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天野 一暁 院長の独自取材記事

あまのペインクリニック

(宝塚市/中山観音駅)

最終更新日:2019/08/20

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痛みを緩和するための治療を専門に行うクリニックとして、さまざまな痛みに対応する「あまのペインクリニック」。院長を務める天野一暁(かずあき)先生は、医師としてのスタート時点からペインクリニックを志し、これまで着実に経験を積んできた。開業後は、少しでも早く確実に患者から痛みを取り除きたいと、外科の現場で使う医療機器を導入し、先進的な技術を用いた治療を積極的に行っているという。「クリニックの枠を超えた高度な医療を提供したい」と語る天野院長に、同院で行っている神経ブロック治療や最近の取り組みについてなど、詳しく話を聞いた。
(取材日2019年5月14日)

人を生かせる技術が学べると麻酔科の道へ

診療科の中で、最初に麻酔科を選ばれた理由を教えてください。

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麻酔科でやることは、人体の蘇生の基礎の部分なんです。医師として人を生かせる技術を持てることが一番ですし、まずはそれを学んでみようと麻酔科に入りました。研修中にペインクリニックへ配属されたのですが、そこでの学びが非常におもしろかったんです。それと、ペインクリニックでは患者さんが喜んで帰られるのがいいなと思いました。ICUや脳外科も回りましたが、退院の時ならともかく、外来で来たその日に「ありがとうございました」と笑顔で帰っていかれるのを見て「こんな科があるんだな」と。そこから、ペインクリニックの医師をめざすべく、麻酔科の道に進みました。

クリニックにはどんな患者さんがいらっしゃるのでしょうか?

この辺りは住宅地ですが、患者さんの層としては高齢の方が3分の1で、あとは働き盛りの方ですね。他院と比べて、高齢の方が少ない印象です。若い方だとヘルニアや、脊柱管狭窄症など脊椎疾患が多いですね。他にも帯状疱疹や、テニス肘、五十肩、手や膝、かかとの関節など、いろいろな痛みで悩んでいる方がいらっしゃいます。基本的には神経ブロック治療で治していきますが、それでも良くならない場合は、患者さんが何を求めているかを考慮した上で、医療連携している他の病院へ手配をします。仕事をしていて「有給休暇の日数は限られるが手術も考えている」という患者さんには、その日数でなんとかできるよう、提携先の病院にお願いすることもあります。

院内は患者さんのために細かい配慮がされていますね。

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院内で行っている工夫や配慮は、安全面を考慮してのことなんです。例えば、上半身に神経ブロックの注射をしたら、一時的に声を出しにくくなることもありうるので、ボタンを押して人を呼べるようサービスコールがあれば安心です。また注射後の患者さんの監視には、手術室にもあるような生体監視モニターを使っています。血圧計だけでは患者さんに異常があった場合に気づかない可能性があるため、早期に発見できるよう導入しました。そのほか、ブロック治療の際に患者さんが倒れてけがをしないよう、必ずストレッチャーを使用しています。

先進的な治療はすべて患者のため

先進的な機器は治療にどのように生かされていますか?

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神経ブロック治療は、エックス線透視で場所を合わせながら、痛みの原因である神経に注射します。この合わせ方が下手だとうまくいかないし、時間がかかると、その分被ばく量も増えてしまう。そのため、当院では外科で使う先進的なエックス線透視の機器を導入しました。導入した一番の理由は、素早く合わせられるので、早く注射できるということ。あとは、いろんな角度に振れるので、痛みがある患者さんを無理な体勢にすることなく治療できるんです。昔ペインクリニック科を受診したけれど、絶対にブロック注射はしたくないという人も多いのですが、そういった方でも、施術を素早く行え、体への負担が少ない治療であれば安心していただけるのではないでしょうか。時には1ヵ所だけでなくダブルブロック注射を行ったり、自分の手が被ばくしないような方法を取り入れているため、見学に来られる先生もいらっしゃいます。

他に特色のある治療はありますか?

最近では、特殊なカテーテルを使用した硬膜外神経形成術も行っています。神経ブロックが作用するのは一時的で、それを何度も続けているような方に有用と考えられる方法です。1回施術して痛みがある部分の癒着をはがすと、その後のブロック治療がうまく進んだり、薬だけで終わる方も多いです。そのほか、頭蓋内のブロック療法以外の治療は一通り対応しています。クリニックの枠を超えた高度な医療を提供することがモットーですね。

神経ブロック治療を勧める理由を教えてください。

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注射は苦手という人には、無理にお勧めはせず、薬による治療も行います。ただ、適応さえ間違っていなければ、神経ブロック治療で痛みを抑えられる可能性は非常に高いと考えられますので、早期に受けていただきたい治療だと考えています。痛みがひどい時はそのことばかり考えてしまって、ストレスもたまるでしょう。女性の患者さんの場合、ひどい帯状疱疹が顔に出ると、痛くて髪の毛が洗えずお風呂にも入れないくらいですが、治療して体調が良くなれば、精神的な健康も良くなるはず。苦しむ患者さんには、少しでも早く良くなっていただきたいと思います。今は新しい試みとして、医療用美容機器を導入し、美容に関する相談も承っており、ペインクリニック以外の患者さんにも喜んでいただいています。

痛みの悩みがあれば気軽に来院を

今まで印象に残っている患者さんのことを教えてください。

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ペインクリニックという特徴からも、患者さんに喜んでいただくことは多いのですが、印象に残るというと、どうしても医師として患者さんの力になれなかったことのほうが記憶には残ってしまいます。例えば当院でがんが見つかることですね。原因不明の痛みで、神経ブロック治療では対応できないというのは、たいてい骨折か感染症、またはがんなんです。この3つを僕は見逃してはいけないと思っていて。ブロック注射をしたのに帰る時に痛くて動けないという人には、「すぐMRIを撮りましょう」と言って、医療連携先に緊急で連絡します。そうすると、脊椎の圧迫骨折やがんだったり、肩が痛い人だとがんの肩骨転移だったとか。そういう場合は大学病院などへご紹介しますが、それまでいろんな科に行かれていたのに、どうして何ヵ月も見つからなかったんだろうと不甲斐ない気持ちになります。

医療連携を大事にされているんですね。

神経ブロック治療というのは、診断学的治療なんです。神経ブロックをした後、作用の仕方がいつもとは異なる様子があれば何かあるんじゃないかと思って、懇意にしている提携先にお願いしてMRIで見てみましょうとなります。神経ブロックは決して安価な治療ではないので、痛みの原因となっている部位へダイレクトに注射するためにも正確な診断が重要です。そのため、当院が全部の治療に超音波とエックス線を使うのは確実性のためなんです。そうやって僕ができる範囲で頑張って、それでも難しいと思ったら、あまりひっぱらずに連携先の整形外科に連絡します。当院ですべて完結できるケースだけではないので、医療連携は大切だと思っています。

忙しい診療の合間に、気分転換はどのようにされていますか?

サーフィンや釣りによく行きます。走るのも好きで、中山寺の本堂の上に奥の院という場所があるんですが、いつも午前診療後のお昼休憩にスタッフと一緒に走っています。当院はスタッフみんな仲が良くて、プロレス観戦やバーベキューに子ども連れで参加して、30人くらいになることもあります。そういった集まりや走っている時に患者さんの話をすることもありますね。

今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

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同じ技術や考えを持った多くの医師たちと交流することによって、個々の技術や知識を向上し、より世間の方のペインクリニックに対する良いイメージが広がっていけばいいなと思います。メッセージとしては、痛みがあってどこに行っても治らず悩んでいるなら「ぜひペインクリニックへ」と伝えたいです。原因がわからず痛くて悩んでいる方が多いので。一部の疾患については当院では対応しきれないかもしれませんが、その場合には医療連携も含めてできることがあると思います。長く悩むほど精神的にもつらくなってくるものです。早い段階で検査をすれば、早くから治療もいろいろやっていくことができると思うので、気軽に相談してほしいですね。

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