口から体全体の健康にもつながる
定期的なメンテナンスのメリット
あんどう歯科クリニック
(岐阜市/茶所駅)
最終更新日:2025/05/15


- 保険診療
「歯科医院は歯が悪くなったら行くところ」そう思っている人は少なくないだろう。しかし、近年では口の健康を維持することの重要性が叫ばれており、歯科医院は予防するために通うところへと変化してきている。「あんどう歯科クリニック」の安藤幸司院長は、「口の健康は全身の健康へも密接に関わっていますので、定期的なメンテナンスが欠かせません」と呼びかける。口腔外科で長年研鑽を積み、全身にも目を向けて診療してきた安藤院長だからこそ、予防がいかに大切かを痛感しているという。予防をしっかりと行っていくということは、家での日々のブラッシングはもちろんのこと、歯科医院においてプロのケアも定期的に受けることが重要となる。そこで今回は安藤院長に、定期的なメンテナンスのメリットや、具体的なアプローチについて詳しく聞いた。
(取材日2025年4月16日)
目次
大切なのは、歯科医院における定期的メンテナンスと、家でのセルフケアの両立。口の健康の向上をめざす
- Q定期的なメンテナンスの重要性について教えてください。
-
A
▲治療におけるキュアから、予防をめざしたケアを目標とする
歯茎は家の基礎と似ており、歯茎がしっかりしていなければ、どれだけ良いかぶせ物やブリッジを入れても長持ちはしません。ですので、土台となる歯茎をきれいにすることがたいへん重要ですが、それにはメンテナンスが欠かせません。また、口の健康は全身の健康とも密接に関わります。特に歯周病は糖尿病のような生活習慣病や心筋梗塞に大きく関与します。つまり、メンテナンスは全身の健康を保つ上でも重要です。歯科医院でのメンテナンスは、歯科医師目線でプロのクリーニングを行うため、キュアともいえると考えます。一方、家で行うのはケア。状態の維持をめざします。これを繰り返すことで、さらに良い状態へ底上げすることにもつながります。
- Q具体的にどのようなことを行うのでしょうか。
-
A
▲診療スペースは半個室で、プライバシーに配慮された空間だ
まずは超音波スケーラーを使い、超音波の振動によって歯石や歯垢の除去を図ります。次にハンドスケーラーで残った歯石を取り、フロスで歯と歯の間の掃除を行います。これが基本のルーティンです。また、お口の状態を見て、家で行っているケアが適切かどうかも判断します。状態が悪くなっている場合は、ケアの方法をアドバイスしたり、来院の間隔を短くしたりと、その都度お口の状態に合わせて対応します。家でのケアは続けることが何より大切ですので、どうしても歯ブラシでうまく磨けない方であれば、他の方法、例えば水を使った口腔洗浄器などをお勧めして、その方に合ったケアをご提案しています。
- Qどのくらいの頻度で通院すれば良いのでしょうか。
-
A
▲壁紙など来院した時に明るい気持ちになれるな工夫が施されている
基本的には2、3ヵ月に1回くらいの間隔で通っていただくのが良いでしょう。歯科医院で行ったクリーニングの成果が維持できるのが、だいたいその間隔だといわれています。当院においても、それくらいの間隔を目安に考えています。歯科医院はどうしても苦痛を感じるところというイメージが強いと思いますが、当院ではメンテナンスにおいて、「お口の中がすっきりする」、「掃除をしてもらって気持ちが良い」と思ってもらえるようなケアの提供をめざして、専用の機器を使い、痛みがないよう配慮しながら丁寧に施術しています。
- Q家庭でのセルフケアで気をつけることはありますか?
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A
▲自宅でのケア方法についてアドバイスももらえるという
歯磨きは単純作業ですので、続けているうちにどうしても自分のやりやすい磨き方に偏ってしまいます。定期的に患者さんのブラッシング方法を見て、癖を直しながら、良い方向に導いていきます。また、単純作業であるがゆえに、面倒に感じて歯磨きをせずに寝てしまうこともあるかもしれません。たった1日くらいと思うかもしれませんが、いわゆるプラークとは、膨大な量の細菌の塊です。例えば歯磨きをせずに寝ると、その細菌の塊を次の日まで口の中に残しておくということになるのです。その細菌が歯茎だけでなく、全身の血管に回ってしまうと、体にも悪さをするようになる可能性もあります。そうならないためにも、日々の積み重ねが大切なのです。
- Qインプラント埋入後なども、メンテナンスは重要でしょうか?
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A
▲院長の安藤先生は、歯科口腔外科が専門だ
インプラントはご自身の歯ではありませんので、しっかりとケアをしてあげないと、体が異物と判断して排除する方向に向かってしまいます。どうなるかというと、インプラント周りの骨を溶かして、インプラント体を放り出そうするのです。したがって、埋入したら永久になにもしなくて良いのではなく、きちんとインプラント周りをケアしていくことが欠かせません。また、インプラントは硬いので、歯の擦り減り方も違います。ですので、定期的に噛み合わせも見て調整していく必要があります。インプラントだけでなくブリッジもしかりですが、メンテナンスの重要性は、人工物全般にいえることです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療(税込み)初期診断/1万6500円~、初期診断(サージカルガイド込み)/11万~、埋入/22万円~、骨造成1歯/5万5000円~、インプラント1歯/35万2000円