識を変え、再発しない虫歯治療をめざす

普段の診療で心がけていらっしゃることはありますか?

赤松佑紀院長 あかまつ歯科クリニック3

何が本当に患者さんのためになるか? ということを常に考えて、それを患者さんにお伝えする努力をしています。例えば、「今すぐ歯を削ってほしい」という患者さんの要望があったとしても、口腔内の環境が改善されていなければ、患者さんの要望を聞き入れたとしても、また虫歯になってしまうと思います。それでは本当の意味で患者さんのためにならないですよね。そういうときには「同じことの繰り返しにならないためには、こういう点を改善する必要がある」とお話をして、理解してもらうようにしています。虫歯リスク診断用ソフトで検査結果を解析したデータを使用しながら、説明しています。当たり前のことではあるのですが、その当たり前のことを大事にしたいと思っています。

クリニックでの治療の流れについて教えてください。

まず患者さんの問診をした後、エックス線撮影や口腔内写真撮影、歯周組織精密検査などの種々の検査を行って患者さんの口腔環境を分析、リスク評価を行い、虫歯・歯周病の原因特定を始めます。またその時に痛みなどの症状を抱えていれば、最低限の応急処置を行います。この段階で治療を行っても、虫歯の原因がある限り、再発する可能性があるからです。その後、先ほど申し上げた唾液検査を行います。そして歯科衛生士による歯周病の初期治療、患者さん一人ひとりに合わせた生活習慣、食生活などの指導を行います。それぞれの患者さんの口腔環境が異なるため、必要になることが変わります。矯正やインプラント治療が必要になるとお伝えすることもあります。口腔環境の改善状態を検査などから確認して、本格的な治療を行います。その後は再発予防のため、定期的な口腔環境のチェックやバイオフィルムの除去などの長期的なメンテナンスへと移行します。

幼少期のうちから予防に取り組む意義とは何でしょうか?

赤松佑紀院長 あかまつ歯科クリニック4

20歳までに歯科医院に通う、自分のお口の中を把握している、という習慣が根づいていれば、大人になっても虫歯や歯周病に悩まされにくくなるのではないかと思っています。歯周病は、放置していてもあまり進行しないケース、少しずつ進行していくケース、どんどん悪くなっていくケースに大きく分かれますが、人生の早い段階から予防を行うことで、少しでも歯周病の進行を食い止め、多くの人の歯を守りたいと考えています。

20年後、30年後の地域の口腔内の健康に貢献したい

普段の診療にはどのようなスタンスで取り組まれていますか?

赤松佑紀院長 あかまつ歯科クリニック5

予防という点でいうと、20~30年後に、「おかげさまで歯をたくさん守ることができました」と言ってもらえるように、今やらなければならないことに全力で取り組んでいます。自分が引退するまでに、この地域の口腔の健康にどれだけ貢献できるか、ということが診療のモチベーションになり、それが日々のやりがいにつながっていると思います。日々の治療結果、検査結果などから自分の医療がどれほど患者さんの役に立っているのかということは、自己評価、フィードバックとして確認するようにしています。

どのようなクリニックをめざしていますか?

自分自身の健康のことを考えて予防のために来院してもらえる歯科クリニックでありたいと思います。それは子どもであっても同じことなので、お母さんが小さい子どもを連れてきても安心して治療を受けられるような雰囲気づくりを心がけています。子どものうちから歯科の雰囲気に慣れておけば、一生涯自分の歯を大切にしようという予防の意識も向上するのではないでしょうか。また、患者さんの予防への意識が高まれば、当院に求められる治療の水準も高まってくると思うので、勉強会や講習会にも積極的に参加し、技術や知識のアップデートは欠かさないようにしています。「垂水で予防といえばここ!」と思ってもらえるように日々研鑽を続けていきます。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

赤松佑紀院長 あかまつ歯科クリニック6

一生涯自分の歯で楽しくお食事がしたいと思っていらっしゃる人には、ぜひ来ていただきたいと思っています。また、今問題を抱えていらっしゃって、「これからどうしていこうかな」と悩んでおられる人にも、勇気を振りしぼって来院していただきたいですね。きっと改善策が提案できるのではないかと考えています。「悪くなったら歯科医院に行く」ではなく「悪くならないために歯科医院に行く」という意識をもって、一緒にお口の中の健康について考えていきましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

成人矯正/77万円~、小児矯正/39万6000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/検査診断料:3万3000円〜・基本装置料:82万5000円〜、インプラント治療/55万円~(1本)

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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