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山内メンタルクリニック

山内メンタルクリニック

山内道士院長

医療トピックス

親子関係に着目した精神療法で
不安、うつ、強迫症状へアプローチ

山内メンタルクリニック

保険診療

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不安やうつ状態、あるいは強迫症状。「こういった症状には、患者さんがそれまで経験してきた親子関係が影響している場合が多いのです」と語るのは、「山内メンタルクリニック」の山内道士院長だ。思春期を過ぎても、幼い頃にしていたように親や周囲の顔色を見続けてしまう人は、自分の気持ちを抑え続けるので、義務・責任・プレッシャーから心身の不調を来すことがあるそうだ。同クリニックでは、精神分析と丁寧な対話を通じて、「○○すべき」と考える“思考のくせ”があることを患者自身に知ってもらい、「○○したい、やりたい」という素直な意欲を出せるように導いていくという。そこで今回は、山内院長の考える親子関係が心身の症状を引き起こす理由や、実際の治療について、詳しく説明してもらった。(取材日2019年7月4日)

親子関係から身についた“べき思考”を緩め、素直な自分の「したい」気持ちを言葉にすることが大切

親子の関係が、子どもの成長後にも影響を与えると伺いました。

1 ▲精神分析学の専門的知識を生かした診療 生まれたばかりの子どもは無力であり、その後10年ほどは、親は絶対的な存在です。子どもは親に愛されようと親の様子を伺い、親の言うことに従い、そして、親の顔色を見て自分の言動を決めるというような“思考の癖”を身につけていくのです。一方、親もこの時期は子どもとスキンシップを含め、子と向き合っていい時期ですので、親が子のことを思うほどに、親も報われるでしょう。しかしその後、子は成長して反抗期を迎え、多くの子どもは「親は大事だ」という思いと、「親の言うことは聞けない」という思いの間で葛藤します。この葛藤が後の職業選択や恋愛関係に影響を与えていると思われることを経験します。

親離れや子離れがうまくいかない理由についてどうお考えですか。

2 ▲自分の素直な気持ちを大切にしてほしいと語る院長 子どもは親から程よく愛され、また両親が程よく安定していれば、自分の気持ちを好きな異性や就きたい職業選択など親以外へと向けて、親離れしていきます。しかし思春期以降も幼児期のように関わってくる親には、その思いに応えようと頼ってしまう傾向が出ます。また親同士の仲は悪い、と子から見えると、子は親元にいようとする傾向が出ます。親は、親同士、夫婦の問題と思っていいのですが、子は親に対してそう思いにくい。また、親から見ると子が症状を出して親元にいるのは、親は子のために頑張れる、親孝行の側面もあります。逆に親離れは、寂しい親から離れる親不孝として、子は無意識的に罪悪感を感じやすくなるともいえるのです。

親離れできないことと症状はどう関係していると思われますか。

3 ▲診察室は温かみのあるデザインで心が安らぐ 親離れせず親の顔色を見る“べき思考”を優先していると、自分の「したい」欲の動きは、「しなければならないこと」に向けていることになり、それは職場や夫婦間でも、上司の顔色を見て「納期に追われる」、ご主人の顔色を見ないで自分の中の親が言う「家事はちゃんとするべき」に向いて、義務・責任・プレッシャーをかけることになる。このエネルギーの向きは不安や強迫観念をつくり、「やる気が出ない」は、「しなければならない」ことへのやる気が出ない、すなわちうつ症状とつながっていきます。さらには親や親に相当する環境への怒りの反動から過食や強迫症状を呈すことも。相談せず一人で抱えようとする方は、これらの症状が出やすいです。

治療では患者さんに対して、どのようにアプローチするのですか。

4 ▲初診では親子関係から現在に至るまで時間をかけ話を聞く 薬物療法と精神療法を組み合わせたアプローチを行います。自分以外の誰かに頼っていいと思うことは、過去の親子関係と関連する症状を改善する第一歩となります。「一人で頑張る」ことは、子どもの時であれば親に褒められるようなことなので思考の癖を繰り返しやすい。そこで治療では過去の親子関係ではなく「現在」に焦点を当て、お薬も依存性の少ないものを使います。現在の家族や治療に頼ることが大切です。“べき思考”を優先してきた方は変わることは難しいと思いがちですが、考え方の癖を「病気」として捉えることを提案し、「でも、勝手に、と繰り返すのが癖で、とりにくい。だから病気として治したいと思ってみてください」と説明します。

身についた“思考の癖”を変えるのは、なかなか難しそうです。

5 ▲一人で抱え込まず相談することが大切 確かに、時間のかかる患者さんはいます。ただ患者さんが受診されたのは、心のどこかに「今の苦しい状況を変えたい」という思いがあるからでしょう。親を変えることは難しい、それを思うと気が遠くなり、うつになることも。しかし自分の考え方は変わります。また夫婦は基本は好きな相手だと思います。相手を頼らず、「親だったら褒める私の頑張りをなぜ褒めない」という態度や、「どうせ言っても駄目」と黙ることは攻撃で、互いに変わりにくくなってしまいます。自分が少し変わることで夫や妻が変わることはよくあることです。仕事でも恋愛でも、自分の素直な気持ちを言葉にしてみることが大切で、時間はかかっても変わられる方は確かにいます。

ドクターからのメッセージ

山内道士院長

患者さんは、“自分の中にいる親”の顔色を無意識のうちに見ています。だから私は、「ご自身が幸せになって良いんだよ、親離れは健康的に良いことで、自分の欲望を抑えた親孝行は親不孝ですらあるよ」とお話しします。また、逆に患者さん自身が親である場合、思春期以降は適度に距離を置き、もう一人の親である配偶者と良い関係を深めたり、好きなことに打ち込んだりして幸せでいれば、子どもは自然に親離れしていくでしょう。今の苦しい症状を変えるために頼ったり相談したりするのは、恥ずかしいことではなく、自分の成長につながる前向きな行動です。ぜひ一人で抱え込まず、「変わりたい」という思いを大事に相談していただきたいと思います。

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