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竹内 雄一郎 院長の独自取材記事

メディカルプラザ小岩駅

(江戸川区/小岩駅)

最終更新日:2022/05/24

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小岩駅から歩くこと約1分。「メディカルプラザ小岩駅」は江戸川病院の系列院として2012年に開業した糖尿病専門のクリニックだ。院長は日本糖尿病学会の糖尿病専門医でもある竹内雄一郎先生。糖尿病治療について10年以上の診療経験を持つベテラン医師だ。インスリン治療の導入や患者の家族背景、社会背景にまで配慮した食事療法・運動療法のアドバイスなどを取り入れている。「自分や家族に同じ治療を受けてもらいたいかどうか」を一つの基準として医療を提供しているという竹内先生。今回の取材では、感染症予防と血糖値コントロールの重要性や、糖尿病専門クリニックの特徴を聞いた。

(取材日2021年3月25日/更新日2022年5月23日)

「通い続けられる」ことを考えた糖尿病専門クリニック

糖尿病専門クリニックを開業した経緯を教えてください。

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糖尿病に興味を持ったのは学生の時です。さまざまな疾患の大本にアプローチするような治療がしたいと思い、糖尿病を専攻しました。糖尿病だけ診てきたわけではなく、大学院修了後、リハビリテーション専門の長野県にある鹿教湯病院での勤務を経て、2008年から勤めた江戸川病院では、内分泌、腎疾患、救急、リハビリ病棟まで幅広く診させていただきました。ただ日本糖尿病学会の糖尿病専門医を取得したことと開業のお話が重なり、こちらへ移ってきました。駅前の交通便利な場所で、患者さんにとってストレスの少ない環境で治療ができるクリニックでありたいと思っています。産婦人科とも連携し、妊娠糖尿病の患者さんも積極的に受け入れています。

クリニックのコンセプトを教えてください。

「外来でできることは外来でやる」ということです。きっかけは、病院時代に行っていた「糖尿病教育入院」でした。これは日常とのギャップが非常に激しいこと、現役世代への時間的負担が大きすぎることから疑問を感じていたんです。「完治」が難しい糖尿病は長い付き合いになりますので、治療は実際の生活に合ったもので、続けられることが重要だと思います。そのため、入院でしか対応できないような急性代謝失調などで点滴や透析が必要になる状態は別ですが、できるだけ入院にならないようにして、外来でできるようにしていこうというのが、当院のコンセプトです。

患者さんは近隣の方が多いのですか?

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そうですね。地理的には江戸川区小岩地区と葛飾区が中心です。開業当初の患者さんの多くは私が江戸川病院の外来で診ていた方で、「こちらに移ります」とお話しした時に、9割以上の方が一緒に移ってくださいました。現在の一つの目標は、治療中断になってしまった人を何とかしてもう一度診られるようにしていくこと。糖尿病治療は病院へ行く時間がないことなどから治療を中断してしまう人が結構多いのですが、その間にも合併症はどんどん進行してしまいます。中断の背景には経済的、時間的さまざまな理由があるので、そういう一人ひとりの事情をくんで、解決できることがあればスタッフを含め全員で一緒に考えていきましょう、というスタンスでやっています。

患者の家族や背景にも考慮した、オーダーメイドの治療

実際の治療はどのようになるのでしょう?

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薬は使いますが、食事療法・運動療法も重視しています。そのため、食事についてお話しして、一つでも情報を持って帰ってもらいたいと考えています。糖尿病の治療は食事・運動という生活習慣の改善が鍵ですが、この習慣を変えるのは難しいことです。ただ、そこにどういうアプローチならできるかを、栄養士さんを中心に考えながらお話ししています。サラダなど野菜を中心にした食事に変われば、結果はヘモグロビン値や血糖値の低下となって出てくるでしょう。私は料理が趣味ですので、患者さんが取り組みやすいレシピや調味料の使い方などをアドバイスすることもありますよ。患者さんに良いサイクルに乗ってもらえるよう、サポートするのが食事・栄養指導の役割だと思います。

運動療法についてのアドバイスも同様でしょうか。

はい、具体的に提案しています。最近は、新型コロナウイルス感染症の流行で外出を控える人が増えていますが、運動しないことが原因で血糖値が悪化してしまう方が心配です。当院では、患者さんが無理なく続けられるような運動をアドバイスしています。例えばプールや自転車は、高齢で膝の関節が痛いという方にもお勧めです。実は私自身、開業当初は今より体重がプラス15、6kgありました。患者さんに運動療法の話をする以上、患者さんで一番歩いている人と同じ1日8kmを歩くことにして、自宅から駅まで片道4kmを歩いていたら、体重が減ってみんなに驚かれました。同時にボクシングも始めたのですが、おもしろいですね。小学生から60過ぎの方まで仲間はみんなとても気持ちのいい人たち。週2回、1時間ほど汗を流すとリフレッシュできます。

実際に患者さんと向き合う時にはどんなことに気をつけていらっしゃいますか?

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まず話の中で、いつもと変わったことがないかしっかりつかむことです。変化がないというのもまた大事な情報です。次に糖尿病治療は長いお付き合いになっていくので、家族や仕事など患者さんの背景をできる限り理解することです。これは治療内容にも関わることです。あともう一つは、来院された時に必ずどこか1ヵ所褒めること。血圧の数値が良かったなど、患者さんが頑張られたところを見つけて一緒に喜ぶことはすごく大事なことなんです。患者さん自身いろいろ悩まれているわけで、その中で治療を続けていく上でのモチベーションアップにつながるような場がこのクリニックであればいいなと思っています。

認知症の糖尿病患者や、妊娠糖尿病も広くサポート

糖尿病治療は合併症の対策も大事だとか。

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糖尿病治療において合併症対策はとても大切です。糖尿病本体は当院で診ながら、目については江戸川病院や近隣の眼科さん、腎臓は主に市川にある同じ法人のクリニックと連携しながらフォローしていっています。動脈硬化のリスクについても当院でスクリーニング的に調べ、リスクが高いと判断した方や既に症状がある方については江戸川病院の循環器内科を主体とする専門の科と連携しています。また、毎回上から一通り患者さんにじかに触れて診察します。目、甲状腺、胸部の聴診、そして腹部から足へという流れですね。足に関しては潰瘍・壊疽などの足病変が起きる場合もあるので、必ず毎回靴下を脱いでいただいてチェックしています。糖尿病の神経障害で、患者さんご自身が足のケガや痛みに気づかず悪化していることがあるからです。ご自身でもケアする習慣をつけていただけるといいですね。「毎回必ず患者さんの体に触れて診る」のは絶対に譲れないラインです。

これから充実させていきたいこと、力を入れたいことはありますか?

一つは確実に増えると思われる認知症の糖尿病患者さんの治療です。認知症の場合、薬を飲むことを忘れてしまったりするので血糖値が高くなるリスクは大きいです。また、現に糖尿病の方はそうでない方に比べて認知症になるリスクは約2倍といわれています。今は週1度で済む注射製剤も出ておりますし、体重が増えにくい、低血糖になりにくいなど、副作用の面でも以前より体に負担をかけない薬がたくさんあります。さまざまなアプローチが可能になっているので、訪問看護の方々とも連携して取り組みたいですね。そしてもう一つは、妊娠糖尿病の治療です。こちらは妊婦の高齢化とも関連がありますが、新しい命の誕生に向けて妊娠・出産がうまくいくようにサポートしていきたいと思います。当院のスタッフも、妊娠糖尿病の患者さんサポートの経験が豊富なので、気軽に相談してほしいですね。

受診を考える患者さんへ一言メッセージをお願いします。

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血糖値のコントロールには運動療法が大切ですが、感染症対策で外出を控える方が増えているとしたら心配なことです。血糖値が安定していないと免疫力も落ちてしまうからです。感染症予防のためにも、引き続き運動や食事など日々の健康管理がますます大事になってきます。そのためには、正しい知識や治療に対する理解が必要になってくると思います。患者さん個人の体質や病態、家族、社会的背景まで含めて、医師、看護師、栄養士などいろいろなスタッフがそれぞれの立場からサポートするのが糖尿病クリニックの特徴です。地域の患者さんの健康に役立てるような医療を提供していきたいと思っていますので、糖尿病でお困りの方はまず一度ご相談ください。

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