全身の健康を守るための訪問歯科診療
医科歯科連携でさらに充実
ひばりの森歯科
(東久留米市/東久留米駅)
最終更新日:2024/11/21
- 保険診療
病気や事故、加齢などが原因で、歯科医院への通院が困難な人は少なくない。そんな人に院内と同じように治療を提供することが訪問歯科診療の目的だ。その守備範囲は非常に広く、患者の状態に合わせて虫歯の治療や口腔ケアはもちろん、高齢者の肺炎予防や窒息事故の予防に欠かせない内視鏡を用いた嚥下機能の検査も実施。ケアマネジャーや管理栄養士とも連携しながら、一人ひとりの患者の暮らしを支えていく。「家から出なくなり、話す機会が減ると、次は嚥下機能が弱くなりがちです。月に数回でも訪問歯科診療で人の出入りがあると刺激になると思いますし、体の機能が活性化するよう訪問の際は話を弾ませるようにしています」と話すのは「ひばりの森歯科」の篠田宏文院長。長年、訪問歯科診療に取り組んできた院長にその流れや特徴について詳しく聞いた。
(取材日2016年10月19日/情報更新日2024年7月29日)
目次
虫歯治療から口腔ケア、嚥下機能の検査まで。すべて自宅で受けられるよう訪問歯科診療をさらに充実
- Qどんな人が対象になりますか?
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A
一言で言うと「歯科医院に来られない患者さん」です。寝たきりだったり、認知症だったり、脳梗塞の後遺症があったりと原因はさまざまですが、小さな虫歯や入れ歯の調整などはもちろん、口腔ケアや嚥下機能の検査などの需要があります。家から出る機会がなくなると、歯を磨かなくなってしまう人も少なくありません。その結果、虫歯や歯槽膿漏、肺炎のリスクが高まるという二重苦、三重苦になる可能性があります。そうならないように口腔内の管理をしてあげることが、訪問歯科診療の基本的な役割ですね。人と話す機会が減り、口腔の筋力が弱ると、ものを飲み込むための嚥下機能にも影響してきますので、訪問の際は話が弾むように工夫しています。
- Q「嚥下機能の検査」とはどういうものなのでしょう?
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A
飲み込みの問題の有無を診るもので、嚥下内視鏡で行います。脳血管障害などの病気や老化が原因で食べ物の飲み込みが困難になることを「嚥下障害」と言いますが、症状次第では誤嚥性肺炎や、飲み込みきれない食べ物が気管に詰まり窒息のリスクが出てくるのです。そこで嚥下機能を正しく評価し、今の食べ方で安全かの判定が必要になります。病気などが原因の場合は、ゼリーから流動食、おかゆ、常食と徐々に戻していくことがリハビリの目標になることも。また、ご高齢の方の場合は、嚥下機能の衰えに合わせて食事の内容を食べやすい物へと変えていくと、むせや誤嚥性肺炎などの防止に役立ちます。ちなみに、この検査は訪問歯科診療でも可能です。
- Qクリニック内での検査・診療との違いはありますか?
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A
患者さんが座っているのかベッドに寝たままなのかといった姿勢にはじまり、照明の明るさや吸引設備の充実度などの違いはあるので、まひのために喉への垂れ込みがひどいケースではガーゼを頻繁に換えながら治療を行うなど差はありますね。「歯科医院に行けないから、歯科治療は受けられない」と思っている人は多いようですが、在宅でも検査はできますし、削る、詰めるなど一般的な治療も一通り可能です。まひはあるけれど頭ははっきりしているような患者さんの場合、治療ができたときの満足度はとても高いと思いますので、その点は力になってあげられる部分ではないでしょうか。
- Q訪問歯科診療には、医科や介護との連携も重要だそうですね。
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A
施設のスタッフさんはもちろん地域の訪問看護師、ケアマネジャー、理学療法士、管理栄養士といった、訪問医療に携わる人たちとの協力は欠かせません。例えば、嚥下機能の衰えから重症肺炎になってしまい、点滴治療を経てやっと退院してきたような高齢の方に、「はい、ご飯を食べてリハビリをしましょう」といっても無理な話ではないでしょうか。同じ症状を繰り返させないためには、嚥下機能と栄養の両方から食事を考えたり、無理のないリハビリプランを組んだりと、各分野の専門性を持ち寄って考えていく必要があります。そうやって、一人ひとりの患者さんのケアを円滑に進めていくのも、われわれの仕事の大事な部分だと思います。
- Q御院の訪問歯科診療の特徴を教えてください。
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A
当院では、歯科医師をはじめ、口腔ケアや診療補助を行う歯科衛生士、栄養管理など食事にまつわるアドバイスを行う管理栄養士、そして予約の調整や関係医療機関との連携を行う訪問事務など、それぞれの専門家が一つのチームとなって訪問歯科診療にあたっています。また訪問診療をされている内科の先生とも積極的に連携して、持病のある患者さんにも適切な対応ができるよう努めてきました。食べることは全身の健康にも関わってきますから、生活習慣病をはじめとする持病がある場合も、その方のお口と体の状態を詳しく診断し、お一人お一人に必要な歯科診療を提供できるよう診療内容を充実させてきたのです。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。