乃木坂 猪俣歯科

乃木坂 猪俣歯科

猪俣謙次 院長

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オートロック、完全予約制、完全個室。六本木の複合施設にほど近い「乃木坂 猪俣歯科」は、患者のプライバシーを最大限に保つと評判のクリニックだ。ホテルのロビーラウンジを思わせる院内で笑顔で出迎えてくれていたのは猪俣謙次院長。2014年、父の代から一時閉院していたクリニックをリニューアルして開業したという。大学院時代はインプラントに必要な骨の再生手術など、さまざまな臨床症例を経験。現在も他院で受け入れられなかった難症例オペの依頼が絶えない。そんな彼が語る言葉の端々に感じるのは、医療への希望であり、固い信念だ。「すべての人に還元し、社会に貢献してこそ医師」「歯科医師は子どもの患者をトラウマにさせない責任がある」と熱く語る、猪俣先生に話を伺った。
(取材日2015年1月19日)

歯科医師が考える治療計画と、患者の希望。その中間地点で方針を決めるのが医療

―オートロック、完全予約制に完全個室治療と、プライバシーの徹底ぶりが窺えます。

もともとこの猪俣歯科は父が1979年に開業。その後体調を崩して一時閉院していましたが、2014年に私が継いだものです。完全予約制は私の性格上、1人の患者さんとじっくり向き合いたいという思いもあって取り入れました。個室についてですが、これまでの歯科医院でよく見られたパーティションで仕切られているだけの状態だと、患者さんは他の人に聞かれないように、どんどん小声になってしまうんですね。その一方で、お年を召して耳が遠い方には、こちらは大きな声で話さなければいけません。それであればどちらも大きな声で気兼ねなく話せればと完全個室にしたんです。また、スタッフにも聞かれたくないという患者さんもいますからね。結果的にプライバシーを保つ作りになっているというクチコミをいただくことはうれしいです。ただ患者さんを選ぶつもりはまったくありません。医学を学んだのであればそれをすべての人に還元し、社会に貢献するべきだと思っています。

―こちらはインプラントを治療の柱にしているのでしょうか?

確かにインプラント治療のために来院される患者さんは大変多く、他院で断られた難症例も手がけてきていますが、インプラントが必ずしも他の治療よりすべての面で優れているとは思っていません。当院では入れ歯治療も行っていますし、一般歯科でいえばほかにむし歯や歯周病治療、審美歯科やホワイトニングにも力を入れています。もちろん自費だけに限定せず、保険治療も行っています。保険の範囲内で可能な治療もたくさんありますから。いずれにしても治療のゴールやその間の治療計画などを、その方が望むことと、私が提供する中間地点に持って行けたらうれしいです。望むようなことばかりをするのが医療ではないと思っていますし、逆に患者さんが満足しなかったら、ただの自己満足に終わってしまいますから。

―幅広い診療をされていますが、治療計画を立てる上で、先生が最も大事にしていることは何ですか?

私の考える歯科医師の使命は主に4つあります。「食べられるようにする」、「力仕事をしたときに踏ん張れるようにする」、「きちんと発音できるようにする」、そして「顎関節症にさせない」ということです。そのいずれにも共通しているキーワード、それは「噛み合わせ」です。噛み合わせの悪さがそれぞれの障害の一因になっていることもあるのです。そんな噛み合わせを診るために、私は患者さんの口の中だけではなくその方が診療室に入ってくるときから観察しています。姿勢や肩の下がり方、顔の歪み、頬のふくらみ、さらには口を開けたときにどちらにシフトしながら開くのか、それとも開きづらいのか細かくチェックしています。ただしわれわれ歯科医師が知らず知らずのうちに噛み合わせを悪くしていることもあります。ある日頭痛や肩こりを訴える患者さんの口の中を診察したところ、患者さんが入れていたかぶせ物の高さが高いことがわかりました。そこで0コンマ何ミリだけ削ると翌日から頭痛、肩凝りがおさまったという人がいました。つまり噛み合わせは人それぞれ個性、個人差があり、理想と言われる噛み合わせが、人によっては合わないこともあるのです。



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