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小野 智弘 院長の独自取材記事

おのデンタルクリニック

(名古屋市中区/矢場町駅)

最終更新日:2021/10/12

小野智弘院長 おのデンタルクリニック main

「おのデンタルクリニック」は矢場町駅から徒歩4分、上前津駅からも6分ほどという好立地で、周辺で働くビジネスパーソンが多く通っている歯科医院。かわいらしい外観のクリニックは、1階は受付と待合室で、2階が診療室という構造。院内のインテリアや飾り付けはお洒落な雑貨屋のような雰囲気だ。優しい笑顔が印象的な小野智弘院長は、愛知県では数少ない歯周病の専門医として地域に貢献。またアロマテラピ―のアドバイザーでもあり、その日ごとに合わせて自らアロマを炊き、季節に合わせた写真やポストカードを飾って、リラックスしやすい空間づくりをしているのも魅力。できるだけ削らない治療を心がけ、予防歯科にも力を入れている院長に、診療のこだわりを取材した。

(取材日2016年8月4日)

痛みの少ない治療と丁寧な説明で、患者の歯を守る

歯科医師を志したきっかけは何ですか?

小野智弘院長 おのデンタルクリニック1

親戚や周りの人の中で何人か医師がいて、その影響があったのか、いろんな職業のなかでも自分は医療の道かなと漠然と思っていました。歯科医師を志したのは、17~18歳の頃、親知らずが痛んだことがきっかけです。口の中のトラブルで困るということは大変だと実感しました。自分自身に虫歯はそんなにありませんでしたが、歯に詰め物をしたり、矯正を経験しました。身近に感じている医療であり、人のためになる仕事だと思ったので歯科医師を選びました。

治療の際に工夫していることは何かありますか?

歯医者さんって、怖くて痛いイメージがあると思います。私は歯科医院に抵抗はありませんでしたが、小学生の時にしてもらった治療は痛かった。自分が治療を行う際は、患者さんになるべく痛くないようにと思っています。小さい頃に痛い思いをされている患者さんほど、歯が悪くなってから来院されます。だから最初の治療の痛みの経験の有無は大事。治療の内容によっては必ず痛みが伴うこともありますが、記憶に良くないほどの痛みはなるべく避けたいと思っています。実際、昔に比べて今は道具が進化していますから、同じ治療でも痛くないようにできることは増えています。

どういった患者さんが多いですか?

40代以下の方が8割以上だと思います。若い方で20代前半からでしょうか。やはり近くでお勤めされている方が多いです。お勤めの合間や、お昼休み、お仕事が終わってからや、出勤前にいらっしゃる方など。立地としても、働かれている方が気軽に来れるクリニックなのかなと思います。最初は痛みを感じて来られる方が多く、あとは歯周病や歯茎のトラブルですね。定期検診を自ら希望される方もいらっしゃっています。

診療の際に工夫していることはありますか?

小野智弘院長 おのデンタルクリニック2

最近は説明に力を入れている歯医者さんが多いと思いますが、私はホワイトボードで絵を描いて説明することが多いです。話すだけよりも、絵で見ていただいたほうが伝わりやすいと感じています。治療が長くなっている方は、今どんな治療をしていたのかわからなくなってしまうので、治療のたびに毎回説明をするように心がけています。自分で治療を理解している方とそうでない方は、歯に対する意識が違います。同じ治療をした後も大切にしていただけるので、歯が長持ちします。一方的な説明ではなく、その方のパーソナリティに合わせた説明で、患者さんの意識を変えていけるよう心がけています。

天然の歯を守るための、なるべく削らない虫歯治療

他のスタッフとの連携などで工夫していることはありますか?

小野智弘院長 おのデンタルクリニック3

私の専門は歯周病治療なのですが、歯周病の原因は、ご自身のセルフケアの問題で始まることがほとんどです。ですから、歯科衛生士にはセルフケアの指導と、歯石を取ってもらうなどの基本的なケアの補助をしてもらっています。診療方針は私が最初に立てていますが、メンテナンスなどの業務は基本的には信頼してすべて任せています。クリニック全体のレベルを高めるのは、個人の成長によるものだと思いますので、受付、歯科助手においても、自分が手を出しすぎずに任せることを大切にしています。一人ひとりの目がクリニック全体の目となって、患者さんに向き合っていく、そんな体制を理想としています。

ではクリニック全体として力を入れて取り組んでいることはありますか?

なるべく歯を削らずに虫歯を治すことです。また殺菌をしていく方針にもしています。もともと、虫歯の治療には歯をいっぱい削らなくてはいけません。でも自分の歯を削ってしまったら戻りませんから、大切にしたいですよね。実は、クリニックがオープンしたときからこういった治療を主体にしていたわけではないのですが、勤務医時代から気になっていたので、勉強会やセミナーに行って知識を得てから、それを実践しているところです。やはり極力削らず、神経をなるべく残して、最小限に治す方が1つの歯の寿命が延びると思います。長い目で見たときに、本当に患者さんのためになることは何かを考えて、ご提案させていただいています。

予防歯科としてはどんな取り組みをしていますか?

同様に、なるべく削らないようにすることで、歯の寿命が延ばすことですね。あとは、食生活からも歯を予防できると思っています。砂糖の摂取や、お菓子を食べるタイミングなど、食生活を改善していくと虫歯になりにくい口の中になります。空腹時に甘いものを食べると血糖値が上がって、血液の中の糖度が上がります。歯の中にも神経を通して血液が通っているので、虫歯菌がそれを狙って歯を弱くするのです。野菜類を先に食べて、血糖値をゆるやかに上げることで、虫歯をできにくくすることができます。こういったことも患者さんにお伝えしています。

歯周病の専門医として伝えたいことはありますか?

小野智弘院長 おのデンタルクリニック4

どんな病気でも同じですが、歯周病においても検診を早めに受けて、治療を受けることです。健康への意識を高めていくためにも、自分の口の中の状態を知ってほしいと思います。それから、予防法もちゃんとあることを知っていただきたいですね。正しい歯磨きの仕方はもちろん、先ほどの食べ物の摂り方などですね。何もしなくて良い歯なんてほとんど存在しません。どなたでも診察してみたら、歯周病になっていたり、歯垢がたまっていたりすることがほとんどです。歯科は受診の動機を持つのが難しいと思いますが、自分が患者さんに働きかけることでそのきっかけになれればと思います。

アロマでリラックスしながら、体に優しい歯科治療を

クリニックの雰囲気が病院らしくなくて、とてもかわいらしいですね。

小野智弘院長 おのデンタルクリニック5

1階はもともと雑貨屋さんだったのです。歯科らしくないクリニックをめざしていて、インテリアは自分がこういう雰囲気が好きで選びました。壁のメッセージは、スタッフに書いてもらったものです。男にしては珍しいかもしれませんが、アロマテラピーの資格を持っているので、受付やクリニックの中で気分に合わせて毎日香りを変えて焚いています。こういった雰囲気も楽しんでいただけるとうれしいですね。

販売棚にはたくさんの種類の歯磨き粉が並んでいますね。

はい。なるべくオーガニックのものを自分で選んでそろえています。泡を立てるための発泡剤やフッ素は、歯には良くても長い目で見ると体にはあまり良くないと思っています。歯磨き粉は毎日口にするものなので、1回の量は少なくても、1ヵ月、1年使い続けると体にも蓄積されます。そういうことを考えると、選んで使ったほうがいいのではと。一般的なドラッグストアにはオーガニック製品の歯磨き粉はほとんどないと思いますので、ぜひ試していただきたいですね。

院内感染対策システムを導入されているのもうれしいです。使用されている水について教えていただけますか?

そのシステムで、薬液を一切使わずに、純水と塩を電気分解することでつくられる滅菌水を、診療室全体に行き渡らせています。うがいのお水はもちろんのこと、治療中に使用する器具から出る水もこの滅菌水が出てくるので、とても清潔な治療が可能になりました。治療の効果も違ってきますし、衛生面で抜群の効果があるので、患者さんにとても安心して診療を受けていただけています。

今後の展望を教えてください。

小野智弘院長 おのデンタルクリニック6

患者さんの希望に沿う治療は大事ですが、聞き入れるばかりではなく、専門的な知識を持ってご提案していきたいです。願いを聞き、治療に選択肢を用意して、メリット・デメリットを伝えて納得していただきたいのです。患者さんが自分で治療法を選択し治療をして、笑顔でお帰りいただければ、それが何よりうれしいです。

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