飯干 宏俊 先生、松浦 亮太 先生の独自取材記事
かいクリニック
(宮崎市/宮崎神宮駅)
最終更新日:2026/06/12
宮崎神宮や宮崎県立図書館、宮崎県立芸術劇場などが立ち並ぶ、宮崎市の文化の中心エリアにある「かいクリニック」。2013年に甲斐睦章(かい・むつあき)院長が開院した、地域に根差したクリニックだ。これまでリウマチ科・整形外科を中心とした診療を行ってきたが、2022年7月に内科・呼吸器内科・循環器内科を新設し、診療体制を拡充。呼吸器内科を専門とする飯干宏俊先生が加わり、さらに2026年4月には循環器内科の松浦亮太先生が入職したことで、生活習慣病や心疾患、呼吸器疾患まで幅広く対応できる体制が整った。地域住民のさまざまな悩みに寄り添う同院で、それぞれの専門性を生かした診療内容や、甲斐院長が専門とするリウマチ・整形外科も含めた院内連携について、飯干先生と松浦先生の二人に話を聞いた。
(取材日2026年4月20日)
呼吸器内科、循環器内科の専門的な治療の提供を
まずは飯干先生のご専門や、これまでのご経歴についてお聞かせください。

【飯干先生】宮崎医科大学を卒業後、同大学付属病院第三内科に入局し、長らく呼吸器疾患の治療に注力してきました。呼吸器を専門としたのは、進路を選ぶ時期にちょうど大学に新しく呼吸器内科が新設されたからです。当時、宮崎県内には重症な呼吸器疾患を診る病院が少なく、大学病院勤務中は肺がん患者さんに対する抗がん剤治療や間質性肺炎の診療経験を多数積むことができました。それから宮崎県済生会日向病院、宮崎県立日南病院、国立病院機構宮崎東病院、宮崎市郡医師会病院などでの勤務を経て、2022年8月から現職を務めています。
松浦先生はいかがですか?
【松浦先生】宮崎大学医学部を2015年に卒業し、宮崎大学医学部附属病院で初期研修を受けた後、2017年に同大学第一内科へ入局しました。研修医時代に、心疾患で救急搬送された重症の患者さんが元気に歩いて退院できた姿を見たことが循環器内科を志すきっかけになりました。心臓の病気は急性期治療だけでなく、その後の慢性期管理や再発予防まで長く関われる点にも魅力を感じました。これまで大学病院のほか、宮崎県立宮崎病院、古賀総合病院などで経験を重ね、高血圧症や糖尿病など生活習慣病の管理から、心不全、不整脈、狭心症、心筋梗塞後の治療まで幅広く携わってきました。当院には2026年4月に入職し、地域医療に貢献したいと考えています。
お二人はなぜ医師になろうと思ったのですか?

【飯干先生】幼少期にアトピー性皮膚炎の治療でよく病院に通っていたので、医療現場を身近に感じていたからです。同じ先生に長く診ていただいていたので、患者と医師が治療を通じて長く関わっていくことに興味を持ちました。高校時代には天体観測が好きだったので理学部に進むことも考えましたが、気胸を患って入院したこともあり、やはり医療に携わりたいという想いが強くなり医学部へ進学しました。
【松浦先生】生まれつきの病気があり、小さい頃から定期的に病院へ通っていたことが、医師をめざした原点です。診察してくれていた小児科の先生に憧れを抱き、自然と医療の仕事に関心を持つようになりました。進路を考える中でもその思いは変わらず、医学部進学を決意しました。受験では苦労した時期もありましたが、それでも諦めずに挑戦を続け、医師になる夢をかなえました。
合併症の多いリウマチ患者を3人の医師が連携し診療
こちらの呼吸器内科ではどんな診療を行っていますか?

【飯干先生】当院は甲斐院長がリウマチの治療を専門としており、リウマチの患者さんが多いです。リウマチの方の3割くらいは肺に疾患を抱えていて、その多くが間質性肺炎です。間質性肺炎を発症しやすいこと自体を知らない人がまだ多く、検査して初めてわかるという患者さんも少なくないものです。また、慢性呼吸器不全の患者さんもよくいらっしゃいますから、そんな合併症を抱えている方の生活の質を落とさないように、しっかりと治療・管理していきます。リウマチと合併症の関係をわかりやすく説明し、甲斐院長と協力しながら症状をうまくコントロールするようにしています。もちろん、喘息、肺気腫など一般的な呼吸器疾患、禁煙治療や睡眠時無呼吸症候群にも広く対応できますから、お気軽にご相談いただければと思います。
循環器内科についてはいかがでしょう?
【松浦先生】当院では、甲斐院長のもとでリウマチ治療を受けている患者さんが多く、その中には高血圧症や糖尿病、脂質異常症など生活習慣病を併せ持つ方も少なくありません。リウマチは関節の病気という印象が強いかもしれませんが、心筋梗塞や脳卒中など心血管疾患のリスクが高いことも知られています。そのため、そうした合併症を早期に見つけ、適切に管理していくことが大切です。もちろん、リウマチ以外の患者さんにも対応しており、動悸、息切れ、胸の痛み、不整脈、心不全など、循環器に関する幅広いご相談を受けています。
それぞれ専門の異なる医師が在籍していることのメリットは何でしょう?

【飯干先生】心臓疾患と肺疾患にも深いつながりがあって、呼吸困難や咳の症状がある場合は肺が原因であるばかりでなく、心臓が疑わしいこともあるんです。そんなときは松浦先生にすぐご相談できますから、患者さんも安心できると思います。
【松浦先生】胸の症状は、心臓と肺のどちらが原因になっているか見極めが難しいことも少なくありません。例えば、息切れや咳、胸の痛みといった症状は、循環器疾患でも呼吸器疾患でも起こり得ます。当院では呼吸器内科の飯干先生がすぐそばにいらっしゃるので、必要な時にすぐ相談しながら診療を進められるのは大きな強みです。また、甲斐院長のリウマチ診療とも連携し、合併症や薬の影響まで含めて総合的に診られる点も患者さんにとって安心材料になると思います。複数の医療機関を受診する負担が少なく、院内でスムーズに診療が完結しやすいことは大きなメリットですね。
大規模病院並みの診療を身近な地域で提供を
診療の際に心がけていることを教えてください。

【飯干先生】呼吸器疾患は問診と聴診が基本ですが、そのうち特に大切なのが問診です。エックス線写真やCTなどの検査も大事ですが、診断をつける際に要となるのは問診の内容なんです。咳の他に痰は出ているか、息切れがするのは安静にしている時か、動いている時か、いつ始まったのか、家族に同じ症状の人はいるか、アレルギーはあるか、生活する環境はどうか、など、患者さんから話を聞かせてもらって、それを一つ一つ時系列順に整理していって診断の手がかりとします。時間のかかる作業ですが、約30年診療を続けてきて、それが一番大事なことだと実感しています。
松浦先生はいかがでしょう?
【松浦先生】患者さんのお話を丁寧に伺うことを何より大切にしています。循環器内科では胸の痛みや動悸、息切れなどを主訴に来院される方が多いのですが、同じ症状でも原因は心臓だけとは限らず、他の内科疾患が隠れていることもあります。そのため、現在の症状だけでなく、これまでの病歴や治療歴、生活習慣なども含めて詳しくお聞きし、全体像を把握するよう心がけています。検査結果だけで判断するのではなく、問診から得られる情報を大切にしながら診断につなげていきたいですね。また、心臓の病気はわかりにくいことも多いため、図や資料も用いながら、患者さんが納得して治療を受けられるよう、できるだけわかりやすく説明することも意識しています。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【飯干先生】咳など風邪かもしれないと思う程度の症状でも、アレルギーやがん、重い感染症、自己免疫疾患などが隠れている可能性があります。2週間以上症状が治らない場合はぜひ一度ご相談ください。また、肺がんの治療法は日々進歩していて、クリニックでできることも増えているので、将来的には当院でも治療や予防ができるようにしていきたいと考えています。
【松浦先生】高血圧症や糖尿病などの生活習慣病は、心不全や心筋梗塞、不整脈といった心臓病につながる大きな要因です。そうした病気を未然に防ぐためにも、日頃から適切に管理していくことが大切だと考えています。今後は地域の皆さんにとって、心臓や血圧のことを気軽に相談できる身近な存在になりたいですね。動悸や息切れ、胸の違和感など、年齢のせいと見過ごされがちな症状の中に病気が隠れていることもあります。気になることがあれば早めにご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはビタミン注射/1100円、健康維持を目的とした内服薬/1100円~

