「噛み合わせ」を軸にして診る
歯周病の「包括的歯科治療」
馬車道アイランドタワー歯科
(横浜市中区/馬車道駅)
最終更新日:2023/05/24
- 自由診療
日本の成人が歯を失う原因の第1位である歯周病。初期段階は自覚症状が表れず、静かに進行し、いつの間にか悪化してしまう疾患だ。「馬車道アイランドタワー歯科」では、年齢を重ねても口の中の健康が守れるよう、歯周病治療につながる予防歯科にも力を入れている。「歯周病は原因菌による感染症ですが、『噛み合わせ』の乱れが発症や進行を左右します。再発を防ぐために、プラークや原因菌の除去だけにとどまらず、『噛み合わせ』を整えることを軸にして口の中全体を捉えながら診療を進めています」と話す鈴木真院長。歯周病専門の歯科医師が在籍し、軽度の歯周病だけでなく、外科処置をともなう重度の歯周病の治療にも対応しているという同院の歯周病治療について、鈴木院長に詳しく聞いた。
(取材日2023年2月15日)
目次
歯周病は細菌による感染症。若い人でも生活の乱れなどで免疫力が低下すると罹患しやすくなる
- Q歯周病とは、どのような病気ですか?
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A
歯周病は歯周病菌による感染症です。歯と歯茎の溝の付近に付着したプラークを放置すると歯石を生成し、さらに汚れがつきやすい環境になり、細菌が増えていきます。初期段階は自覚症状がありませんが、放置していると静かに進行し、「歯茎が腫れる」「歯茎から出血する」「口の中がねばつく」「口臭がきつくなった」「歯がぐらつく」といった症状が表れてきます。
- Q歯周病を放置するとどのような危険がありますか?
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A
そのまま放置すると徐々に進行し、悪化。やがて歯槽骨という歯を支える組織や顎の骨が溶けていき、支えを失った歯が抜け落ちることにもつながってしまいます。また、歯周病はお口の中だけの病気だと思われがちですが、進行すると歯周病の原因菌や毒素が毛細血管から血管内に侵入し、全身を巡ることにつながるといわれています。その結果、体内のさまざまな部位で病気の引き金になることがわかってきていて、特に循環器系の疾患や糖尿病との関係が深いともいわれています。
- Q歯周病に対して、どのように治療をしていきますか。
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A
症状が表れてからでは治療が大変なので、早め早めの対応が大切です。軽度ならクリーニングを徹底するだけでも改善が期待できます。重症の場合は歯周ポケットにたまった汚れ、細菌の除去を行い、取り切れない場合は外科処置で歯肉を切開して歯根を露出させた状態でプラークや歯石を目視しながら除去します。骨が戻ることが望める部分に関しては再生療法という選択肢も。噛み合わせの悪さや食いしばりなど歯に過度の力がかかると、歯を支える組織にダメージが及び、歯周病の発症、進行に影響を与えます。ですから、噛み合わせをチェックして調整したりマウスピースを使用したりしてもらうなど、口の中全体を包括的に捉えた治療を行っています。
- Q歯周病の予防に大切なことは?
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A
歯周病治療と予防の基本は毎日のブラッシングです。でも、自分で完璧に歯磨きができていると思っていても、チェックすると汚れがたまっている方も多いものです。ですから、定期的に歯科医院でチェックしてもらい、汚れがたまっている場所を確認するといったメンテナンスを繰り返していくことが何よりも大切です。高齢者がかかるものだと思われがちですが、リスクとしては30代からぐっと高くなるといわれています。細菌による感染症なので、免疫力の弱い方はかかりやすくなり、睡眠不足など生活のリズムが乱れている方は特に要注意。ヘビースモーカーや糖尿病の方など、歯茎の抵抗力の弱い方も注意が必要です。
- Q歯科医院でチェックしてもらう頻度はどのくらいが理想ですか?
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A
お口の状態にもよるので一概には言えないのですが、4ヵ月から半年くらいが来院の目安です。患者さんのプラークコントロールによって、それでは厳しいと判断した場合はもっと短く設定したり、きちんとブラッシングできていて問題なさそうな方は長くしたり。ベースとしては、やはり4ヵ月くらいが理想でしょうか。治療の際にリスクをお話して、次回はこの頃に来てくださいねとお伝えするほか、はがきを送るなどして、できるだけ定期的に通っていただけるように啓発しています。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯周組織再生療法/5万5000円〜8万8000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。