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赤石 亨 院長の独自取材記事

あかいしクリニック

(三鷹市/三鷹駅)

最終更新日:2019/08/28

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駅ごとに異なる特色を持つことで知られるJR中央線の中で、近隣に多くの教育関連施設があり、文教都市として知られる武蔵境駅。駅からバスで5分という場所に、2013年に開業したのが内科、小児科、呼吸器内科を扱う「あかいしクリニック」だ。「患者さんが相談にいらっしゃれば、専門外と思われる症例でも基本的に診療はお断りしません。一度お話や聞いて、その上で必要があれば責任を持って救急や専門病院につないでいます」と語る赤石亨院長。開業3年目を迎え、頼れるファミリードクターとして、すでに地域になくてはならない存在となっている。今回はクリニックのロゴマークから、子どもたちからは「クマさん先生」と呼ばれ親しまれている赤石院長に、地域医療にかける思いを語ってもらった。
(取材日2016年5月17日)

近所の家を訪ねるような気持で気軽に相談に来てほしい

院内が新築のようにきれいですが開業何年目を迎えられるのでしょうか。

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2013年開業ですから、今年で3年目ですね。患者さんには病院に行くというよりも、友だちの家に遊びに行くような気持で気軽に相談に来ていただきたいと考えていたので、建物全体も病院というよりは、一般の住宅のような雰囲気の作りにしたんです。だからでしょうか、ここは診療スペースだけなのですが、私がここに住んでいると勘違いをされて、休診日に呼び鈴を押している患者さんもたまにいらっしゃるようです。院内はバリアフリーで、ベビーカーや車いすのまま診察室にも入っていただけます。診療室のほかに検査室と処置室がありますが、こうしたスペースは感染性の疾患が流行したときには、適宜一般患者と隔離するスペースとしても活用しています。クリニックの前に車3台分の駐車スペースもご用意し、駐輪スペースもあるのですが、インフルエンザが流行する季節になると、ずらりと自転車が並んでしまい、車が駐車できなくなってしまうほどです。

この場所での開業を決められた理由をお聞かせください。

自宅からもそれほど遠くない便利な場所というのもあったのですが、実は妻の実家が近所にあるんです。妻は看護師で、クリニックを手伝ってもらっているので、実家が近いとなにかと便利だというのももちろんあるのですが、医師の私が言うのも変かもしれませんが、開業の動機の1つに、自分が子育てをしている時に、近くに気軽に相談に行ける病院がなくて苦労した経験があり、地域の住民に寄り添い、支えてくれる、いわゆる“近所のかかりつけ医”になってくれる医療機関の必要性を痛感しました。そこでクリニックを立ち上げ、自分がそうした存在になろうと決めたわけですが、せっかく地域医療を行うのなら、やはり家族が育ち、思い入れのある土地が一番ですから、こちらでの開業を決めました。実際に患者さんの中には、妻と小・中学生時代の同級生だったという方もいらっしゃいますし、ご高齢の患者さんなどとは、地域の昔話に花が咲くこともあります。

現在の診療科目を教えていただけますか。

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小児科、内科、呼吸器科です。私は呼吸器疾患の治療が専門分野なので、ぜんそくなどに対する専門性の高い治療のほか、禁煙相談や睡眠時無呼吸症候群に対する治療も行っています。実は大学病院に勤務中に、救急外来の立ち上げに参加したのですが、救急はあらゆる症状に対応する必要がありますし、当時、私は医師として駆け出しだったのですが、たまたま私以外の救急の医師は各科の教授クラスで、さまざまな診療科のレベルの高いスキルをその時に叩き込まれました。大学病院退職後は、7年ほど総合クリニックに勤務し、そこでもさまざまな症例経験を重ねました。今、一番力を入れているのは予防医学で、特定健康診査を実施しているほか、予防接種にも積極的に取り組んでいます。小児科だけではなく内科も担当しているので、予防接種については家族そろっていらっしゃるというケースも多く、昨年はインフルエンザの予防接種だけで1300本分実施しました。

患者の話を聞くことが正確な診断への第一歩

患者さんはやはり近隣にお住まいの方が多いのでしょうか。

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そうですね。やはりご近所にお住まいの方が多いのですが、当クリニックの一番の特徴は、通院されている方の年齢層の幅の広さかもしれません。下は生後10日目の赤ちゃんが来ることもありますし、現在は上は97歳の方までいらっしゃっています。小児と成人の割合は、4:6くらいでしょうか。クリニックのトレードマークにクマのイラストを使用していることもあり、子どもたちの間では「クマさん先生」と呼ばれているようです(笑)。ただ、開業から3年が経ち、私の専門分野が呼吸器だという認識も広がってきて、最近は喘息などを中心に呼吸器疾患を主訴とする患者さんが、近隣だけではなく、調布や府中、埼玉県といった遠方からわざわざいらっしゃるケースも増えていますし、近隣にお住まいの方でも、咳や痰が出ることを主訴として受診される方が増えている印象があります。

クリニック内の医療設備について簡単にご説明いただけますか。

先ほども申し上げましたが、特定健康診査に積極的に取り組んでいますし、乳児の定期検診にも対応していますから、心電図、血管年齢が検査できる血圧脈波測定器、聴力検査器や骨密度測定機、肺活量測定機があるほか、おもに胸部、腹部を撮影するためのレントゲン、超音波エコー、血液中の炎症反応の有無を検査できる血液検査器などがあります。そして呼吸器疾患の患者さんが多いので、吸入といったぜんそく治療のための機器も準備しています。当クリニックの場合、診療科目にかかわらず、患者さんが駆け込んでいらした場合には基本的にお断りすることなく、受診していただけます。外見から明らかに骨折や脱臼をしていることがわかる場合にはすぐに専門病院や救急につなぎますし、そうでない場合にはこちらで検査をして、より専門性の高い治療が必要と判断した場合には、武蔵野赤十字病院など、病診連携をお願いしている総合病院につないでいます。

患者さんと向き合うときに大切にされているのはどのような点ですか。

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まず患者さんがお話をされているときには、話の腰を折らずに、どんなに時間がかかっても、その日、どうして来院したかの理由を、患者さんが胸の内の思いをすべて吐き出したと感じられるまで、じっくりとお聞きするようにしています。そのことが結局正確な診断にもつながっていきますし、症状だけではなく、心も少し軽くなって、このクリニックに来てよかったと、笑顔でお帰りいただけることにもつながりますからね。

ファミリードクターとして地域医療を支えていきたい

開業から今までに印象に残っている症例などはありますか。

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開業からわずか3日目に、体がだるいという症状でいらした患者さんなのですが、どの病院にいっても低ナトリウム血症という診断で、根本的な原因もわからないし、症状も改善しないという訴えでした。血液検査と併せてレントゲン撮影をしたのですが、その結果かなり進行した肺がんであることがわかりました。その方は実は別の疾患で総合病院に通院されていらしたのですが、診療科が違っていたために発見に至らなかったようです。現在の医療は専門科が細分されている分、主訴以外の疾患が見逃される可能性があり、専門科に縛られずに患者さんの全身を診る街のクリニックだからこそ気づくことができる場合もあるのだと痛感させられた症例でしたね。

医師になられたきっかけを教えていただけますか。

子どもの頃のかかりつけの先生がとても優しく対応してくださる方で、自分もそうした医師になりたいなと思ったのがそもそものきっかけだったように思います。その後祖母が具合が悪くなって入院したときに、結局原因もよくわからないままに亡くなってしまったんです。そのときに自分が医師になってこういうことをなくしたいと思ったのが、医師になろうと思った決定的な動機でした。

最後に今後の抱負をお聞かせください。

地域のファミリードクターとして、少しでも気になる症状があれば、いつでも気軽に相談に来ることができるクリニックをめざして開業しましたが、開業3年目を迎えて少しずつ地域にそうした当クリニックの方針が浸透してきているなと手ごたえを感じています。ですからこれからは今までどおりの役割をしっかりと務めながら、私の専門である呼吸器疾患や、喘息などの原因の1つであるアレルギーに対する治療といった部分で、より専門性の高い治療を提供して、地域の健康を支えていきたいと考えています。

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