小児の正しい口腔環境を育むために
親に寄り添いサポート
たじま歯科クリニック
(伊勢崎市/伊勢崎駅)
最終更新日:2023/02/24
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「子どもが鼻で呼吸せず口呼吸している、滑舌・歯並びが悪い。それらの問題の裏側には、口腔環境の問題があるかもしれません」と、群馬県伊勢崎市にある「たじま歯科クリニック」の田島卓院長は話す。「子どもの口腔環境に問題があった場合、なるべく早い時期から唇や舌の動かし方のトレーニングをしたり、口腔環境の成長に合わせた育児を行っていく必要がある」と考える。その一方で、子どもが小さいうちはとにかく育児が大変で、適切な口腔環境の育成のための時間を割く余力がない保護者の状況にも理解を示す。そのため、親にとってできるだけ負担にならない方法で、正しい口腔環境育成ができるようアドバイスしている。田島院長に、子どもの口腔環境育成について、どのような点に注意し、どのような対応を心がければ良いかを聞いた。
(取材日2022年7月21日)
目次
歯科検診とは別に3ヵ月から半年のスパンで歯科医師のチェックを受け、早めのキャッチアップが理想的
- Q虫歯だけでなく口腔機能に関しての相談はできますか?
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A
はい、ご質問いただけます。最近は歯並びの相談をされる方が増えていますが、歯並びの問題の裏には舌の力が弱くなってくるといった「見えない部分」の問題が隠れている場合があります。また、お子さんの滑舌がはっきりしない、飲み込み方や食べ方が気になると相談される方もいます。これらの問題の原因には口腔機能の問題が隠れていて、舌や唇がうまく使えていないためかもしれません。歯科医院では歯のことだけでなく、舌の位置や発音、嚥下、呼吸、咀嚼など、口の中のことなら何でもご相談いただけます。子どもの口に関する部分で「なぜ?」と気になることがあれば相談してください。
- Q何歳くらいから予防歯科の受診を意識すべきでしょうか。
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A
歯科検診は1歳半と2歳から2歳半、3歳くらいのタイミングで虫歯を確認するために受けるのが基準ですが、その前段階として、生後6ヵ月から1歳くらいの間に、舌の機能を調べるなど口腔機能のチェックを受けるのが理想的でしょう。その後、1歳から1歳半くらいの時期にかけて受診していただければ、子どもの舌の動きを見ながら、具体的に離乳に適した時期や、どのようなものを食べさせるといいかについてもアドバイスが可能です。子どもの発育状況については、口の中全体を見ることである程度様子をつかんでいくことも可能です。歯科検診とは別に、3ヵ月から半年くらいのスパンで歯科医師のチェックを受けると良いでしょう。
- Qこちらのクリニックの診療の特徴を具体的に教えてください。
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A
子どもの姿勢が悪くなるのは、体幹の筋肉や足の指の使い方が原因だという意見がありますが、口の中や呼吸の影響もあるのではと考えています。ですから口の中の写真を撮って記録に残し、どのように成長していっているのかを確認しています。また、トレーニングが必要なお子さんには唇や舌の適切な筋肉の動かし方などのトレーニングについて教えるほか、矯正治療をしているお子さんを対象に、唇や舌のトレーニングに合わせて、体操のようなものを組み合わせて教えています。新型コロナウイルス感染症流行によって在宅時間が長くなった2020年以降は、子どもたちの運動量が減っているという問題もありますから、体操も大切です。
- Q口周りの機能を育てていく上で大切なことは何ですか?
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A
トレーニングをしましょうと伝えても、トレーニングができないお子さんもいますが、できないというのも重要な情報です。トレーニングできないことでその後、何かの不具合につながるかもしれませんので、それをキャッチアップして取り除いていく必要があります。また、トレーニングは本人のやる気が何より大切。もし今トレーニングができなくても、このまま成長していけるかもしれませんしね。これからどうなるかという予測や遺伝的な問題はないのかという部分も含めて、親御さんと歯科医師とで情報を共有していくことが大切だと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正/70万円~