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對馬 史博 院長の独自取材記事

辻堂金沢内科クリニック

(藤沢市/辻堂駅)

最終更新日:2024/09/12

對馬史博院長 辻堂金沢内科クリニック main

JR東海道本線・辻堂駅北口から歩いて4分ほど。「辻堂金沢内科クリニック」は、湘南C-X(シークロス)と呼ばれる再開発エリアの一画で、緑の芝生が広がる神台公園に面して建つビルの1階にある。通りに面した壁にあしらわれた、デザイン性の高い「糖」「甲」の文字からもわかるとおり、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病と、甲状腺疾患を専門に診療する内科クリニックだ。對馬史博(つしま・ふみひろ)院長は、地元・青森で20年以上にわたり糖尿病を軸とする生活習慣病の診療と、研究に尽力してきたベテラン医師。診療の傍ら講演活動や研究会運営にも力を注ぎ、地域における糖尿病診療の発展に尽くしてきた存在だ。「これまでとは異なる環境での診療ですが、大きな手応えを感じています」と話す對馬院長に、詳しく話を聞いた。

(取材日2024年8月20日)

糖尿病や生活習慣病の専門診療では、早期介入が鍵に

クリニックの成り立ちと、ご経歴を簡単に教えてください。

對馬史博院長 辻堂金沢内科クリニック1

神奈川県内と東京都内に複数の医療拠点を運営する「医療法人みなとみらい」の一拠点として、2012年に開院したクリニックです。糖尿病、生活習慣病と甲状腺疾患の専門診療に特化しており、治療では特に食事や運動、睡眠といった生活習慣の改善を重視しているのが特徴です。私は青森県の出身で、開業医として20年以上にわたり、糖尿病、高血圧、脂質異常症を中心とした生活習慣病と甲状腺異常などの内分泌疾患を軸に診療してきました。多くの患者さんを迎え、活発な研究活動も行うなど充実した医療活動を行ってきましたが、60歳を期に生活環境を変えたいという思いが強まり、首都圏に拠点を移すことを決意。2023年春に前のクリニックを後輩に引き継いで、こちらの院長に就任したのです。

こちらのクリニックでの診療にどのような感想をお持ちですか。

1年半ほど診療してみて、同じ糖尿病診療でも地元・青森とは大きく異なることを感じています。青森では患者さんの8割以上が70歳を超えた高齢者で、長い病歴を持つ方も多くいらっしゃいました。対して、こちらでは40代、50代といった比較的若い患者さんが多く、重症例も少ない印象です。当院では生活改善指導を中心とした治療が主で、教育効果も見込めることに大きな手応えを感じています。

糖尿病は早期からの介入のほうが、治療を進めやすいと聞いたことがあります。

對馬史博院長 辻堂金沢内科クリニック2

その通りです。初期の糖尿病はこれといった自覚症状のないまま静かに進行し、全身の血管を傷めてしまいます。これが三大合併症とも呼ばれる糖尿病網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害を引き起こし、ときには脳卒中や心不全などの命に関わる病気につながることも。全身に影響が及ぶ前の早い段階から、血糖コントロールに取り組むことが大切なのです。もちろん、早期から取り組んだほうが早く効果が望めますし、薬を飲まずに生活習慣の見直しで改善をめざせるケースも。健康診断などで血糖値の高さを指摘されながら、特に自覚症状がないため放置しているという方も少なくないようですが、すぐにでも専門のクリニックを受診していただきたいと思います。

反発は悪い結果につながるため、怒らない指導を徹底

診療について教えてください。

對馬史博院長 辻堂金沢内科クリニック3

完全予約制で糖尿病、高血圧や脂質異常症といった生活習慣病と、バセドウ病・橋本病などの甲状腺疾患、睡眠時無呼吸症候群(SAS)への専門診療を提供しています。現在、患者さんの割合としては糖尿病の方が一番多く、続いて高血圧や脂質異常症、甲状腺疾患の方、最後に睡眠時無呼吸症候群の方といったところでしょうか。必要に応じで薬による治療も行いますが、個々のライフスタイルに合わせた生活習慣のアドバイスを軸に病気のコントロールをめざしています。

その重要性を理解していても、生活習慣の改善は継続が難しい印象です。

この辺りは1年を通じて運動を続けやすい環境ですし、管理栄養士からそれぞれの患者さんに合わせた長く続けやすい食事指導をしています。とはいえ、患者さんの中で納得感がなければ、続けることが難しいケースも確かにあるでしょう。この辺りの患者さんはご自身の体や健康に対する高い意識をお持ちで、論理的な方が多い印象です。感情に訴える方法より、エビデンスを示す方法のほうが腑に落ちるという方が多いようです。そのため、「こうしたケースの何パーセントが将来的にこうなる」といったデータをわかる範囲で示しながら、情報をご提供することを意識しています。

診療の際に心がけていらっしゃることがあれば教えてください。

對馬史博院長 辻堂金沢内科クリニック4

絶対に怒らないことです。怒ってしまうと、ほとんどの患者さんは反発し、来院されなくなると考えています。これは病気の進行と悪化に直結しますから、まずは前向きに通い続けていただけるよう、厳しい声がけは避けることを一番に心がけています。あとは、来院のたびに1つずつ有用な知識をご提供することでしょうか。一度に多くのことを伝えても覚えられなかったり、間違えて覚えてしまったりといったことが起こり得るので、毎回1つに絞って道を開くヒントのようなものをお伝えするようにしています。糖尿病、生活習慣病の治療は長丁場ですから、1回に1つずつでも、いずれ大きな蓄積になります。そうした蓄積が、いずれ患者さんを正しい方向へと導く指針となると信じています。

取り返しのつかない状況に陥る前に、定期的な健診を

医師を志されたきっかけと、糖尿病をご専門とされた理由は何ですか。

對馬史博院長 辻堂金沢内科クリニック5

それが、実は特にこれといったきっかけや理由がないのです。親も医療とは関係のない職に就いていましたし、あえて言うなら高校までの同級生が医師をめざすと聞いてなんとなく自分もめざしたという感じです。専門を決めたのも偶然と人の縁に導かれてのこと。ただ、強い意志を持って志したという感じではありませんでしたが、医師として診療を始めてからは「この仕事を選んで良かった」と心から感じています。治療方針や薬の選択など、自分の裁量で決定して行えることが多い点と、さまざまな患者さんのお話を聞ける機会がある点にやりがいを感じています。

休日の気分転換に楽しんでいらっしゃることはありますか?

今は散歩くらいでしょうか。これまで1年の3分の1を雪に閉ざされるエリアで暮らしてきたので、この辺りは天国のように感じます。朝5時起きで自宅の雪かきをし、雪道を1時間半運転してクリニックに着いたら、今度はクリニック周辺に積もった雪の処理という生活を毎日続けていましたから。もっと早く移住すればよかったと思うほどです。中学、高校、大学とサッカーをやってきており、ずっとフォワードとしてゴールを狙ってきました。実は50歳を迎える前までは時々プレーもしていたのですが、ケガが怖くて現在は引退状態です。

読者へメッセージをお願いします。

對馬史博院長 辻堂金沢内科クリニック6

糖尿病や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病は、これといった自覚症状のないまま進行してしまいます。症状に気づいた時には、すでに重篤な状態にあるというケースがほとんどなのです。突然、取り返しのつかない状況に陥ってしまう前に、年に一度は健康診断を受けてください。また、健康診断の結果を生かすことも大切です。受けただけで安心することなく、気がかりがあれば迅速に専門の医師にご相談いただきたいと思います。当院には医師だけでなく、経験豊富な看護師や検査技師、管理栄養士が在勤しています。レベルの高い専門診療の提供をめざしていますので、ぜひかかりつけのクリニックとしてご活用いただけたらと思います。

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