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瀧端 正博 院長の独自取材記事

三浦中央医院

(三浦市/三浦海岸駅)

最終更新日:2020/04/01

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「三浦中央医院」は糖尿病治療のエキスパートである瀧端正博院長が診療するクリニック。多くの患者を診ている瀧端院長は、「糖尿病の患者さんは一度日本糖尿病学会糖尿病専門医の受診を」と勧める。患者の病状や合併症に合った適切な治療を受ければ、十分な改善をめざせるケースも多いからだという。「当院は無理な治療の押しつけはせず、患者さんができることから始めます」。親しみやすい笑顔でそう語る瀧端院長に、糖尿病と併せて専門としている甲状腺の病気などについて聞いた。
(取材日2020年1月22日)

糖尿病・甲状腺・高血圧・脂質異常症の専門クリニック

こちらで開院されるまでの経緯をお聞かせください。

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私は横浜市立大学附属病院の内分泌・糖尿病内科で長く診療し、大学院でも糖尿病や高血圧の臨床研究を行っていました。並行して横浜市、横須賀市、三浦市の医療機関で糖尿病の患者さんを多数診てきましたが、その中でも三浦半島は糖尿病や甲状腺の患者さんを専門的に診る医療機関が少ない地域でした。糖尿病の管理には薬やインスリン、食事、運動だけでなく、患者さんの合併症を適切に評価して治療を進める必要がありますが、これは糖尿病専門医でないと難しい場合も多く、三浦半島では適切な治療を受けることができていない患者さんも多くおられたのです。実は私は大学に残って研究を続ける予定でしたが、これまで自分が診ていた患者さんを託せる医師も見つからず、思い切って三浦中央医院を譲り受けて診療を始めたのです。

それでは糖尿病の専門クリニックなのでしょうか?

当院の診療内容は2つに大別されます。一つは糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病と甲状腺の専門的な治療です。もう一つは総合診療で、専門に関わらず、さまざまな症状の患者さんを診療し、自分の力量の範囲内でできる限りの治療を提供する役割です。糖尿病も総合診療の中に含まれていると考えることもできますが、糖尿病患者さんの平均寿命は男性で8年、女性で11年、日本人全体の平均寿命より短いといわれており、他の生活習慣病と比べて患者さんの寿命に与える影響が非常に大きい病気ですので、糖尿病専門医による管理が大切です。日本人の平均寿命は80代ですが、糖尿病になるとそれまで生きられないケースも多いため、糖尿病を適切に治療することで患者さんの寿命を本来の長さに近づけることが糖尿病専門医の大切な役割であると考えています。

甲状腺異常ではどのような症状が見られますか?

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甲状腺異常は「この症状が出たら甲状腺異常」といった判断が難しい病気です。当院で多い甲状腺の病気は橋本病、バセドウ病、甲状腺腫瘍などであり、例えば橋本病であればだるさ、浮腫、体重増加、寒がり、皮膚の乾燥、認知症様症状、バセドウ病であれば夜眠れない、息切れ、動悸、イライラして怒りっぽくなる、といった症状が見られますが、こうした症状が不定愁訴や精神科の病気と診断されていたことも少なくありません。また、認知症が疑われる患者さんの中には、実際には甲状腺機能低下症の患者さんが一定数含まれていることが知られており、こうした患者さんは甲状腺の治療によって元に戻ることも期待できます。何となく体調が良くない、首の腫れが気になる患者さんは、一度当院に受診していただくことをお勧めします。

患者の病態・合併症に合わせた治療を行う

糖尿病の専門的治療の特色を教えてください。

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近年の糖尿病治療薬は急速に進化しており、糖尿病専門医が患者さん一人ひとりの病態・合併症に合わせて適切な薬を処方できれば、十分な血糖コントロールを達成できるだけでなく、合併症そのものを改善したり、インスリン注射を離脱できるケースも増えています。糖尿病治療薬には、主にインスリンの作用を助ける薬 (インスリン抵抗性改善薬) とインスリンの分泌を促すための薬 (インスリン分泌促進薬) があり、その使い分けが大切です。このほか、血液中の過剰な糖を尿と一緒に体外に排出するための薬が適している患者さんも多くいらっしゃいます。このように個々の患者さんの病態や合併症に合わせた治療の選択は、糖尿病専門医が最も力を発揮する分野だと思います。

しかし自覚症状がなく治療が続かない人はいませんか?

糖尿病は治療の結果が数値で見えるため、毎回数値を確認することが治療を続けるモチベーションの一つになるでしょう。また患者さんが正直にすべてを話していただくためには、十分な信頼関係を築くことも大切です。「生活習慣病」と言うと、すべての原因が生活に起因するように聞こえてしまうかもしれませんが、実は糖尿病はインスリンの分泌量など遺伝・体質の要素も大きく影響します。もちろん生活習慣の改善も大切ですが、それだけで糖尿病が良くなるわけではありませんので、当院では糖尿病の原因には遺伝・体質も関係することなども丁寧に説明しています。そもそも「あれもこれも守ってください」という押しつけでは治療は長続きしません。患者さんとは月に1回お会いして話をする前提で、少しずつ病気について理解していただくよう心がけています。

糖尿病の治療を重視されるのはなぜですか?

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糖尿病は患者さんの寿命に関わるため、地域社会にとっても大きな問題であると考えています。死亡原因の中には糖尿病の合併症である脳梗塞や心筋梗塞といった病気も多数含まれます。当院のある三浦市は高齢者が多く、また高齢になっても現役で農業や漁業などに従事している患者さんも多い地域です。そういった方が脳梗塞や心筋梗塞で急に亡くなったり寝たきりになったりするのは、ご家族にとっても地域経済にとっても大きな損失であると考えています。若い世代の働き手が減る中、働きたい方が長く働けるように医療の側から支援し、地域社会を守るお手伝いをしたいと思い、糖尿病の治療に力を入れています。

地域全体、さらには日本各地の平均寿命の延伸が目標

先生が医師をめざしたきっかけは何でしたか?

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私は医学部に入る前は実験心理学を専攻していました。心理学といってもカウンセラーをめざす臨床心理学ではなく、私が在籍していた教室は実験を通じて人間の知覚や行動・認知などを科学的に研究するところでした。掘り下げていくと実験心理学は医学に通じる部分も多く、そこから医学に興味を持って医学部に編入学したのです。その後、医師になって専門分野を決める時は、もともと患者さんと長い付き合いができる科を志望していたこと、そして自分が学んできた知識を生かせる科に進みたかったことから、糖尿病内科を選びました。その後はさまざまな幸運に恵まれ、現在では多くの同業の医師から一定の尊敬をいただくようになり、全国各地で講演をさせていただく立場になりました。立ち上げた三浦中央医院も自分が驚くほどの多くの患者さんに恵まれ、この道を選んでよかったと今でも実感しています。

これからの目標について教えてください。

私は地域の平均寿命をさらに延ばしたいと考えています。糖尿病が患者さんの寿命を縮めるのなら、糖尿病を適切に治療することによって10年の寿命を取り返せばよいのです。うまく治療ができれば、患者さんには平均寿命よりもさらに長く生きてもらうことができるようになるかもしれません。また全国各地の診療レベルを上げるためには、糖尿病の最新の知見に基づいた治療法、より多くの患者さんを診るための仕組み、チーム医療のあり方などの共有が必要であると考えていますので、講演に呼ばれたらなるべくお断りせず、自分のうまくいったことを同業の医師に提供するようにしています。

最後に地域の方にメッセージをお願いします。

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糖尿病は重症化しないうちに糖尿病専門医を受診し、患者さん一人ひとりの病態・合併症に合った適切な治療を受けていただくことが何よりも大切です。また以前の三浦中央医院と同様、糖尿病・甲状腺・高血圧・脂質異常症以外のさまざまな病気も引き続き診療しており、通院が困難となった患者さんにつきましては訪問診療も行っています。当院はスタッフと医療機器が充実していることから、幅広い疾患に対応できるという特徴があります。どのような内容でも構いませんので、まずは当院までご相談ください。当院で対応できる場合はそのまま治療させていただき、より専門的な治療が必要な場合は適した医療機関をご紹介しますので、三浦半島の患者さんはぜひ、一度当院にご来院ください。多くの患者さんが当院を選んでいただける理由がおわかりになると思います。

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