子どもの顎顔面矯正に注力
顎の骨を整え、健康な体と歯並びを
白沢歯科クリニック
(名古屋市守山区/川村駅)
最終更新日:2024/04/12


- 自由診療
顎顔面矯正は比較的まだ新しい矯正治療法である。主に幼児期、小児期に行うもので、見た目の歯並びを良くするというより、乳歯の頃からきれいに歯が生えるように、顎の骨や顔の骨格を整えて正しい発育を促すことを目的とする。上顎が健全に発達すると、鼻腔が広がり鼻呼吸がしやすくなって、呼吸がしにくい症状から解放されて良質な睡眠がとれ、健康な体づくりに期待ができるという。費用もワイヤー矯正の2分の1ほどで済むという。「白沢歯科クリニック」の佐藤広之進院長によると、治療を始めるのに適した年齢は6歳頃だが、2~3歳からでも治療開始は可能。永久歯が完全に生え変わる12歳頃まで経過観察を行うという。子ども好きで、地域住民の健康寿命を延ばしていきたい、という佐藤院長に話を聞いた。
(情報更新日2021年6月4日)
目次
自然な歯並びを誘導し、体の環境の変化にもつながる矯正治療
- Qまず顎顔面矯正とはどんなものか教えてください。
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A
▲画面を見せながら丁寧に説明してくれる
顎顔面矯正治療とは、歯並びを良くする審美性をめざした矯正治療とは違って、「予防の矯正」といえます。大人の矯正のように完成した骨格を治療するのではなく、成長期の子どもの顎や顔の骨格を整え、その結果歯が並んでいくように誘導していくものです。6歳頃が治療に適した年齢ですが、症状によっては2歳頃からの治療も可能です。例えばぜんそくやひきつけなどを起こす子は、上顎の発育が遅れていて鼻腔も狭く、呼吸の問題が起きている可能性もあります。それで顎顔面矯正で徐々に上顎を広げていくことで、鼻腔を広げ気道が確保できるようにしていきます。
- Qメリットはどんなことでしょうか。またデメリットは?
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A
▲歯科用CT完備により、詳細な検査結果を基に治療が行える
一番のメリットは、体の環境の改善が期待できるということです。顎の骨格を整えて歯がきれいに生えそろえば、噛み合わせもよくなって正しい咀嚼ができるようになったり、呼吸も口呼吸から鼻呼吸へと変わる可能性もあります。当院では、口の中の前に全身の具合を先に診て、治療をしたほうがよいかどうか判断します。デメリットとしては、装置を入れるとき、歯が押されるので痛みがあること、またお子さんによっては異物感があったりしゃべりにくかったりするようですが、大体数日のうちに慣れると思います。鼻腔も広げていくので、鼻のつけ根が痛いと感じるお子さんもいます。小さい子ほど順応が早いですね。
- Q実際の治療ではどんなことをするのか教えてください。
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A
▲装置をつけた模型で実践しながら指導を行う
まず顎の骨格、歯列を診察し、口腔内や全身の写真を撮影します。矯正が必要となれば、CTやレントゲンで骨の撮影、成長を見るために手も撮影します。歯型を採り、歯科技工士が大体1週間ほどで装置を作りますので、来院していただき、30分ほどで上顎に装置をつけます。自宅で1日1回、親御さんに装置のネジを回していただき、広げていきます。約2ヵ月続け、回し切ったところでとめて、そのままさらに3~5ヵ月ほど骨ができるのを待ちます。これが上顎の矯正で、その治療と同時期に下顎にも装置をつけ、これも6ヵ月ほどになります。下顎の装置にネジはなくバネの力で治療します。この間1ヵ月に1回ほど来院していただきます。
- Q装置をはずした後も経過を診てくださるのですね。
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A
▲「地域の健康寿命を延ばしていきたい」と熱く語る院長
はい。症状にもよりますが、ほかの装置も加えると装着期間は2~3年で、適宜来院していただき、12歳臼歯がまっすぐ生えて噛み合ってくれば治療は終わりになります。噛み合わせがある程度できてからは、キシリトールを含んだガムを噛むトレーニングもしていきます。1日2回20分ほど左右の歯で均等に噛むのが理想で、口の周りの口輪筋を鍛え、舌を左右に動かすトレーニングになります。
自由診療費用の目安
自由診療とは44万円~